燃え尽き症候群になりやすい人が多い性格と職場5つ【SNSも関係している?】

燃え尽き症候群になりやすい人が多い性格と職場5つ【SNSも関係している?】

私って燃え尽き症候群になりやすいのかな?

自分の職場は大丈夫かな…

燃え尽き症候群にはなりやすい性格や職場があるよ!

詳しく教えて!

燃え尽き症候群は仕事のストレスが原因となることが多いですが、性格や職場環境によってもなりやすいかどうかは変わります。

とくにまじめな人対面のコミュニケーションが多い職場ではなりやすいかもしれません。

そのような悩みを解決するために、燃え尽き症候群になりやすい人の特徴について性格や職場に分けて解説します。また燃え尽き症候群になりにくい考え方も紹介しています。

この記事を読んで、燃え尽き症候群にならず未然に防ぐ手助けになれば幸いです。

目次

燃え尽き症候群になりやすい人が増えている社会背景

燃え尽き症候群になりやすい人が増えている社会背景

燃え尽き症候群のなりやすさには、移り変わる社会背景にも要因があります。

  • SNSの普及
  • 雇用形態の変化
  • 精神疾患への認識

SNSの普及

現代ではX(旧:Twitter)やInstagramなどのSNSが幅広い年代で使われています。

誰でも発信できるため、お店や会社の情報がネット上に多く公開されています。ちょっとしたミスでもクレームにつながり、お店や会社の評判が悪くなることもあるでしょう。

お客さんの満足度を高めるためには、接客や対応の質が重要視されるようになってきています。

そのため高いレベルの接客を求められるとストレスを感じやすくなり、燃え尽きやすくなるのです。

雇用形態の変化

会社では終身雇用・年功序列の制度から、個人の実力が重視されてきています。自分の行動やスキルによって給料や役職が変わってきます。

会社の中でもより頑張る人が増えたり、仕事をしない人の穴埋めをする人が出てきたりするのです。

誰かひとりに負担がかかりすぎた結果「仕事をこなせなくなる」のも燃え尽きてしまう原因のひとつです。

精神疾患への周囲の認識

世間では精神疾患を持つ人に対して、誤解や偏見を抱きやすいとされています。[1]

「あの人はうつ病だからどう関わろう…」など気を遣われることもあるでしょう。周囲から「他の人と違う」と思われないように行動してしまいます。

自分の中で違和感があっても、無理して仕事を続けるようになります。周囲の目を気にしてクリニックに行けずに、燃え尽き症候群の症状が悪化してしまう可能性もあるでしょう。

気になったら早めにカウンセリングをうけてみてください。

「自分が燃え尽き症候群かも…」と思う人はこちらをご覧ください。

燃え尽き症候群になりやすい人の性格5つ

燃え尽き症候群になりやすい人の性格5つ

燃え尽き症候群になりやすい人は、性格に以下のような特徴があります。

それぞれ解説していきます。

まじめで正義感が強い

まじめな人は、仕事に対して熱心に取り組む傾向にあります。

どの仕事にも手を抜かず全力でチャレンジするため、仕事の内容や量によっては頭がパンクしてしまうのです。また、他人から頼まれたことを引き受けやすく、自分の仕事に手が回らないケースもあります。

まじめで熱心に仕事をするからこそ、他人からも頼られ業務量が増えてしまいます。仕事が増えた結果、業務をこなせなくなり燃え尽きやすくなるのです。

完璧主義で責任感が強い

完璧主義な人も燃え尽き症候群になりやすい傾向にあります。

完璧主義な人の特徴は、与えられた仕事を100%でやろうとすることです。100%の熱量で取り組むため仕事の進みも早いことが多いです。ただ、ある程度のストレスのラインを超えると、やる気がなくなってしまいます。

完璧主義な人は責任感も強いため、途中で辞めてしまった仕事に対しても罪悪感を抱きやすいです。そのため、心にストレスを感じてしまうのです。

自己肯定感が低い

自己肯定感が低いと、燃え尽き症候群の症状のひとつである「個人的達成感の低下」に似た考え方になります。

たとえば、仕事をする前から以下のように考えてしまいます。

  • 自分だと失敗しそう
  • ミスしたらどうしよう
  • 低い評価をうけそう

自分が行動したことで、悪い影響が出るのを恐れて行動しなくなるのです。自分の仕事に対して自信がなくなり、やる気やエネルギーも失われていきます。

日本は世界でも自尊感情が低いとされています。[2]
自己肯定感の低さは、日本で燃え尽き症候群になりやすい人が増えている原因のひとつでしょう。

ひとつのことに熱中しやすい

ひとつのことに熱中しやすい人は、行動力が高く好奇心旺盛な人が多いです。

熱中したけど成果が出ないとすぐに冷めてしまうこともあるでしょう。また自分のことに集中しすぎて「周りから邪魔される」と一気にやる気が失われることもあります。

熱中しやすく同時に冷めやすい人だと、燃え尽き症候群になりやすい傾向にあります。

人当たり・愛想が良い

人当たりや愛想が良いのは立派な長所です。ですが、仕事でのストレスの原因にもなりかねません。

人当たりが良い人は周りに対して、笑顔や言葉遣いなど自然に気を遣っています。気遣いを続けていると、自分でも気づかないうちに疲れやすくなるのです。

また、周囲からすると「いつも笑顔で元気な人」というイメージをもたれることもあります。そのイメージから少し違うだけでも「いつもと違う」と心配されることも多いです。

心配されないように素の自分と違う「愛想が良い人」を演じるようになり、ストレスを感じやすくなります。

燃え尽き症候群になりやすい人が多い職場5つ

燃え尽き症候群になりやすい人が多い職場5つ

働いている職場によっては、燃え尽き症候群になる可能性が高まります。

どのような職場では燃え尽き症候群に注意が必要なのでしょうか。

それぞれ解説していきます。

対面での関わりが多い職場

対面で人と人のコミュニケーションが多い職場は、燃え尽き症候群になりやすいです。

お客様やクライアントに対して発言や行動を配慮する必要があり、心が疲れやすい傾向にあります。
以下のような職業だと対面で気を遣うことが多いです。

  • 医療職(看護師、介護士)
  • 学校の先生
  • 飲食店のスタッフ
  • 営業職

とくに学校の先生では「保護者への対応」「子どもとの関わり」など、人と接する機会が多いです。

対面でのコミュニケーションが大切になる職業では、相手の態度に合わせてこちらの対応を変える必要があります。

そのためサービス業と呼ばれる対面での関わりが多い職場は、燃え尽き症候群になりやすいです。

過酷な肉体労働を強いられる職場

自分の身体を酷使する職場では、身体が疲れやすく、疲労も残りやすいです。身体と心は密接に関わっており、身体の疲れは心にも影響を与えます。

以下のような仕事では、肉体労働が多く身体が疲れやすい傾向にあります。

  • 工事現場
  • ライブ会場の設営・撤去
  • 建築現場

このような現場ではひとつのミスが重大な事故につながる可能性があるため、仕事場全体が神経質になっていることも多いです。

上司から厳しい声をかけられ続けると、ネガティブ思考になってしまい、やる気が失われることもあります。

正当な評価を受けられない職場

自分の仕事に対して正しい評価、とくに「良い評価」を受けられない職場には注意しましょう。

正しい評価が貰えないと自分の行動の良し悪しが分からず、モチベーションの低下に繋がります。

「どれだけ頑張っても何も言われない」「昇進に関係しない」とやる気が失われ、仕事を作業のようにこなすだけになってしまいます。

しっかり自分の行動を見てくれる、チェックしてくれる上司や制度があると好ましいでしょう。

時間外の労働が多い職場

残業が多い職場はプライベートの時間が確保できなくなります。

仕事後のスケジュール
  • 時間外労働をする
  • 家に帰ってもプライベートの時間がない
    →ご飯を食べて寝るだけ
  • 仕事に行く

このような生活スタイルになってしまい、自分の好きなことが出来なくなります。

リラックスする時間もないため、ストレスが溜まってしまい、燃え尽き症候群になりやすいです。

自分で考える機会が少ない職場

考えなくても出来るような仕事内容が続くと「自分じゃなくても出来そう」と考えてしまい、意欲がなくなりやすいです。

仕事内容がすべて決められている仕事や流れ作業といった仕事があてはまります。

自分で考えて試行錯誤すると、成果が出たときに達成感を得やすいです。

考えない仕事の方が得意・やる気が出るという人も一定数います。人によっては得意不得意があるため、やる気が出る自分にあった職場を探してみてください。

燃え尽き症候群になりやすい人が持つべき考え方3選

燃え尽き症候群になりやすい人が持つべき考え方3選

燃え尽き症候群になりにくい人は、自分の考えや意志をしっかり持っている人です。職場環境や周りの人に流されないと自分でメンタルをコントロール出来るため、燃え尽きにくくなります。

それぞれ解説します。

自分ファーストで考える

周りのことより自分のことを最優先で考えるようにしましょう。

自身の感情や体調の変化に気づきやすくなります。また、周りから言われたことも気になりにくいです。

  • 残業せず帰宅する
  • 無理な仕事は断る
  • 大変な仕事は手伝ってもらう

空いた時間で好きなことをして、ストレスを解消するのも良いでしょう。

周りに迷惑をかけない程度に、自分を優先的に考えてみてください。

ポジティブに考える【視点を変える】

物事をポジティブに考えるようにしましょう。

ネガティブ思考になると、自分を否定するようになります。ダメな部分に集中してしまい、やる気が失われてしまいます。

ポジティブに考えるコツは、視点を変えてみることです。

今日中に作りたかった資料が完成しなかったとき
  • ネガティブ
    →今日中に終わらなかった。なんで仕事が遅いんだろう
  • ポジティブ
    →今日はここまで進んだ。完成度も高い

同じ状況でもこのように考えるとポジティブに考えられます。

悪いことが起きても、よい要素があるはずです。そのよい要素を見つけて褒めることで、良い方向に考えられるでしょう。

終わったことに対して必要以上に振り返らない

過ぎたことを必要以上に振り返らない・反省しすぎないようにしてみてください。

燃え尽き症候群になりやすい人は、終わったことに対して「こうすればよかったな」「失敗したな」と考えがちです。

悪かった点を反省して次に生かすのは良いことです。ただ、時間をかけすぎない・やりすぎないようにしましょう。

過去ではなく、今やっていることに全力を注ぐようにしてみてください。

まとめ

この記事では燃え尽き症候群になりやすい人や職場について解説しました。

燃え尽き症候群は環境によって誰でもなる可能性があります。

社会全体としてもサービスの質が求められており、仕事に対するストレスを感じやすくなっています。

自分を優先的に考えてストレスを発散することで、燃え尽き症候群になる可能性は減らせるでしょう。

おおかみこころのクリニックでは、24時間診察の予約を受け付けています。「自分の性格や職場について気になることがある」「燃え尽き症候群かどうか知りたい」という人はお気軽にご相談くださいね。

参考文献
[1] 心の健康問題の正しい理解のための普及啓発検討会報告書 厚生労働省
[2] David Schmitt.Simultaneous Administration of the Rosenberg Self-Esteem Scale in 53Nations: Exploring the Universal and Culture-Specific Featuresof Global Self-Esteem.Journal of Personality and Social Psychology.2005;89(4):623-42

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この記事を書いた人

保(たもつ)のアバター 保(たもつ) 編集者・ディレクター

理学療法士として働きつつ医療・健康分野を
中心にライターとして活動中。
「燃え尽き症候群」や「うつ病」などの
精神疾患で悩む人に寄り添えるような
メディアを運営中

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