オンライン診療は保険適用される?手順や保険適用外のケースも紹介







オンライン診療は、自宅にいながら医師の診察を受けられる便利なサービスとして注目を集めています。外出の必要がないため、感染リスクを避けながら治療を続けやすくなるという特徴があります。

 一方でどのような診療が保険適用の対象となり、実際の自己負担額がいくらになるのか気になりますよね。実は、オンライン診療には保険が適用される診療と適用されない診療があるのです。

そこで今回は、オンライン診療で保険適用となるケースオンライン診療の費用と自己負担額の目安などについて解説します。オンライン診療を保険適用で利用する際に役立てれば幸いです。

保険適用・保険適用外の違い

保険適用とは、国民皆保険制度により「医療費の負担が軽減される対象」として認められることです。

たとえば、風邪や慢性疾患などが対象です。

健康保険に加入していると治療費の約7割が保険でまかなわれ、自己負担は3割程度に抑えられます。[1]

一方で保険適用外の診療は、美容医療やAGA治療などの保険診療の対象とならない医療サービスです。全額が自己負担となり、医療機関によって料金が異なります。

保険適用は診療報酬点数に基づいて料金が一定となりますが、保険適用外は医療機関が独自に料金を設定できます。そのため、同じ治療でも医療機関によって、費用に大きな差が生じるのです。

オンライン診療で保険適用となるケース

オンライン診療でも患者の同意があり、オンラインによる診察が適切と医師が判断すれば保険診療が利用できます。 

慢性疾患の人の定期的な診察や、かかりつけ医による継続的な診療が保険適用の代表的な例です。

具体的には、以下のような診察が対象となります。

うつ病や適応障害などの経過観察
生活習慣病の管理
アレルギー疾患の診察 など[2]

保険適用の診察であれば、オンラインであっても対面診療と同じ自己負担額です。

オンライン診療で保険適用外となるケース

オンライン診療では、特定の治療や診療科目が保険適用外となると厚生労働省により定められています。[3]

美容目的の治療やAGA治療、ED治療は保険適用外の代表的な例です。美容医療ではシミ取りやニキビ治療、アンチエイジング治療などがあてはまります。また、禁煙治療や低用量ピルの処方についても保険適用外となります。

全額が自己負担となるのは、病気を治す目的よりも患者の希望や生活の質の向上を目的とした治療がされるためです。事前に医療機関の料金を確認しておきましょう。

オンライン診療の費用と自己負担額の目安

オンライン診療の費用は、保険適用されるかどうかで大きく変わります。

保険診療では、診察料は診療報酬によって決められています。

オンライン診療における診察料は以下の通りです。[4]

・初診料:2,510円
・再診料:740円

一方、保険適用外の自由診療では治療内容によって料金はさまざま。 

とくにAGA治療や美容治療は高額となる傾向があり、治療内容や医療機関によって料金が大きく変動します。

診察料に加えて、処方される薬の種類や量によっても総額は変わってきます。また、初診料は再診料よりも高く設定されており、かかりつけ医以外の医療機関を受診するときは初診料が発生することにも注意が必要です。

こころちゃん
こころちゃん

不安なときは、事前に料金の目安を病院に確認してみましょう!

おおかみこころのクリニックのオンライン診療については、下記のページで詳しく記載されています。

おおかみこころのクリニック

オンライン診療で健康保険証を利用する方法

オンライン診療で健康保険証を利用する方法は、以下の5つのステップに分けられます。

それぞれのステップで必要な準備や注意点を確認しながら、オンライン受診をしましょう。

保険診療を受けるためには、健康保険証の準備と医療機関への事前確認が必要となります。

STEP1:予約をする

まず、オンライン診療に対応している医療機関を探して予約を取ります。

医療機関のウェブサイトや電話で、オンライン診療の予約が可能か、また保険診療に対応しているかを確認してみてください。多くの医療機関では、専用のアプリやウェブサイトから予約システムを利用できます。診察を希望する日時を選んだら、問診票の入力も行いましょう。

初診は原則として対面診療が必要となりますが、病院によっては初診でもオンライン診療ができます。

STEP2:必要なものを準備する

オンライン診療を受けるために必要なものを準備します。

必須となるのは健康保険証、スマホやパソコンなどの通信機器、安定したインターネット環境です。

健康保険証を提示する方法は、事前にアップロードしたり、診療の際にカメラに見せたりするなどがあります。

通信機器の充電状態、カメラやマイクの動作確認も事前に済ませておくと、スムーズに診察を受けられます。

STEP3:診察を受ける

予約時刻の少し前からアプリやウェブサイトにアクセスし、オンライン診療の待合室に入室します。

医師との通信が始まったら、症状や体調の変化について詳しく説明しましょう。画面越しでも対面診療と同じように、医師の質問に対して具体的に答えます。症状を詳しく伝えることで、適切なアドバイスや処方が受けられます

必要に応じて患部をカメラに見せ、できるだけ正確な情報を伝えるようにしてください。

STEP4:代金を支払う

診察が終わったら、医療機関の指示に従って診療費の支払いを行います。

保険診療のときは、自己負担の3割分のみを支払います。支払い方法には、クレジットカード決済やキャッシュレス決済などがあります。医療機関によって異なるため、事前に確認しておくと安心できるでしょう。

STEP5:薬を受け取る

処方箋が出されたら、オンラインで服薬指導を受けた後に薬局で薬を受け取ります。または、自宅への配送サービスも利用できます。

薬の受け取り方法は、医師や薬剤師の指示に従って選択してください。薬の服用方法や注意点についても、しっかりと説明を受けましょう。受け取った薬は指示通りに正しく服用することが重要です

オンライン診療で保険適用を受ける際の注意点

オンライン診療で保険適用を受ける際には、おもに2つの注意点があります。[5]

・保険適用外となる可能性もある
・6ヶ月に1回は対面診療と組み合わせる

受診する診療内容によっては保険適用外となる可能性もあります。事前に医療機関に確認し、必要に応じて自己負担額についても説明を受けておきましょう。

また、6ヶ月に1回は対面診療を受けましょう。オンライン診療と対面診療を併用すれば、医師が患者の状態を把握しやすくなり、適切な医療提供を確保できます。オンラインと対面のバランスを意識して、保険を有効に活用していきましょう。

まとめ

オンライン診療の保険適用では、適用されるケースと適用されないケースがあります。

保険適用となるのは、慢性疾患の定期診察やかかりつけ医による継続的な診療です。保険適用外となるのは、美容医療やAGA治療、ED治療などです。

オンライン診療を受ける際は、保険診療に対応しているかを確認し、保険証やインターネット環境を準備しておきましょう。また、医師の指示に従って、具体的に症状を伝えるように心がけましょう。

おおかみこころのクリニックでも、オンライン診療を実施しています。予約から診療、薬の受け取りまでスマホで完結できます。当日の予約も承っていますので、気になる症状があればいつでも受診してください。

おおかみこころのクリニック

【参考文献】

[1]国民皆保険制度の意義|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001298788.pdf

[2]オンライン診療|公益社団法人 東京都医師会公益社団法人 東京都医師会
https://www.mhlw.go.jp/content/001241871.pdf

[3]オンライン診療の利用手順の手引き書|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/001241871.pdf

[4]オンライン診療等の診療報酬上の評価見直しについて|厚生労働省
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_04medical/231218/medical01_02.pdf

[5]オンライン診療による継続診療可能な疾患/病態|一般社団法人 日本医学会連合
https://www.jmsf.or.jp/uploads/media/2022/04/20220411092733.pdf

執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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