不登校の悩みはカウンセラーに相談を|窓口やメリット・デメリットを解説

「子どもの不登校をカウンセラーに相談してみたい」

「カウンセラーはどんな風に子どもに向き合ってくれるんだろう」

お子さんが学校に行けない状態は、本人も親もつらく苦しいですよね。

不登校について相談できるカウンセラーは、学校や心療内科、地方自治体に常駐しています。
子どもの心を大切にしながら、適切な専門家のアドバイスが受けられるのが特徴です。

この記事では、カウンセラーに相談するメリットデメリット注意点についてまとめています。

事前に確認しておくと安心して相談できるので、最後まで読んでください。

目次

子どもの不登校をカウンセラーに相談できる場所

不登校になったときの相談先は以下の通りです。

機関によっては、訪問やオンラインでのカウンセリングも対応しています。

出かけるのが難しい人は、家でカウンセリングが受けられるか確認してみましょう。

家で相談できるのは助かりますね!

学校

まずは学校に相談しましょう。[2][5]

多くの学校にはスクールカウンセラーが配置されています。スクールカウンセラーは臨床心理士や公認心理士などの心理系の専門資格をもち、保護者や教職員のカウンセリングも担う存在です。

担任の先生が窓口になってくれるので、問い合わせてみましょう。

心療内科

心療内科も、不登校について相談できる場所です。

心療内科には、臨床心理士や精神保健福祉士がカウンセラーとして在籍しています。

医療機関への相談は予約が必要なケースが多いため、あらかじめ電話やメールで希望の日程を押さえるのがおすすめです。

民間のカウンセリング施設

民間のカウンセリング施設でも、専門家のカウンセリングが受けられます。

心療内科と同様に費用がかかりますが、家庭に訪問してくれるケースもあり、子どもへの負担を比較的軽くできるのがメリットです。

ひきこもり地域支援センター

ひきこもり地域支援センターは47都道府県すべてに設置されている支援機関です。[1]

社会福祉士や精神保健福祉士などが支援コーディネーターとして在籍しており、行政や医療機関との連携を通した支援を行っています。

ひきこもりVOICE STATION」は、厚生労働省によって運営されているコミュニティサイトで、全国のひきこもり地域支援センターを調べられます。

教育委員会・教育相談センター

教育委員会や、教育委員会が設置する教育相談センターでも不登校について相談できます。[4][6]

地方自治体によって機関の名称が違うことがあるため、まずは市役所に問い合わせてみましょう。適切な窓口を案内してくれます。

もし窓口まで出向くのが難しいなら、メールや電話での相談が可能か確認してみましょう。

機関によっては応じてもらえることがあります。

カウンセリングの流れ

カウンセリングの主な流れは以下の通りです。

あくまでもひとつの例です。機関によって流れは変わりますが、専門家が適切に対応してくれます。

1.ヒアリング

まず、親から不登校になった経緯をヒアリングし、どのようにカウンセリングを進めるかを話し合います。

初回は子どもではなく、親のみのカウンセリングになることが多いです。

2.信頼関係の構築

本格的なカウンセリングの前に、カウンセラーと子どもの信頼関係を築きます。

信頼関係がなければ、どんなカウンセリングも効果が出にくいためです。

カウンセラーの話に耳を傾けてもらうには、まずお互いを知り、カウンセラーに対して安心して感をもってもらうことが大切です。

信頼できるカウンセラーを見つけましょう

3.心理検査

次に、心理検査で子どもの心理状態を明確にします。

子どもの心や物事のとらえ方はそれぞれ異なります。そのため、カウンセリングの進め方は一人ひとりに対応するものでなければなりません。

心理検査によって子どもの状態が数値化されれば、客観的な評価ができます。定期的に数値の変化を追うことでカウンセリングの効果を測れるため、より良いアプローチが見えてきます。

心理検査については以下のサイトをご覧ください。

4.カウンセリング

心理検査の結果をもとに、不登校の原因や現在子どもが抱えているストレス要因を特定します。

不登校になった原因や経緯を明確にしてからが、カウンセリングのスタートです。

あらかじめ子どもとの信頼関係を築いているので、カウンセリングに対しての抵抗感が少ない状態で始められます。

5.コーチング

コーチングでは、カウンセリングや心理検査の中で明らかになったストレス要因への対処法に焦点を当てます。

カウンセリングは子どもや親に共感しつつ不登校を招いた要因を特定したり、ストレス要因に対処する方法を一緒に考えます。

コーチングの段階では、学校でストレスを感じたときどのように考えるか、どのように振る舞うかなど、ストレス要因に対応する力をつける養うサポートが中心です。

子どもの不登校をカウンセラーに相談するメリット

カウンセラーに相談するメリットは以下の通りです。

それぞれ詳しく解説します。

専門的な知識と経験がある

カウンセラーは、公認心理士や臨床心理士、精神保健福祉士といった資格を持つ専門家です。多くの子どもと関わり、豊富な経験があります。

カウンセラーに相談すれば、専門家として根拠のある知識が得られます。さらに、経験則に基づいた信頼できるアドバイスをもらえるのがメリットです。

親の心理的負担が軽くなる

カウンセラーに相談することで、親の心理的負担が軽減します。

子どもの不登校について、親自身も深く悩むことになります。カウンセラーにあなた自身のつらさも伝えて大丈夫です。一番近くで子どもを支える親の拠り所として、困ったときは相談に乗ってくれます。

悩みやつらさに共感してもらうことで、不安感やストレスが和らぐでしょう。

親のストレスが軽くなると子どもにも良い影響があります。

すぐに実践可能な対処法を教えてもらえる

カウンセラーに相談すれば、どのように子どもに接すれば良いかがわかります。具体的な事例から子どもへの接し方を学べるのがメリットです。

第三者かつ専門家の視点から効果的な対処についての意見を得られるので、子どもとの関わりに迷うことも減ります

子どもの不登校をカウンセラーに相談するデメリット

カウンセラーの相談にはデメリットもあります。

メリットと比較して、子どもにとってより良い方法を選びましょう。

日程調整が難しい

カウンセラーの予約が取りづらく、日程調整が難しいことがあります。

とくに親が働いている場合、仕事との兼ね合いもあります。子どもの状態によってカウンセリングを受ける期間が変わってくるため、その期間は仕事の調整が必要です。

費用・時間がかかる

経済的負担もデメリットのひとつです。

スクールカウンセラーや地方自治体での相談は費用がかかりません。しかし、民間のカウンセリングサービスは有料です。

初回のヒアリングで詳しく説明してもらえますが、サイトでも料金を公開しているので事前にチェックすることをおすすめします。

下の表は、カウンセリング料金の一例です。

初回カウンセリング無料
2回目以降のカウンセリング16,500円
1回あたりの時間100分

機関によって料金形態はさまざまです。利用時間によって料金が変わるケースもあるので、初回のヒアリング前に確認しておきましょう。

カウンセラーと相性が合わない

カウンセラーとの相性が合わないと、相談がスムーズに進みません。信頼関係が築けない場合、子どもや親が本音を話しづらくなるからです。

カウンセラーに気持ちを伝えられないと、適切なサポートが得られないおそれがあります。

もし「カウンセラーと合わない」と感じたら、別のカウンセラーを探したり、同じ機関の責任者に相談するのがおすすめです。

子どもの不登校でカウンセラーに相談するときの注意点

子どもの不登校についてカウンセラーに相談するときは、以下の点に注意しましょう。

ひとつずつ見ていきましょう。

長期的な視点をもつ

カウンセリングを受ける際は長期的な視点をもちましょう。

カウンセラーは、カウンセリングに入る前に子どもとの信頼関係をつくり、少しずつアプローチしていきます。子どもの心の動きをとらえ、じっくりと向き合うことがとても大切です。

決して焦らず、子供の変化を見守る意識をもちましょう。

すぐに変わることではないため長い目で見守ることが大切です

子どもの意志を尊重する

子どもの気持ちを一番に考えましょう。

カウンセリングは子どもとにって、カウンセラーという知らない大人と関わる時間です。

そのため、警戒したり抵抗を感じることがあります。

子どもが自発的にカウンセリングに臨めるように働きかけましょう。決して無理強いせず、見守る姿勢を心がけてみてください。

カウンセラーと連携する

カウンセラーに頼るだけでなく、アドバイスを元に家庭でも子どもをサポートしましょう。内と外で適切な対応をすることで、カウンセリングの効果が高まります。

家庭内での困りごとはもちろん、カウンセリングを受ける中でのポジティブな変化にも着目してみてください。カウンセラーはその内容から、今の子どもの状態を分析してこれからの対応を考えます。

ささいな変化もカウンセラーと共有していきましょう。

まとめ

不登校について相談できるカウンセラーがいるのは以下の機関です。

  • 学校
  • 心療内科
  • 民間のカウンセリング施設
  • ひきこもり地域支援センター
  • 教育委員会・教育相談センター

不登校の原因や過程は、子どもによって異なります。一番身近にいる親でさえ、見きわめるのは困難です。

悩み続けていても、具体的な対処法が分からないまま疲弊してしまいます。

また、お子さんの心をケアするためには、あなたの心を健やかに保つことも大切です。ひとりで抱え込まず、専門家に頼ってみてください。

おおかみこころのクリニックでも、不登校のご相談に対応しています。

いつでもお気軽にご連絡ください。

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