日本人男性の3人に1人という高い確率で発症するAGA。
AGAは「男性型脱毛症」ともいわれ、進行性の脱毛症のことを指します。
AGA治療って本当に効果が出るの?
治療しても意味がないって聞いたことがあるけど・・・
このように、AGA治療に不安を感じている方もいるでしょう。
そこで本記事では、AGA治療がなぜ効果がないと思われてしまうのか、その理由について解説していきます。

大村アラン先生メッセージ
おおかみ美容のクリニックで技術指導顧問を務めております、医師の大村亞蘭です。
佐賀大学医学部を卒業後、これまで美容外科・美容皮膚科などで幅広い臨床経験を積み、医療の現場で一人ひとりの患者さまと向き合ってまいりました。 当院は「元気もキレイも叶えたい」という想いを大切に、まるで美容院に通うような気軽さで来ていただけるクリニックを目指しています。
「この治療を試してみたい」 「まずは気になる部分だけやってみたい」 「初めての美容医療で不安…安心して相談できる場所を探している」 そんなお気持ちに寄り添い、医学的根拠に基づいた安全で効果的な治療をご提案いたします。
経歴
- 佐賀大学医学部 卒業
- 久留米大学医学部附属病院
- 大手美容外科 院長/技術指導医
- 盛岡美容外科 院長
- 医療法人社団医新会 理事
- 吉祥寺アイビークリニック 院長
- おおかみ美容のクリニック 技術指導顧問
- 日比谷セントラルクリニック 技術指導顧問
- ビラビューティークリニック 院長/代表
資格
日本美容外科学会 会員
ボトックスビスタ® 認定医
ジュビダームビスタ® 認定医
ジュビダームビスタ®バイクロス 認定医
AGA治療が効果ないと感じる理由

なぜ、『AGA治療は効果がない』と感じてしまう人がいるのでしょうか。
それは、AGAそのものの特徴や、治療方法などに関係しています。
この章では、「AGA治療は効果がない」といわれてしまう原因について詳しく解説します。
AGA治療を始めて日が浅い

まず初めに知っておいていただきたいのが、AGA治療には即効性がないということ。
治療を始めてから効果が出るまでは、早くても3〜6ヶ月、多くは半年から1年ほどかかります。
これは、髪の毛の「毛周期」と関係しているためです。
「毛周期」とは、髪の毛が成長し、抜け落ち、また新たに生えてくるまでのサイクルのことを指します。
正常なヘアサイクルでも、抜けた髪の毛が新たに生えてくるまでは最低3〜4ヶ月ほどかかります。
AGA治療の効果を感じられないという人は、治療を始めてからまだ日が浅い可能性があります。
自分のAGAの症状に薬が合っていない

AGA治療は投薬治療から始めることが一般的ですが、効果を実感できない理由のひとつに、薬が合っていないことが挙げられます。
また、AGA治療には、進行レベルによって幾つかのアプローチ方法があります。
- 内服薬治療
- 外用薬治療
- 自家植毛
- メソセラピー など
自分のAGAのレベルや症状に薬や治療方法が合っていないと、なかなか効果を実感することができません。

軽度AGAでは、進行を予防する内服薬や、現状維持と発毛をサポートする外用薬を用いた治療が一般的です。
中度AGAでは、進行を抑制する内服薬に加え、発毛を促進する内服薬も使用する治療に変わっていきます。
重度になると薬物治療だけでなく、外科的なアプローチ(自家植毛など)を検討する必要があるでしょう。
また、薄毛の進行が早く、処方された薬が徐々に合わなくなってくることも。
治療の効果が実感できないと感じたら、担当医に相談することをおすすめします。
初期脱毛で抜け毛が増えている


AGA治療を始めると、「初期脱毛」と言われる症状が出る場合があります。
これは、乱れたヘアサイクルを正常に戻そうとする働きによるもので、治療がうまくいっている証拠です。
この初期脱毛は、AGAの治療を開始してから約10日目くらいから始まり、その後1~2ヵ月ほどで落ち着いてきます。
治療を始めてまだ間もない時期に抜け毛が増えたように感じても、自己判断で治療をやめず、まずは担当医に相談するようにしましょう。
AGA治療薬を正しく使用していない


AGA治療薬は、正しく使用しなければ十分に効果を発揮することができません。
- 飲み忘れ
- 服用間隔のずれ
- 自己判断での増量・減量 など
特に、内服薬は血中濃度を安定させることが大切なため、決められた量を決まった時間に飲むようにしましょう。
例えば、1日1錠服用するタイプの飲み薬の場合は、なるべく毎日同じ時間に飲むようにしてください。
薬の効果を最大限に発揮させるためには、医師や薬剤師の指導に従って正しく服用することが大切です。
効果を感じる前に薬の使用をやめた


AGA治療には継続的な治療が必要で、効果を実感できるまでには早くても3〜6ヶ月ほどかかります。
AGA治療は積み重ねが大切で、自己判断で薬の使用をやめてしまうと、これまでの治療が水の泡になってしまいます。
効果を感じる前に自己判断で薬の使用をやめ、「効果がなかった」と感じる人も少なくありません。
治療中に効果が感じられず、不安を感じた時はすぐに医師に相談するようにしてください。
個人輸入で入手した薬を使用している


治療の効果が実感できない理由のひとつに、個人輸入で入手した薬を使用していることも挙げられます。
AGA治療では、症状の進行具合に合った薬を服用する必要があるため、医師による診断が必要となります。
また、個人輸入の薬には様々なリスクが伴います。
薬自体が偽物であったり、有害な成分が含まれている可能性も否定できません。
万が一重大な副作用が起きたとしても、個人輸入では自己責任となるため、救済を受けることができません。
AGA治療を行う場合、医師による診断・処方を受けるようにしてください。
薄毛の原因がAGA以外の可能性も


これも医師の診察を受けずに個人輸入して薬を使用している人に多いケースで、薄毛の原因がAGA以外だった場合です。
薄毛にはAGA以外にも、「円形脱毛症」や「脂漏生脱毛症」などが原因のものもあります。
AGA以外の原因での薄毛であれば、AGA治療をしても効果は得られません。
AGA治療の効果が早い人の特徴
AGA治療を始めてもなかなか効果を実感できないと感じる人がいる一方、早い段階で効果を実感できる人もいます。
実は、効果が早い人には治療の時期や治療方法に共通点があります。
AGA治療効果をなるべく早く実感するために、効果が早い人の特徴について見ていきましょう。
発症して早期に治療をスタートしている
AGAは進行型の脱毛症です。
そのため、症状が進んでから治療を開始した場合、効果を実感できるまでは時間がかかってしまうことも。
AGAを発症してから早期であればあるほど、治療を始めてから効果が出るまで少ない時間で済むケースが多くなります。
AGAを発症してから早期に治療をスタートしていれば、予防薬だけでも十分に効果が得られることもあります。
内服薬と外用薬を併用して治療している
また、AGA治療では投薬治療からスタートすることがほとんど。
内服薬と外用薬を併用して治療をすると、さらに効果を得られやすくなります。
内服薬と外用薬を併用することで、脱毛を抑制しながら発毛促進を行うことができるためです。
治療方法がどちらかひとつだけだと、効果を実感するまでに時間がかかってしまいます。
AGA治療は効果が出るまでどのくらい?


AGA治療は根気よく続けることが大切です。
少なくとも1年間は治療を継続することをおすすめします。
この章では、治療の効果が出るまでの目安について解説します。
大体の目安を知っておくことで、自身の治療経過が順調かどうかの判断にも役立つでしょう。
効果が出るまで3~6ヶ月かかることが多い
AGA治療を始めても、効果が出るまでは最短でも3〜6ヶ月程度かかります。
投薬治療がメインとなるAGA治療は、即効性はなく、徐々に作用していくという特徴があります。
髪の毛が生えてくるまでの毛周期(毛髪サイクル)の関係上、効果を感じるまでの期間には個人差があります。
早ければ3ヶ月、遅くても半年以内に何らかの変化が見られれば、治療は順調だと思って良いでしょう。
最低でも1年間治療を継続するのがおすすめ
AGA治療は、何よりも継続することが大切です。
治療を始めてから1年が経過する頃には、多くの人が発毛の効果を感じるというデータがあります。
治療期間 | 期待できる効果 |
---|---|
1ヶ月 | 初期脱毛 |
1ヶ月から3ヶ月 | 初期脱毛が落ち着く・体毛が濃くなる |
3ヶ月から6ヶ月 | 産毛が生える・髪の毛が太くなったように感じる |
6ヶ月から1年 | 見た目の印象に変化 |
治療を開始して1ヶ月目には、「初期脱毛」という一時的に抜け毛が増える症状が現れることがあります。
その後3ヶ月くらいまでには落ち着き、この頃から体毛が濃くなったように感じ始めます。
治療から半年が経過する頃には産毛が生え始め、1年経つ頃には見た目に変化が現れます。
このように、AGA治療は最低でも1年間は根気よく続けることをおすすめします。
AGA治療をしないほうがいいケースは?
薄毛の改善に効果的なAGA治療ですが、中にはおすすめできないケースもあります。
AGA治療は長期にわたって継続が必要で、費用もかかるため、治療前に自分に合っているかどうかをしっかりと検討しましょう。
以下で、AGA治療をしない方が良いケースについて解説します。
薄毛の原因がAGAではない
薄毛の原因がAGAによるものでなければ、AGA治療は必要ありません。
脱毛や薄毛には、AGA以外にも様々な原因があります。
- 円形脱毛症
- 甲状腺機能異常
- 過度なストレス
- 急激なダイエット
- 栄養不足 など
AGA治療で使用される内服薬(フィナステリドやミノキシジルなど)は、あくまでもAGA(男性型脱毛症)に効果が期待できるものであり、すべての脱毛症効果が期待できるものではありません。
薄毛が気になる場合はまずは医療機関を受診し、自身の薄毛の原因を知ることが大切です。
持病があり副作用のリスクが高い
AGA治療薬を使用するにあたり、持病がある人には副作用リスクが通常より高くなる場合があるため注意が必要です。
特に注意が必要なのは、以下のような持病のある人です。
- 肝臓疾患
- 心疾患
- 低血圧
このような持病を持つ人は、副作用によって肝機能障害を起こすリスクもあるため、AGA治療を行わないという判断も必要です。
また、AGA治療薬によって強い副作用が出たことのある人や、薬剤アレルギーがある人も同様です。
治療の継続ができない
AGA治療をスタートしたら、効果を感じられるまで長期間続ける必要があります。
そのため、AGA治療を始めるには「治療にかかる費用」や「治療のための時間の確保」、「治療を根気よく続ける意思」が必要です。



AGA治療薬は自由診療のため保険適用にならず、費用は全額自己負担となります。
また、対面診療を選択した場合、定期的な通院も必要なため時間的な余裕もなければ続けることができません。
薬の服用も、毎日決まった時間に欠かすことなく続ける必要があり、モチベーションの維持も大切です。
経済的・時間的余裕がない場合や、治療を続ける自信が持てない場合、他の対処法(育毛ケアやウィッグの利用など)を検討しましょう。
薄毛が気にならない
そもそも薄毛が気にならない場合は、無理にAGA治療を行う必要はありません。
AGAは治療をしなくても、健康上は問題ありません。
あくまでも薄毛に悩み、精神的な負担となっている場合に、その負担を解消するための選択肢としてAGA治療があります。
大切なのは本人の意思であり、本人が必要性を感じないのであれば治療の必要はありません。
AGA治療を後悔しないためにできること


AGA治療を後悔しないためには、いくつかのポイントがあります。
早期治療や正規ルートでの薬の入手は、AGA治療の効果を十分に得られるようにするためのものです。
以下で紹介するポイントをチェックして、AGA治療に取り組みましょう。
薄毛が気になり始めたら早期に治療を開始する
薄毛が気になり始めたら、なるべく早く治療を開始しましょう。
薄毛が気になったとしても、クリニックの受診には抵抗を感じる方が多いのも事実です。
しかし、AGAは進行すればするほど、効果を実感できるようになるまで時間がかかります。
治療の効果を得るためにも、早期に治療を開始するようにしてください。
医師の診察を受けて正規品の薬を処方してもらう
AGA治療には、医師の診察と正規品の薬の処方を強くおすすめします。
個人輸入品は偽物である可能性や、有害な成分が含まれていることもあり、大変危険です。
安心して治療を行い効果を得られるようにするため、まずは医師の診察を受けましょう。
信頼できるクリニックで治療を受ける
また、治療を受けるクリニック選びも後悔しないためには大切です。
- 専門性や治療実績のあるクリニックか
- 治療の効果だけでなく、副作用のリスクや費用などについても説明があるか
- 治療中の不安や疑問を気軽に相談しやすいか など
AGA治療は即効性がないため、治療途中で不安に感じることもあるでしょう。
そういった際にきちんと話を聞き、相談に乗ってもらえるクリニックかどうかは重要なポイントです。
信頼できるクリニックで治療を受けるようにしましょう。
継続して治療を行う
AGA治療で後悔しないために、継続して根気良く治療を行うことが重要です。
効果が実感できないまま治療を続けることはなかなか難しいかもしれません。
しかし、服薬治療を中断してしまえば、そこまでの苦労も無駄になってしまいます。
AGA治療効果ないのよくある質問・Q&A
まとめ
AGA治療は、効果を実感できるまで治療を続けることが成功への大きなポイントです。
そのためには、AGA治療にかかる費用や時間、副作用のリスクなど、正しい知識を身につけておくことが大切です。
また、治療中に不安や疑問を感じたときに、相談しやすいクリニックを選ぶことも重要です。
AGA治療で後悔することがないよう、本記事を参考に納得のいく治療をスタートさせましょう。