日本人の5人に1人が指摘されているHSP(Highly Sensitive Person)。[1]
HSPの症状があり普段の生活に支障をきたしているものの、病院に行くべきか迷っていませんか?
この記事では、病院でHSPの診断を受けるべき人の特徴やチェックリストを紹介します。
「私ってHSPだと思うけど、病院に行くべきかわからない」と不安を感じているあなたが、この記事を読むことで悩みを解決できるきっかけになれると幸いです。
下記の記事では、HSPの症状が楽になる方法を紹介しています。あわせてご覧ください。
HSPと病院で診断する方法
HSPとは、生まれつきもった気質や性質のことであるため、病院で診断・治療することはできません。[1]
生まれつきもった気質や性質とは、具体的には以下のとおりです。
- 深く物事を考えやすい
- 刺激に敏感で疲れやすい
- すぐに共感しやすい
- 些細な刺激に気づきやすい
遺伝子や幼少期の環境が原因でHSPが起こるといわれていますが、病気ではないのです。
そのため、治療方法はなくHSPの気質との付き合い方やコントロールの方法を知ることが大切です。
病気じゃないけど、HSPとの上手な付き合い方を知っていくことで生きやすくしましょう!
病院で診察を受けるべきHSPの特徴4パターン
HSPを疑っているものの、病院に行くことをためらっている方もいるでしょう。ここでは、病院で診察を受けるべきHSPの方の特徴を紹介します。
また、下記の記事では病院に行くべきか迷った時の限界サインや自力で対処する方法などについて詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
普段の生活に支障をきたしている人
普段の生活に支障をきたしている場合は、病院で診察を受けたほうが良いでしょう。
というのも、HSPではなく以下のような病気が隠れている恐れがあるためです。[1]
- 不安神経症
- うつ病
- 甲状腺機能亢進症
HSPだと思っていたら実はこころの病気であったというケースもあります。
いずれの病気も治療を受けなければ症状が悪くなる恐れがあるため、一度、専門のクリニックを受診して問題がないか確認してもらうとよいでしょう
五感が敏感で刺激を受けやすい人
HSPには「五感が敏感で刺激を受けやすい」といった特徴があります。[2]たとえば、大きな音にビックリし過ぎたり、ニオイで気分が悪くなったりします。
また、これらの症状は以下の発達障害でもあらわれます。
- 自閉症スペクトラム障害(ASD)
- 注意欠陥多動性障害(ADHD)
HSPは気質や性格であるため治療法がない一方で、発達障害であれば薬物療法で症状が軽くなる可能性があります。[3]
正しい治療を受けるためには、まずは病院を受診しましょう。
HSPと思いきや…のケースもありますので、気になる症状があり日常生活につらさを感じたら、病院で相談してみて大丈夫ですよ。
「生きづらさ」を感じている人
生きづらさを感じている人も病院で診断を受けたほうが良いです。
自身の気質とうまく向き合えなかったり、ほかの人の目を気にし過ぎたりしてストレスを感じやすいためです。このストレスが、やがてこころの病気を引き起こすきっかけになる可能性があります。
「自分が悪いから社会になじめない」と自分を責めることが、さらにストレスを溜めます。
生きづらさを解決するためにも、まずは病院に行って診断を受けましょう。
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新たな症状があらわれた人
新たな症状があらわれた場合は、病院で診断を受けましょう。具体的には、以下のような症状です。
- 眠れなくなった
- 気分がすごく落ち込むようになった
- 食欲がなくなった
- 集中力が続かなくなった
- よく泣くようになった
こういった症状が新たにあらわれた方は、放っておくと症状が悪くなり日常生活に支障をきたす恐れがあります。そのため、早めに病院に行って症状について相談することが大切です。
病院でHSPの診断を受けなくてもよい人
HSPの気質や性格であるものの、普段の生活に支障をきたしておらず「生きづらさ」も感じていない方は、病院で診断を受けなくてもよいでしょう。
HSPの気質や性格をわかったうえでうまく付き合えているためです。現時点では、これまでのように生活しても問題ないといえるでしょう。
ただし、生きづらさを感じはじめたり、これまでにない症状があらわれたりして「何かおかしい」と感じはじめたときはすぐに病院を受診してください。
気になることがあったら、気軽に相談してみましょうね!
HSPのチェックリスト
HSPかもしれないと疑ったら、一度チェックリストで確認してみてください。
▢ 人の顔色や機嫌を気にして、自分の考えや思いを発言できない
▢ 音や光が気になる
▢ 仲の良い人でもずっと一緒にいると疲れてしまう
▢ LINEで返信するときは30分くらい内容を考えてしまう
▢ ネガティブなニュースで一日気持ちが沈むことがある
▢ 人と話すときに周りの人が気になり、気が散って話に集中できない
▢ 何かをはじめるときには、深く考え込んでしまう
▢ 空気を読み過ぎて空回りしてしまう
▢ 些細なミスをいつまでも覚えていて自分を責める
▢ 人に見られていると実力を発揮できない
▢ たくさんの指示・指摘があると嫌気がさす
▢ 協調性、平等さを大切に思う
参照元:生駒市ホームページ
上記の項目にチェックが6つ以上ある方は、HSPである可能性があります。
ただし、このチェックリストはHSPと診断するものではありません。あくまでも参考程度にして、自身の状況を知るきっかけとしてください。
HSPで病院に行くなら精神科か心療内科を受診
HSPを疑い病院に行くことを考えている方は精神科、もしくは心療内科を受診しましょう。
精神科や心療内科の病院では、HSPに対応しているところがあり、あなたの状況に合った専門的なアドバイスを受けられるためです。
たとえば、HSPに特化した病院であると、臨床心理士や公認心理師からカウンセリングを受けられます。
カウンセリングでは、自由に話しても聞いてもらえるという安心感を得られます。
自分の話を自由に話すことは、自分自身と向き合うきっかけにもなりますよ♪
さらに、あなたの思いを素直に話せると、特性を知るきっかけとなりHSPとうまく付き合えるでしょう。
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まとめ
HSPは、病気ではなく生まれもった気質や性格のことです。
普段の生活に支障をきたしたり、生きづらさを感じたりして不安やストレスを感じているにもかかわらず、病院で診断を受けることをためらっている方もいるでしょう。
ただし、HSPと思っていたらこころの病気や発達障害が隠れていたというケースもあります。
早めに精神科や心療内科を受診すると、悩んでいる症状が軽くなる可能性があります。そのためひとりで悩まず、まずは相談してみてください。
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参考サイト・文献
[1]HSPをご存知ですか?|生駒市ホームページ
https://www.city.ikoma.lg.jp/0000028156.html
[2]大人の発達障害ナビ|武田薬品工業株式会社
https://www.otona-hattatsu-navi.jp/know/hsp/
[3]ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療|e-ヘルスケアネット 厚生労働省
- この記事の編集者
- 西川正太
看護師、保健師、保育士。 2009年大学を卒業後、大学病院や総合病院で勤務経験あり。現在はフリーライターとして医療を中心に執筆中。