「不登校の子どもを日中ひとりにしておくのが心配」
「私が仕事を辞めてずっと一緒にいた方がいいのかな……」
子どもの心のケアと仕事、どちらも大切にしたい。でも、現実は厳しく板挟みになってしまうこともありますよね。
「子どものために仕事を辞めるべき?」「職場に迷惑をかけたくない」など、働く親が抱える悩みは尽きません。
この記事では、不登校の子をもつ親が仕事を続けた方がよい理由や、仕事を続けながら子どもと向き合う方法を解説しています。
ひとりで抱え込まず、周囲のサポートを得ながら、親子で前を向いて歩んでいく道を一緒に探していきましょう。
不登校の子どものために仕事を辞めるべきか?
必ずしも退職は最善ではありません。
子どもが学校に行けず家にこもっている状況だと「仕事を辞めて一緒にいた方が子どもが安心するかな」と考えるかもしれません。
子どもの性格によっては、親が自分のために仕事を辞めたとなれば、罪悪感を持つ可能性があります。
自分のせいで退職して、経済的に困るとなれば「自分は進学しない方がいい」と感じる子どももいます。
子どもの将来のためには、今の時点で退職を決めるのはまだ早いです。
まずは、本当に退職しか道がないのか冷静に考えてみましょう。
子どもの性格も考慮してみましょう
親が仕事を辞めて起こる変化
子どもの不登校で仕事を辞めると、以下のような変化があるでしょう。
1つずつ解説していきます。
子どもと関わる時間が増える
仕事を辞めると子どもと一緒に過ごす時間が増えます。
これまでゆっくり子どもの話を聞いてあげられなかった人も、退職後はじっくり子どもに向き合えるでしょう。また、時間ができると、学習面のサポートや相談窓口への連絡もしやすくなります。
スクールカウンセラーや心療内科に相談したり、フリースクールを見学したりするなど、子どもにとってベストな道を選ぶために動きやすいでしょう。
収入が減る
仕事を辞めるとその分収入が減り、経済的にきつくなります。生活費や教育費などの見直しが必要です。
民間のカウンセリング施設や医療機関などに通っていると、その費用も捻出するのが難しくなる可能性があります。
退職するなら、辞めたあとの暮らしについて備えることも大切です。
社会とのつながりが薄れる
仕事を辞めると、子どものことで遅刻や早退などを職場に申し出るストレスは軽減します。
しかし、それまで属していた組織から離れるため、他人との関わりが薄れるでしょう。
職場で悩みや不安を話せる相手がいたとしても、退職すると今より疎遠になります。気持ちを話せる相手がいないと、心が疲れてしまうかもしれません。
また、退職後は仕事に打ち込む時間を子どもと過ごす状況になります。
「社会から孤立した」とさびしく感じることもあるでしょう。
子どものケアと仕事を両立する方法
子どもの心のケアをしながら働く方法は以下の通りです。
1つずつ解説していきます。
職場に相談する
退職を考えるより先に、職場の上司に相談してみましょう。
子どもの不登校について知られたくないと思うかもしれません。しかし、仕事を辞めずに子どものケアと両立するためには柔軟な働き方を考えることが必要です。
時短勤務や正社員からパートへの転換など、時間や日数の調整ができるか確認してみましょう。
周りに頼る
家庭以外で子どもをサポートできる場所を見つけましょう。
ずっと家にいると子どもの気分が滅入ってしまい、不登校の状態から抜け出しにくくなるからです。
カウンセリングを受けたり、フリースクールに通ったりして、別の居場所をつくると子どもの安心感が増えます。
また、親だけでは限界があります。あなたの両親や兄弟、友人の力を借りましょう。
あなたが仕事でいないときに子どもの勉強を見てもらったり、外に連れ出してもらったりすると良いでしょう。
親のストレス軽減につながり、子どもも親以外の大人と関わる機会が増え、社会性が育つきっかけになります。
周りを上手く頼っていきましょう
転職する
子どものケアと仕事を両立するための方法として、転職も検討してみましょう。
転職すると環境が変わり、子どもと過ごす時間が増えます。
フレックスタイム制や在宅勤務が可能な職場であれば、子どものケアと仕事の両方に対応しやすいのでおすすめです。
通勤時間が短い職場も候補にしてみてください。自宅近くの職場なら、子どもと過ごす時間が増やせます。
暮らしの安定のために働き続けたいと考えているなら、転職も視野に入れましょう。
まとめ
子どもが不登校でも、親が仕事を辞める必要はありません。
子どもの将来のためには経済的な安定が必須です。まずは、今の職場に相談してみましょう。
もし難しければ、柔軟な勤務ができる職場を探して転職するのもひとつの手です。
働きながら子どもの時間を確保するには、親しい人や外部のサポートに頼ることも考え、親子が穏やかにいられる環境を作ることが大切です。
「私がずっと家にいれば…」と思い詰めず、まずは周りに助けを求めてみてください。
カウンセリング施設や心療内科でも、あなたの相談に乗ってくれます。
今の状況や気持ちを伝えてみてください。ひとりでは思いつかなかった選択肢が見えてくるはずです。
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