30代は仕事や生活が安定してきて、自分が停滞しているように感じる時期。
子どもが生まれて家庭での責任が急に重くなったように感じることに加え、自分の時間が減って、しんどくなる時期でもあります。
「代わり映えのしない毎日でつまらない」「何か楽しいことないかな」と思うことはありますよね。
そこで、この記事では、日常のなかでやりたいことを見つける方法や刺激を受ける方法を紹介します。
できることから1つずつ実践することで「つまらない」「楽しくない」がなくなり、日々を楽しく過ごせるようになります。
何をしても楽しくないと感じる原因
人それぞれ環境や状況が異なるため、原因は十人十色です。しかし、多くの人に共通する原因があります。
原因がわかれば、対処も可能です。ここでは、「何をしても楽しくないと感じる」2つの原因を解説します。
ストレスが溜まっている
心身が疲れていると何に対しても意欲がわかず、楽しいと感じられません。30代は仕事が安定する一方で、家庭を持つ人も多く自分の時間が少なくなりがちです。
毎日やらなければならないことに追われると、疲れてしまいます。
これまで楽しいと思っていたことも、ストレスの蓄積によって楽しいと感じられなくなるのです。
そんな状態では、メンタルの疲れやモチベーションの低下が起こり、楽しみを見つけにくくなります。[1][2]
疲れていると何もしたくなくなっちゃう💦
挑戦することがない
20代のうちは、初めての仕事や経験が多く充実した日々を過ごせます。しかし、30代に入ると仕事にも慣れてくるはず。新しいことに挑戦する機会が減り、日々の生活が単調に感じられてしまいがちです。
打ち込める趣味や習い事があれば、具体的な目標ができ、新たな挑戦も可能です。一方で「無趣味で休日はとくに何もしない」という考えでは、新たな刺激を得ることはできないでしょう。
日々を楽しんでいる人の特徴
毎日を楽しく過ごせている人には「ある共通点」があります。その特徴は以下の3つです。
好奇心旺盛
毎日を楽しんでいる人は、好奇心旺盛です。興味関心の幅が広く、気になったことは「とりあえずやってみる」という精神を持っていて、さまざまなことに挑戦します。
仕事でも趣味でも何でも同じですが、はじめての経験は刺激に満ちています。
たとえば「新しいツールを使ってみよう」「やったことないけど、誘われたからフットサルに行ってみよう」というように、軽いフットワークで新しい物事に触れようとします。
好奇心旺盛な人は、日常のなかから新しい発見や学びを見いだすことに長けているため、刺激を受けやすいのです。
好奇心旺盛な人って、いつもワクワクしているイメージ!
趣味がある
日々を楽しんでいる人の多くは、打ち込める趣味を持っています。「スポーツ」や「アート」「料理」など、自分の興味や好みに合った活動に時間を割いているのです。
没頭できる趣味があると「楽しい」と感じられ、日々の生活が豊かなものになります。
休息を大事にしている
日々を楽しむためには、休息が大切です。毎日楽しく過ごしている人は、十分な休息を取りながら、仕事とプライベートのバランスをうまく取っています。
自分がストレスを発散できる方法を知っていて、休日にスポーツをしたり、カラオケに行ったりして、仕事のストレスや日常の疲れを癒しているのです。
自分自身にとって必要な休息をしっかりと取ることが、日々を楽しむ秘訣です。[2][3]
「つまらない」がなくなる刺激を受ける方法
毎日「つまらない」と感じている人は、日々に刺激がありません。ここでは、すぐに始められる刺激を受ける方法を4つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
日光を浴びる
日光を浴びると、セロトニンが分泌されます。セロトニンが不足すると、精神が不安定になり、モチベーションが下がってしまいます。[4]
とくに起床直後の日光浴が効果的です。体内時計を調節してくれる役割があるため、朝起きたらまずカーテンを開けて、部屋に日光を取り入れるようにしましょう。[5][9][10]
体内時計がととのうと、質の高い睡眠がとれるようになります。日光を浴びて睡眠をしっかり取ることが、結果的に意欲向上にもつながるので、ぜひ試してみてください。[14]
適度に運動する
体力がないと、心の余裕がなくなってしまいます。はっきりした理由もないのに「気分が落ち込む」「毎日つまらない」と感じることがあるなら、まずは家の近所を少し歩くだけでも良いので、できそうなことから行いましょう。[6]
なかでも、有酸素運動が効果的です。短い時間で強い負荷がかかる短距離走やスクワットではなく、ジョギングやサイクリング、水泳などが有酸素運動に当たります。[11]
運動には気持ちを明るくしたりストレスを解消させたりする効果もあります。積極的に取り入れると良いでしょう。
ただし、最初から頑張りすぎると疲れてしまう原因にもなるので、注意が必要です。[6]
少しずつが大切です♪
感動体験をする
感動体験は、手っ取り早く刺激を受けられる方法です。「小説を読む」「映画やドラマを見る」「旅行に行く」などの心を動かされる体験をするようにしましょう。[15]
感動できる体験をすると、脳内でドーパミンやエンドルフィンなどの幸福感が得られる物質が分泌され、脳を活発にさせる働きがあります。[12][13]
マンネリ化した日々で、毎日楽しくないと感じている人は、脳がアップデートされておらず、非活性の活性化していない状態です。脳の活性化とは、脳内で新しい回路が生まれることをいいます。
つまり感動体験は、脳の性能を上げる効果があるのです。
仕事終わりに映画を見に行ったり休日にコンサートに行ったりして、感動できる体験をするようにしましょう。[15]
1日の目標を決める
事前に設定した小さな目標を達成すると、自信につながります。
たとえば、日々の仕事や家事をただこなすのではなく、今日は「10件営業する」とか「洗面所をきれいにする」といった1日の目標を立てます。
このとき、あまりハードルを高く設定しすぎないようにしましょう。達成できそうな目標を立てて取り組み、達成感を得ることが重要です。
自己成長を実感し楽しみを見いだせるようになったら、資格取得や新しい習い事に挑戦する意欲もわいてきます。
目標が日々の生活に充実感をもたらし、「つまらない」と感じる回数を減らせるでしょう。[7]
「楽しくない」がなくなるやりたいことを見つける方法
「楽しくない」という気持ちをなくすためには、やりたいことを見つけるのが効果的です。人は好きなことをしているときは、自然と楽しく過ごせるものです。
ここでは、やりたいことを見つける方法を3つ紹介します。
順番に見ていきましょう。
気持ちを紙に書き出す
心の中で思っていることを紙に書き出してみましょう。悩みや心配ごとが整理され、自分を客観的に見られるようになります。
「そんなことをしても何も変わらない」と思うかもしれませんが、自分や物事を落ち着いて考えられる時間をもつと、思いもよらないアイデアや気づきが得られるのです。
また書いたことを読み返すと「自分が普段何を考えているのか」「どういったことが好きなのか」が見えてきて、やりたいことの発見につながります。[8]
休日に外出する
平日は会社にいて、休日は家に閉じこもっていると、気持ちがふさいでしまいます。休みの日には外に出て、気分転換をするのがおすすめです。[3]
外に出ると日光浴もでき、軽い運動にもなるので、自然に意欲もわいてきます。
買い物や映画鑑賞などで刺激を受けると、やりたいことを見つけるヒントにもなるでしょう。
疲れる外出じゃなくて、楽しめる外出をしましょう♪
誰かと話す
信頼できる人に話したり、相談したりすることも大切です。家族や友人など身近な人でかまいませんよ。
人とコミュニケーションを取ると、新しい発見があります。たとえば、遊びに誘ってもらえたり、自分では気づけなかった選択肢に気づけたりします。
また仕事や家庭にストレスを感じているときも、周囲の人に話してみるのが効果的です。話すことで気持ちが落ち着き、客観的に自分を見る助けになります。[9]
まとめ
「何をしても楽しくない」「やりたいことがない」という状態は、誰にでも起こり得るつらい状況です。
そのような状態になってしまったら、まずは日光を浴びてしっかり睡眠をとることが大切です。
日光浴と睡眠は、心身の健康に大きく影響を与えるので、しっかりと行うようにしましょう。
しかし、「1日中憂うつな気分が続く」「これまで楽しかったことが楽しく感じられなくなった」などのつらい状態が2週間以上続くようであれば、ひとりで抱えこまず、当院にご相談くださいね。
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参考文献
[1]うつ病を知っていますか? |厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/01/s0126-5d.html
[2]休養・こころの健康|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b3.html
[3]第4回 「ストレスの対処」ってどんなこと?|厚生労働省
https://kokoro.mhlw.go.jp/usagi/ug004/
[4]セロトニン e-ヘルスネット|厚生労働省
[5]快眠と生活習慣 e-ヘルスネット|厚生労働省
[6]体を動かす|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_01.html
[7]「なりたい自分」に目を向ける|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_04.html
[8]今の気持ちを書いてみる
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_02.html
[9]セルフメンタルヘルス|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf
[10]健康づくりのための睡眠ガイド|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf
[11]エアロビクス/有酸素性運動|厚生労働省
[12]ドーパミン|厚生労働省
[13]β-エンドルフィン|厚生労働省
[14]仕事のパフォーマンスと睡眠の関係性について教えてください。|独立行政法人中小企業基盤整備機構
https://j-net21.smrj.go.jp/qa/productivity/Q1481.html
参考図書
[15]精神科医が教える 毎日を楽しめる人の考え方(きずな出版)|樺沢 紫苑