あなたは、
小規模多機能がしんどい理由を知りたい
小規模多希望がどのような施設か気になる
家庭と両立できるか心配
このようにお悩みではありませんか?
たしかに、小規模多機能は非常に忙しい施設で知られているため、やっていけるのか不安になりますよね。結論からお伝えすると、小規模多機能がしんどい理由は、以下のとおりです。
- 覚える仕事が多い
- 生活リズムが乱れやすい
- 運転業務を任される
- 訪問介護がある
そこでこの記事では、
小規模多機能とは
小規模多機能の仕事内容
小規模多機能の一日の流れ
小規模多機能がしんどい4つの理由
しんどい働き方をなくす5つの方法
小規模多機能で働く4つのメリット
家庭とのバランスをとる3つの方法
小規模多機能への転職を成功させる3つの方法
について、解説しています。
この記事を読んで、小規模多機能で働くときの参考にしてください。
小規模多機能とは
小規模多機能とは、正式名称を「小規模多機能型居宅介護」といい、小多機とも呼ばれています。さまざまな介護サービスを、まとめて利用者へ提供している施設です。
施設の詳細は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
施設の特徴
小規模多機能は、施設内で3つの介護サービスを提供しているのが、大きな特徴です。
具体的な介護サービスは、以下のとおりです。
- デイサービス
- 訪問介護
- 宿泊
小規模多機能を利用すれば、複数の施設を使う必要がないのが、大きな魅力です。1施設の登録人数は29人までとなっており、デイサービスが18人、宿泊は9人と決められています。定員を越えなければ、サービスを自由に組み合わせて使えるのです。
小規模多機能は料金が月額制であり、サービスの回数を増やしても費用が変わることはありません。お金の心配をすることなく、快適にサービスを受け続けられるのです。
そのときのADLにあわせ、柔軟にサービスを利用できるのも特徴の一つです。たとえば、訪問介護を重点的に使っていた利用者が、デイサービスも使いたいと思えば、すぐに利用できるわけです。
サービスの利用対象
小規模多機能の利用対象者は、要介護認定を受けているのと、事業所と同じ自治体に住んでいる人です。介護度は、要支援1~要介護5までと幅広くサポートしています。
要支援の人は、「介護予防小規模多機能型居宅介護」として利用できます。一般的には、同じ施設内でサービスを受けられます。ただし、施設によっては使えない場合もあるため、利用を検討する人は、事前に確認しておくとよいでしょう。
利用するメリット
利用者が、小規模多機能を利用するメリットは、「通所・訪問・宿泊」の3つのサービスを1つの事業所で受けられることです。希望を出せば施設に通いながらも、違う日には訪問介護を受けるといった対応をしてもらえるのも、小多機ならではです。
「小規模」の名前がついているだけあって、家庭的な小さい空間で過ごすことになります。利用者の中には、「大きな場所で人がたくさんいるところは嫌」という人もみえ、あえて小規模を利用する人もいるのです。
利用者同士も顔見知りの人ができるため、落ち着いて快適に過ごせるのは大きな魅力といえるでしょう。
小規模多機能の仕事内容
小規模多機能の仕事内容は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
入浴介助
入浴介助は、利用者がお風呂に安全に入れるよう、サポートすることです。介助中は、利用者から目を離さないようにし、転倒などの事故に注意します。
小規模多機能では、要介護度が低い利用者が多く、簡単なサポートで入浴できるケースが多いです。少人数のため、1日で入浴する利用者が少なく、大規模の施設と比べると体の負担は少ないでしょう。
介護度の重い利用者は、車いすのままお風呂に入れる「機械浴」を使って入浴するときもあります。機械浴がない施設の場合は、職員の力で利用者を介助する必要があるため、より安全性に配慮しなければなりません。
入浴介助は、利用者が気持ちよくお風呂に入るために欠かせない業務です。もっとも事故が多い環境でもあるため、注意しながら介助にあたりましょう。
排泄介助
排泄介助も大切な仕事で、一人ではトイレに行けない利用者をサポートします。利用者によってトイレへ行くタイミングが変わるため、職員は排泄リズムを管理したうえで、声をかけなくてはなりません。
利用者をトイレに誘導しても、すべて職員がやるわけではなく、なるべく自分でやってもらいます。職員が介入しないことで、自立を妨げない目的があるのです。自分だけでは難しかったり、危険だったりするときは職員がサポートに入りましょう。
利用者によっては、「異性の職員に見られたくない」などの要望を訴えられるときもあります。そのようなときは、女性の利用者に女性職員が対応する「同性介助」を提案してみましょう。
排泄介助は、利用者が健康かどうかをチェックする機会でもあるため、職員は尿や便の状態も確認するようにしてみてください。
移乗介助
送迎者や車いすを使用するときには、移乗介助が欠かせません。利用者が安全に移動できるよう、職員は体を支えたり、持ち上げたりします。移乗介助で腰痛などを発症する介護士は多いため、注意が必要です。
小規模多機能では、介護度の低い利用者が多く、寝たきりの人は少ないといえます。介護の重い人が少ない環境であれば、体への負担も軽減できます。
利用者が安全に移動できるよう、介助前には職員自身も、体の使い方も学んでおきましょう。
食事介助
利用者がスムーズに食事をとるには、職員による食事介助が必要です。自分で食べれる人は見守り介助をし、職員の補助がいる人には、隣についてご飯を口まで運ぶといったサポートをします。
食事中は、誤嚥のリスクがあるため、注意して対応しなければなりません。誤嚥とは、食べ物がのどに詰まることです。利用者が誤嚥をしたとき、咳などで気づくと思っている人が多いです。実際は、音もなく静かに詰まってしまうため、目を離さずに介助しましょう。
職員が食事介助することで、利用者は安全に食事を楽しめるのです。
送迎介助
利用者を自宅から施設まで送るのを、送迎介助といいます。デイサービスでは欠かせない業務になり、安全運転が求められます。車内では、利用者に変わったことがなかったかも聞き取り、情報をまとめておきます。
利用者を施設まで送り届けるのも大切ですが、訪問時には家族からも、家での様子を聞いておかなければなりません。たとえば、利用者本人が排便に関することをいいたくないと考え、事実とは違う内容を話すケースもあります。
そのような情報を受け止め、申し送りをしてしまうと間違った情報が伝えられてしまうため、家族からも聞いておく必要があるのです。
送迎業務は、ただ運転するだけでなく、情報を確認する意識や能力も求められます。
起床・就寝介助
宿泊する利用者への起床・就寝介助も、必要な業務になります。朝になったら声掛けをし、必要であれば起きるときに体を支え、排泄・更衣介助などをします。夕食を終えたら、洗面所やトイレなどに誘導し、寝る準備をサポートします。
起床や就寝は、主に夜勤者の担当となります。寝る前は利用者を興奮させないよう、話し過ぎないといった工夫が必要でしょう。服を着替えるときも、利用者の羞恥心に配慮しながら、対応しなければなりません。
起床・就寝介助は、その日の始まりと終わりにするケアで、介護士の技術が大切です。手を抜いてやらないよう、注意しましょう。
行事の企画・実施
行事の企画や、内容にそっての実施も、利用者への重要なケアの一つです。特に、施設内で長期間にわたって泊まっている利用者は、刺激が少なくなります。建物内だと、冷暖房も完備されているため、季節も感じにくくなるのです。
刺激が少ない生活を送っていると、認知症の進行も早くなってしまうため、レクリエーションで楽しい時間を過ごす必要があります。行事は職員のアイディア次第であり、施設によっては職員同士で行事案を出し合っています。
「喫茶店にコーヒーを飲みに行く」といったのも、立派な外出レクになります。季節のレクでは、「節分」や「夏祭り」なども喜ばれます。利用者がいかに楽しい思いができるかを考え、実施してみましょう。
訪問介護
小規模多機能では、訪問介護も業務の範囲内です。訪問介護サービスを望む利用者がいれば、職員が訪問し、自宅でのケアを提供します。
訪問介護は施設内でのケアと違い、掃除や洗濯、買い物などもサポートし、問題なく生活を送れるようにします。生活で困っていることを聞き取り、解決できそうな内容であれば、対応することも必要です。
訪問介護では、利用者が住み慣れた自宅で暮らせるよう、体調管理なども含めて支援します。
小規模多機能の一日の流れ
小規模多機能の一日の流れは、利用者が希望するサービスにより、変わります。毎日必ず決まった動きではないため、申し送りで情報をしっかり共有しあうことが重要です。
一日の流れは、下表のとおりです。
時間 | 業務内容 |
---|---|
8:50 | 出勤・申し送り |
9:00 | 送迎 |
10:00 | 朝の会 |
11:00 | 食事準備 |
12:00 | 食事介助 |
13:00 | 休憩 |
14:00 | 訪問介護 |
15:00 | 申し送り |
16:00 | 送迎 |
17:00 | 居室整備 |
18:00 | 退勤 |
施設によって細かい流れが違うため、表のスケジュールは参考程度にみてください。
職員は、出勤したら夜勤者から申し送りを受け、利用者の送迎に向かいます。その後は、デイサービスと同じように朝の会から進めていき、日中のケアを行います。訪問介護の件数は日によって変わるため、状況次第ではスケジュールどおりに進まないときもあるでしょう。
小規模多機能がしんどい4つの理由
小規模多機能がしんどいと感じる4つの理由は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
覚える仕事が多い
小規模多機能は、覚える業務が多いことからしんどいと感じる人が多いです。前述したように、「通所・訪問・宿泊」の介護サービスを提供しているため、職員が担当する業務量は非常に多いのです。
サービス形態ごとの業務内容は、以下のとおりです。

ほかの施設であれば、1つの形態内容ができればよいのに対し、小規模多機能は上記すべての業務に取り組みます。形態ごとで、重視するポイントも違うため、介護士としての経験やスキルが問われる部分でもあります。
仕事をしていくうちに、心身への負担も自然と増えてしまい、しんどいと感じてしまうのです。
生活リズムが乱れやすい
生活リズムが乱れやすい働き方から、小規模多機能はしんどいといわれてます。通所と訪問は日勤帯の仕事であるため、生活に支障はないでしょう。問題は夜勤による、心身へのさまざまな影響です。
本来であれば寝る時間に働くことで、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまいます。日勤帯と夜間帯の仕事を混合してやっていると、自律神経が乱れ、不眠などの症状も感じるようになります。
生活に悪影響が出てくると、仕事への活力も徐々に失われていくのです。
運転業務を任される
運転業務がある点も、小規模多機能がしんどいといわれる理由です。送迎による責任の重さが、つらいと感じる人もいます。
送迎コースによっては道が狭かったり、車が多くて進みにくいといった問題があります。慣れていない職員だと、焦って運転する自分が怖くなり、消極的になってしまうケースもあるのです。
施設の受け入れ時間に間に合う程度のスピードを出しながらも、安全には配慮する必要があるため、調整が難しいと感じる人もいるでしょう。
運転業務は、介護技術とは違う分野であり、苦手意識を持つ人も少なくありません。
訪問介護がある
小規模多機能がしんどいといわれるのは、訪問介護があるのも関係しています。訪問介護は利用者の自宅へ行き、その場で介護してくるサービスです。訪問介護に対し、不安を感じる介護士も一定数いるようです。
訪問介護に不安を感じやすいポイントは、以下のとおりです。
- 一人で対応しなくてはならない
- 物品などがそろっていない
- 移動する時間が長い
施設のように、ほかの職員がいるわけではないため、緊急対応をこなせるか心配になる人は多くいます。限られた環境で介助する必要もあり、ベテランの職員でないと、不安になりやすいでしょう。
しんどい働き方をなくす5つの方法
しんどい働き方をなくす5つの方法は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
業務をこまめに覚える
しんどい働き方をなくすには、業務をこまめに覚えることが大切です。一つずつ仕事を把握することで不安が減り、心身への負担を減らせるからです。
施設側としても入社した職員には、早く仕事に慣れてほしいと考えています。まずは、通所と訪問を経験し、最後に夜勤をやるようになっていくでしょう。誰でも最初は、少しずつ覚えていくしかないため、焦らず確実に習得することが大切です。
仕事を覚えるオススメの方法は、積極的にメモをとることです。書いた内容を定期的に読み返すと、記憶に残りやすくなります。メモをとる姿勢は、周りからの評価も上げるでしょう。
家庭の事情で「夜勤が難しい」といった理由がある人は、通所と訪問のみで働けないか上司と相談するのがオススメです。しんどい働き方を防ぎたい場合は、一度にすべてを覚えようとしないことが重要です。
規則正しい生活を送る
規則正しい生活を送るのも、働き方を変えるのに欠かせないポイントです。介護は日勤の仕事だけでなく、夜勤業務もこなす必要があるからです。
日勤帯の仕事だけでも生活リズムは安定させるべきですが、夜勤も含めたシフトを乗り切るとなると、より意識して生活しなくてはなりません。寝起きする時間を決め、栄養バランスのよい食事をとるのも効果的です。
ほかにも心身への負担を減らすには、質の良い睡眠をとったり、リフレッシュしたりすることが大事です。大変な夜勤業務を続けるには、コツをつかむ必要があります。乗り切り方や、夜勤前後の過ごし方を知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:介護職が夜勤を手抜きせずに乗り切る8つの方法を介護福祉士が解説
業務後にコースを運転してみる
運転に対して不安を覚える人は、業務後に送迎コースを運転してみるのもオススメです。何度も走ることで道を把握でき、迷わなくなるからです。
仕事中は時間の都合上、練習することが難しいでしょう。通勤に車を使う人は、送迎で通る道を走りながら帰宅するようにしてみてください。地図をみて覚える方法も有効ですが、間違えるパターンが多いです。
実際に道を走ると、地図には描いていない建物や標識などが、設置されているときもあります。道を完全に覚えている人は、なにかを目印にしていることが多いため、まずは自分なりの目印を探してみましょう。
先輩職員にアドバイスをもらう
先輩職員にアドバイスをもらうのも、負担のない働き方には必要です。現場を経験してきている人からの話を聞くと、しんどさを解消するヒントを得られるからです。
たとえばアドバイスをもらうときも、「〇〇さんの対応がつらいです」などと聞いてはいけません。「〇〇さんが最近訴えが強くて、説明しても分かってもらえないんです。こういうときは、どのように対応していますか?」と、具体的に伝えてみましょう。
分かりやすい質問をしないと、聞かれる側もどこが分からないのか理解できず、的確なアドバイスが難しくなります。聞きたいポイントを明確に伝えられると、結果的に安心して業務を進められるようになるでしょう。
メンタルを整える
メンタルを整えるのも、しんどい働き方を防ぐのに必要なことです。精神的に不安定だと、
どのような環境で働いていても、つらくなってしまうからです。
介護は、身体介助だけでなく、利用者の精神面もケアしなくてはなりません。小規模多機能の場合は、さまざまなサービス形態で働き、対応するべき問題の幅も広いです。あまりに忙しい環境は、少しのミスでも精神への負担が大きくなります。
そのため、日ごろから自分でメンタル管理をしておかなければなりません。休日に、リフレッシュする時間があると、自己肯定感も高められます。
メンタルを管理する方法などを知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:【必読】介護職がメンタルをやられる8つの理由と対応方法を徹底解説
仕事だけの毎日にするのではなく、自分をしっかり休ませ、メンタルを整えましょう。
小規模多機能で働く4つのメリット
小規模多機能で働く4つのメリットは、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
介護スキルを習得できる
小規模多機能で働くメリットは、介護スキルを習得できるのもあります。幅広い仕事を経験することで、自然と技術が身につくからです。
小規模多機能で得た介護経験は、ほかの施設で働くときに重宝します。「通所・訪問・宿泊」の3つを1つの施設で経験できる場所は、小規模多機能しかないため、さまざまなスキルを一気に習得できるでしょう。
介護スキルを高めておけば、将来的に管理職などへチャレンジするときにも、大いに役立ちます。
やりがいを感じられる
強いやりがいを感じられるのも、小規模多機能のメリットです。3つの豊富なサービスを提供することで、ほかの施設では感じにくい達成感を味わえるからです。
たとえば、利用者がデイサービスだけの利用予定であっても、希望すれば宿泊のサービスも受けられます。小規模多機能では、よほどの事情がない限り、対応することになっているのです。
このように柔軟な対応ができるからこそ、利用者からの感謝も強くなり、やりがいを感じられます。小規模のため、それぞれの利用者に寄り添った介護ができるのも、メリットといえます。
小規模多機能で感じられるやりがいは、ほかの施設では味わえないものでしょう。
体の負担が少ない
小規模多機能は、体への負担が少ないのも、大きなメリットです。介護度の低い利用者は、介助を必要としない場面が多いからです。
特養や老健などと比べると、利用者の介護度は低い傾向にあります。たとえば通所では、身体介助よりも行事を盛り上げるコミュニケーション力や、企画力が求められます。身体介助も必要な場面はありますが、介助疲れによる問題は少ないでしょう。
介助による腰痛などを避けたい人は、重い介助が少ない小規模多機能で働くのもオススメです。
キャリアアップを目指せる
キャリアアップを目指せるのも、小規模多機能のメリットです。さまざまな業務をこなすことで、高いスキルを習得でき、ステップアップに活かせるからです。
介護現場では、現場リーダーや管理職といった役職があります。介護経験を積み、十分なスキルを身につけていれば役職に就くことも可能です。責任のあるポジションで働くことで、給料アップも望めます。
厚生労働省の調査によると、小規模多機能の常勤介護士の平均給与は291,440円です。給与額は、キャリアアップを考えるときの参考にしてみてください。
引用元:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」
資格を持っていない場合は、まず資格をとることに注力するのもよいでしょう。資格はキャリアを上げるのに役立つのと同時に、資格手当も毎月受け取れます。
小規模多機能で身につけたケアは、キャリアアップの面で大いに役立つでしょう。
家庭とのバランスをとる3つの方法
家庭とのバランスをとる3つの方法は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
休みやすい職場づくりをする
休みやすい職場づくりをすると、家庭とのバランスがとりやすいでしょう。職員同士でお互いの休みをカバーしあえる環境だと、プライベートにも時間を割けるからです。
たとえば休みにくい環境だと、急に子どもを迎えに行く必要が出たときも、非常に行きづらくなってしまいます。その場は早退できたとしても、つぎに出勤するときに気が重くなり、働きにくさを感じてしまうでしょう。
休まなければならない人がいても、お互い様と割り切り、こころよく送り出せる職場が理想です。お互いをサポートし合える職場をつくるには、会社任せにするのではなく、現場の人たちで声を掛け合う必要があります。
業務を効率化する
家庭とのバランスをとるには、業務を効率化することが大事です。スムーズに仕事を進めることで、残業することなく退勤できるからです。
介護は人を支える仕事であるため、効率化するべきところと、そうでない部分があります。介護記録など書類に関するものは、AIや記録ソフトを活用し、効率を上げるとよいでしょう。特に記録ソフトであれば、デジタル機器が苦手な人でも簡単に入力できます。
家庭の時間を充実させるには、仕事を早く終わらせることが重要です。効率化を図れれば、両立も難しくないでしょう。
上司に改善策を提案する
家庭とのバランスをとりたいときは、上司に現場の改善策を提案してみるのもオススメです。無理なく取り組めて、業務が円滑に進む内容であれば、職場全体にとってのメリットになるからです。
たとえば、残業する時間が多いときに「家に帰るのが遅くなっていて困る」と訴えるのはよくありません。そのようなときは、「いまは残業時間が非常に長く、不満に思っている職員が多い」などと伝えるのが効果的です。
あわせて「残業を減らすことで家族との時間がとれて、仕事へのモチベーションが上がる」とメリットも一緒に話すとよいでしょう。
上司の判断がないと、現場の状況は変わりにくいです。提案するときは、改善する必要性とメリットを、具体的に説明してみてください。
小規模多機能への転職を成功させる3つのコツ
小規模多機能への転職を成功させる3つのコツは、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
希望する条件を整理する
転職を成功させるには、自分が職場に求める条件を整理しておくのが大事です。あらかじめゆずれない条件を決めておくことで、判断を間違えなくなるからです。
たとえば、「給料は20万円欲しい」や「休みは年間110日は欲しい」など、具体的に考えてみてください。自分の状況や考えを見直す、よい機会にもなります。
ノートやスマホに条件をまとめたら、優先順位をつけるのもオススメです。どのような項目を重要視するかで選ぶ職場も変わってくるため、しっかり書き出してみましょう。
求人を比較する
転職を成功させるコツは、求人情報を比較することです。似たような求人でも、詳細を比べることで、自分に合った職場と出会える可能性が上がります。
求人によっては、「給与が高い代わりに、休みが少ない」といったものも多くあります。自分の希望条件によっても選ぶべき求人は変わってくるため、まとめた希望条件をもとに求人を決めていきましょう。
2つほど求人をみただけで決めると、転職に失敗しやすくなって危険です。情報はなるべく集めきってから、判断するようにしてください。
職場見学をする
転職するときは、候補先の職場を見学するのも大切です。前もって働き先を調査しておくことで、転職に失敗しにくくなるからです。
SNSや求人などを参考にするのも重要です。しかし、画面越しにみた情報だけで入職を決めるのも避けた方がよいです。できれば、実際に施設を見て回りながら、職員に話を聞くのがよいでしょう。
休憩時間を大事にする人であれば、「休憩室は広いスペースが用意されているか」など、チェックすべき項目が思い浮かびます。気になる情報は事前にまとめておき、施設で実際にみて確認すると、入社後の後悔を防げます。
小規模多機能に関する質問集
小規模多機能に関する質問集は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
働くのに必要な資格はある?
小規模多機能で働くのに、必要な資格はありません。未経験でも挑戦しやすいのがメリットでもあるため、興味のある人は積極的にチャレンジしましょう。
ただし、業務に求められる仕事量が多く、介護福祉士などの資格を持っていた方が有利になるのも事実です。利用者の送迎を任されてもいいように、運転免許は持っておいた方がよいでしょう。
施設によっては、資格取得をサポートしている場所もあります。資格を持っていない人は、入社前に確認してみるとよいでしょう。
夜勤がつらいときはどうすればいい?
夜勤をこなしていて、「最近つらいな」と思う人もいるでしょう。人員不足であるにも関わらず、利用者が増えるといった状況も珍しくありません。そのようなときは、すぐに対処することが必要です。
具体的な対処法は、以下のとおりです。
- 仕事を休業する
- 信頼できる人に相談する
- 生活リズムを整える
特に、普段は感じない異変が体にあらわている場合は、要注意です。休みの日は仕事のことを考えず、リフレッシュできる時間を作りましょう。
介護は、人の生活を支える素晴らしい仕事です。夜中に利用者が安心して眠るには、夜勤スタッフの働きが欠かせません。夜勤を長く続けていきたい人は、気持ちの切り替えなどを意識して生活してみてください。
つらい勤務を乗り越える方法や、さまざまな対策を知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:【要チェック】介護職のしんどい5連勤を解決する5つの方法を介護福祉士が解説
まとめ:小規模多機能はメリットも大きい
今回は、小規模多機能がしんどいといわれる理由や対処法を解説しました。
結論からお伝えすると、小規模多機能がしんどい理由は、以下のとおりです。
- 覚える仕事が多い
- 生活リズムが乱れやすい
- 運転業務を任される
- 訪問介護がある
小規模多機能は、「通所・訪問・宿泊」のサービスをすべて提供する施設であるため、働く場合は忙しい日々を送ることになるでしょう。
しかし、やらなければならない業務が多いぶん、介護スキルが身につくのも非常に早いです。将来的なキャリアを考えてる人は、小規模多機能を経験するのもオススメです。
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