
医者から燃え尽き症候群って言われた…



どうすればやる気が出るようになるかわからない



燃え尽き症候群には回復する方法があるよ!



どうすれば良くなるの?教えて!
燃え尽き症候群は「なぜなったのか」を理解して、適切なアプローチをすれば回復に近づきます。
そのような悩みを解決するために、この記事では燃え尽き症候群から「回復するための方法」や「治療薬」について詳しく解説します。
回復する過程についても紹介しているため、燃え尽き症候群から良くなっていくイメージがつきやすくなるでしょう。
この記事によって、燃え尽き症候群から回復して、やる気に満ちた生活に戻る手助けになれば幸いです。
燃え尽き症候群から回復するには原因を解決するのが大事【やるべきこと10選】


燃え尽き症候群になるのは、仕事や学校生活の中に原因があることが多いです。自分を苦しめている原因を見つけ出して、対策することが回復するためには大事です。
燃え尽き症候群から回復するには、以下のような方法があります。
それぞれ解説していきます。
①原因となるストレス要素を見つける
燃え尽き症候群から回復するためにもっとも大切なのは、自分にとってストレスとなっている原因を見つけて対策することです。
ストレス源から離れないと、根本的な解決には至りません。一時的に復活したとしても、また症状があらわれて悩まされる可能性が高いです。燃え尽き症候群を繰り返して、気づいたら他の精神疾患になることもあります。
仕事や学校生活において、以下のようなものがストレスの原因になりやすいです。
- お客様との関係
- 業務の内容
- 職場の人間関係
- 勉強
- 部活
- イベント
まずは、自分が何に燃え尽きているのか原因を突き止めましょう。その原因に対してなにが出来るのか解決策をいろいろ試してみてください。
②「~すべき」の考え方をやめる
「〜すべき」「〜しないといけない」など、自分を追い込む考え方はやめましょう。そのように考えていると、自分の行動や考えが制限されやすいです。
「今日中にこれもやらなきゃ、あれもやらないと」と考えてしまうと、自分が何をやるのがいいか分からなくなり、身体が動かなくなります。
「〜すべき」ではなく「〜できたら嬉しい」程度で考えるようにしましょう。もし出来なくても気にしなくなるため、ストレスを感じにくくなります。
③信頼できる周りの人へ相談する
相談しやすい人に自分が置かれている状況を話してみてください。
悩みをひとりで抱え込むとさらに悪化しやすくなります。また、親しい人に相談すると感情や気持ちが回復するとされています。[1]
相談を受けた相手が親身になってサポートしてくれるかもしれません。
- 家族
- 友人
- 職場の同僚・上司
- 担任や部活の先生
身近な人だけでなく、より詳しい専門家に相談したいときは、病院やクリニックでカウンセリングをうけてみてください。
④自分の好きなことをする
心や身体が回復するまで休養をとりつつ、自分が好きなことに取り組んでみましょう。自分が好きなことなら熱中しやすく、気分転換に役立ちます。
仕事や勉強などを無理してやろうとすると、ストレスを感じてしまい「やらなきゃ」とネガティブな気持ちになりやすいです。結果として、心が休まらないため回復が遅くなってしまいます。
おすすめの行動は以下のとおりです。
- ソファーで横になる
- カフェで好きな本を読む
- 散歩やジョギングをする
自分が好きなこと・やりたいことだけに集中していると、自然に心や身体が回復してくれるでしょう。
⑤生活習慣を整える
睡眠や食事などの基本的な生活習慣は乱れないようにしてください。心と身体は密接に関係しているため、身体が悪くなると心にも悪い影響を与えます。
良い生活習慣にするには、以下を意識するのがおすすめです。
- 7時間以上の睡眠
- 栄養バランスの良い食事
- 散歩や筋トレ(適度な運動)
生活習慣は日々のちょっとした意識で変えられます。「生活習慣が乱れているな」という人は、規則正しい生活を目指してみてください。
⑥新しいことを始める
今まで自分がやったことのないジャンルにチャレンジするのも、回復するにはよいでしょう。
未経験のことは集中して取り組みやすいです。なにかに集中しているときはストレスの原因への意識は薄くなります。
何をやるか迷っている人は以下を参考にしてみてください。
- 英語学習
- 筋トレ
- 山登り
- 裁縫
これまでに「やりたかったけど時間がなくて出来なかったこと」は、チャレンジするのにピッタリです。自分なりの新しく始めたいことを見つけてみましょう。
⑦小さな成功体験をくり返す
大きなタスクじゃなく、小さなタスクのクリアを目指しましょう。
何もしていない状態からタスクに成功して結果が出ると「次もやってみよう」という気持ちになりやすいです。成功体験が積み重なれば「自分でも出来る」という自信につながるため、やる気を取り戻すきっかけにもなります。
自宅の場合、家事をやってみるのがおすすめです。
- 洗い物をする
- 料理を手伝う
- 部屋の掃除をする
- 洗濯物を干す
日々の生活で無意識に実施していたことも「自分でやった」と意識してみましょう。身の回りのことが出来たら、少しずつ大きめのタスクに挑戦してみてください。
⑧目標をいくつか設定する
「大きな目標を1つだけ」ではなく「小さな目標を何個か」設定するようにしましょう。
大きな目標だけだと達成できないときに、ネガティブな感情を抱きやすいです。最終的な目標に対して小さな目標があれば、途中で自分が何をすればいいのかが明確になります。
目標を決めるときには期間と種類に着目してみてください。
- 1日でやること
- 1週間でやること
- 1カ月でやること
- 英語で80点
- 数学で60点
- 国語で75点
このように、目標をたてる際は2つ以上設定するのを意識してみてみましょう。
⑨相談しやすい環境を作る【周囲の人】
燃え尽き症候群を回復するには、周りからの支えも欠かせません。
周りの人がやるべきなのは、いつでも相談できる環境を整えることです。
具体的には以下のような行動がおすすめです。
- 定期的に声をかける
- 業務量を把握する
→オーバーだったら減らす - 仕事以外の雑談をする
日頃からコミュニケーションがとれていると、燃え尽き症候群で悩んだ時に相談をうけやすくなるでしょう。
⑩部下に仕事を押し付けない【周囲の人】
自分を基準にして、部下に過度な仕事を与えないようにしてください。
仕事が多すぎると処理しきれず、頭がパンクしてしまいます。気づいたら仕事が進まずに燃え尽きてしまうのです。
「自分なら出来た」「これぐらいなら大丈夫だろう」と決めつけずに、部下としっかり相談した上で仕事を割り振るようにしましょう。
燃え尽き症候群を回復するには薬が使われることもある【よく使われる治療薬】


燃え尽き症候群では、おもに薬による治療ではなく、カウンセリングや休みをとることで回復する方法が使われています。
症状の改善のために、抗うつ薬などの精神薬が使われることもあります。
なぜなら、燃え尽き症候群と一緒にうつ病などの精神疾患になるケースがあるからです。
燃え尽き症候群の治療で使われる薬には以下のものがあります。[2]
- 抗うつ薬
→うつなど精神的な症状に効果 - 抗不安薬
→不安や緊張を緩和させる効果 - 睡眠薬
→睡眠障害に対して寝付きを良くする効果
燃え尽き症候群には「これをすれば絶対に治る」という方法は確立されていません。
燃え尽き症候群を回復させる一番の対策は原因を解決することですが、治療薬もうまく活用すると早く社会に復帰する手助けになるでしょう。
燃え尽き症候群とうつ病の違いを知りたい方はこちらをご覧ください。


燃え尽き症候群が回復するにはどんな過程をたどるのか【回復までの経過】


海外の研究では、燃え尽き症候群の回復過程は6つの段階に分かれるとされています。[3]
- 問題を認める
- 仕事から距離を取る
- 健康を回復する
- 価値観を問い直す
- 働きの場を探す
- 断ち切り、変化する
まず「自分が燃え尽き症候群であること」や「どういった症状で悩んでいるのか」を認めることが回復の第一歩です。
そこから、回復するために試行錯誤を繰り返していきます。今までの自分の価値観について考え直すタイミングがきたら復帰に近づいているかもしれません。
燃え尽き症候群が回復するには1年以上かかることもある


燃え尽き症候群が回復する期間は「1カ月〜1年以上」が目安です。
燃え尽き症候群で仕事を休む目安は、5週間〜50週間で平均3カ月半とされています。[3]
また、似たような精神疾患であるうつ病では、回復まで3カ月から1年以上かかるケースもあります。[4]
初めの方はやる気が出ずに落ち込んでしまいますが、しっかり対策をすれば徐々に良くなっていくでしょう。長い目で見て回復に努めてください。
燃え尽き症候群を回復するには自分と向き合うのが解決策【具体例を紹介】


燃え尽き症候群から回復した事例について紹介します。上で紹介した6つの回復過程にあてはめながら解説していきます。
~前略~
燃え尽き症候群になった私 [5]
私もAさんと話しているうちに、自分は今、普通じゃない状態なのかな? と思えてきました。うつ病になってしまうのかもしれない・・・と急に自分の状態に不安を感じ、私は近所の心療内科を訪ねることにしました。
私は職場に1か月間の病気休養をとりました。私は人間不信に陥っていたせいか、私が休むことで職場のみんなが怒っているだろうとか、私がいなくて喜んでいるのではないかとか、職場に対して皮肉な印象しか持っていませんでした。
~中略~
人の評価を意識し、結果を期待しすぎた面もあったのかもしれません。休養中、カウンセリングに行ったり、燃え尽き症候群の本をたくさん読んだりして、私は自分についてもいろいろ考えるようになりました。
現在、私は職場に復帰し、ケースワーカーの仕事を続けています。仕事をほどほどに、プライベートも充実させながら、細く長く、この仕事をやっていこうと思います。
- 問題を認める
→心療内科を受診し、燃え尽き症候群と診断される - 仕事から距離を取る
→1ヶ月の休職で職場から離れる - 健康を回復する
→カウンセリングや読書をする - 価値観を問い直す
→自分についていろいろ考える - 働きの場を探す
→元の職場に復帰する - 断ち切り、変化する
→仕事をほどほどにして、プライベートを充実させる
この例では同じ職場に復帰しましたが、別の職場で働く人もいます。
燃え尽き症候群では、多くの人がこのような過程をたどりながら回復していきます。
大事なことは価値観を問い直すことです。自分が「思っていること」や「考えていること」にしっかり目を向けましょう。
回復した後にまたストレスが溜まらないように、自分がやりたいことを見つけて少しずつ行動してみてください。
まとめ
この記事では、燃え尽き症候群から回復するための行動について解説しました。
燃え尽き症候群を回復するには、ストレスの原因から離れつつ、身体や心をしっかり休めることが大事です。
新しいことや好きなことをするのも心を回復してくれるでしょう。
「燃え尽き症候群は治るのかな」と不安になるかもしれませんが、時間をかけて向き合うことで回復に近づきます。
おおかみこころのクリニックでは1人1人の回復過程に合わせてカウンセリングを実施しています。1人で抱え込まずにぜひお気軽にご相談ください。
参考文献
[1] 高橋幸子.対人ストレスを身近な他者に相談する過程の検討.カウンセリング研究.2013;46(1):1-10.
[2] すまいるナビゲーター うつ病 治療に用いられる薬
[3] Bernier, D.A study of coping: Successful recovery from severe burnout and other reactions to severe work-related stress. Work & Stress.1998;12(1): 50–65.
[4] すまいるナビゲーター うつ病 うつ病の発症から回復までの流れ
[5] 心の耳 厚生労働省 燃え尽き症候群になった私