気分が沈む理由がわからない|考えられる原因と気分が落ち込むときの対処法




気分が沈む理由がわからず、もやもやとした不安を抱えていることはありませんか。

誰にでも気分の浮き沈みはありますが、落ち込みが長く続くと、日常生活に影響が出てしまいます。

気分が沈むときに考えられる原因には、仕事での失敗、家庭での悩みなどがあります。また、うつ病や双極性障害などの病気が隠れているかもしれません。

この記事では、気分が沈むときに考えられる原因気分が落ち込むときの対処法について解説します。気分の落ち込みを乗り越え、前向きな毎日を取り戻すための第一歩を踏み出しましょう。

気分が沈むときに考えられる原因5つ

気分が沈む理由がわからないとき、その原因を探ることが大切です。
気分の落ち込みには、以下の5つが関係している可能性があります。

それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。

仕事で失敗した

仕事での失敗は、気分が沈む大きな原因のひとつです。プロジェクトがうまくいかなかったり、上司から叱られたりすると、自信を失って気分が落ち込むことがあります。

たとえば、重要なプレゼンテーションで緊張のあまり言葉に詰まってしまったり、締め切りに間に合わなかったりするときもあるでしょう。このような経験は、自己評価を下げ、将来への不安を引き起こしてしまいます

仕事での失敗を恐れるあまり、新しいチャレンジを避けるようになると、さらに気分が沈むという悪循環に陥る可能性があります。失敗を恐れず、学べるチャンスだと捉えてみてくださいね。

お金に困っている

経済的な問題は大きなストレス要因となり、気分の落ち込みにつながります。[1]収入が減少したり、予想外の出費が重なったりすると、将来への不安が高まるのです。

とくに、家賃や光熱費の支払いが滞りそうになったり、借金の返済が難しくなったりすると、不安になるでしょう。また、友人からの誘いにも行けなくなり、孤独感を感じることもあります。

お金の問題はすぐに解決できませんが、家計の見直しや専門家への相談など、できることから始めてみましょう

疲れがたまっている

日々の生活で疲れがたまると、気分が沈みやすくなります。忙しい毎日を送っていると、十分な休息を取れずに疲れがたまっていくのです。

たとえば、仕事や家事に追われて睡眠時間が減ったり、休日も用事で忙しく過ごしたりするでしょう。また、趣味の時間を確保できず、ストレスを解消する機会が減ってしまうかもしれません。

疲れがたまると、集中力が低下して些細なことでイライラしやすくなります。適度に休息を取って、リフレッシュする時間を作りましょう

こころちゃん
こころちゃん

疲れているとマイナスに考えちゃいます💦

家庭での悩みがある

家庭での問題は、気分の落ち込みに影響します。家族との関係性や、家庭内での役割に関する悩みがストレスとなり、気分が沈んでしまうのです。

たとえば、パートナーとの意見の相違、子育ての悩みなどが考えられます。また、家事や介護の分担について、家族間の対立が生じることもあるでしょう。

家庭は安らぎの場であるべきですが、問題が生じると逆にストレスの源となってしまいます。家族とのコミュニケーションを大切にし、お互いの意見を尊重し合いましょう

人間関係がうまくいかない

人間関係の問題は、気分が沈む大きな要因のひとつです。職場や学校、友人など、さまざまな場面で人間関係の悩みが生じる可能性があります。

同僚とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、友人との関係が疎遠になったりすることがあるでしょう。SNSでの人間関係に悩む人もいるかもしれません。

人間関係がうまくいかないと、孤独感や疎外感を感じやすくなります。人間関係の改善には時間がかかりますが、関わる人を変えたり、新しい人と関わったりして少しずつ行動を変えていきましょう

気分が落ち込むときの症状チェック

チェックリストを使って、今あなたの気分が落ち込んでいるのかを確認し、相談する際に役立ててみてください。

▢ 急に涙が出ることがある
▢ 何をしても無意味だと感じる
▢ 何に対してもやる気が出ない
▢ ネガティブな思考が止まらない
▢ 自分を無価値だと感じることがある
▢ 自分を責める考えが頻繁に出てくる
▢ 理由もなく悲しい気持ちになることがある
▢ 以前は楽しめていたことが楽しめなくなった
▢ 集中力が低下し、物事に取り組むのが難しい
▢ 社交的な活動や人と会うことを避けるようになった

あてはまる項目が多いほど、気分が沈んでいるといえます。あくまで参考のためのチェックリストなので、自己診断のみに頼らず、必要に応じて医療機関やカウンセラーに相談してみてくださいね

気分が沈むときに疑われる病気

気分が沈む理由がわからないとき、何らかの病気が隠れている可能性があります。気分の落ち込みと関係する病気には、以下の3つが考えられます。

それぞれの病気を詳しく見ていきましょう

うつ病

うつ病は、気分が沈む代表的な病気のひとつです。うつ病の症状には、気分の落ち込みや意欲の低下などの精神症状、不眠や食欲不振などの身体症状があります。

発症の原因はまだ明らかにされていませんが、感情や意欲を処理する脳の部分が、うまく働いていないと考えられています。また、悲しい出来事だけでなく、就職や結婚など嬉しい出来事をきっかけに、発症することもあるのです。[2]

注意が必要なのは、症状が2週間以上続くケースです。自分でコントロールできないほど気分が落ち込む状態が続くときは、病院への相談を検討してください。適切な治療を受ければ、症状は改善していきます。

こころちゃん
こころちゃん

気になるときが気軽に相談してくださいね!

双極性障害

双極性障害とは、ハイテンションで活発になる「躁状態」と無気力になる「うつ状態」を繰り返す病気です。気分が沈むだけでなく、高揚する時期もあるのが特徴で、気分の波が本人の意思とは関係なくあらわれます。

うつ状態の症状は、気分の落ち込み、不眠や食欲不振などです。一方で躁状態の症状は、睡眠時間が短くても元気でいたり、人の意見を聞かず話し続けたりなどの様子が見られます。[3]

双極性障害の人は、自分が病気だと自覚しにくいことがありますとくに躁状態のときは気分が高まっているため、本人よりも周囲の方が異変に気づきやすいのです。

気分変調症

気分変調症は、抑うつ状態が長期間続く病気です。うつ病ほど重症ではありませんが、2年以上にわたって気分が落ち込む状態が続きます。[4]

おもな症状には、以下のものがあります。

  • 食欲が変化する
  • 集中力が下がる
  • 疲れを感じやすい
  • 眠れなくなる、もしくは寝すぎる

気分変調症は、症状が軽いため本人も周囲も気づきにくいことが特徴です。しかし、長期間続くと生活の質が低下してしまいます。慢性的な落ち込みを感じたら、一度病院に相談してみてください。

気分が落ち込むときの対処法

気分が落ち込むときの対処法には、以下の3つがあります。

どの方法も試しやすいので、自分に合うものからやってみてくださいね。

思いきって寝る

気分が落ち込んだときは、思い切って十分な睡眠をとることが有効です。睡眠は心身のリセットに重要な役割を果たします。

疲れがたまっていると、些細な出来事でも気分が落ち込みやすくなります。普段なら気にならないことでイライラしたり、ネガティブな考えが浮かびやすくなったりするでしょう。

十分な睡眠をとれば、1日の疲労やストレスを回復できます睡眠時間は個人差がありますが、6時間以上を目安にしましょう。寝る前には、部屋を暗くしたり、部屋を適温にしたりなど、リラックスできる環境を整えてみてください。[5]

紙に自分の状況を書く

気分が沈んでいるときは、自分の状況や感情を紙に書き出してみましょう。悩みを客観的に見れるようになり、自分では思いつかなかった選択肢に気づける効果があります。[6]

頭の中で考えているだけでは、問題が大きく見えたり、混乱したりするでしょう。たとえば「すべてがうまくいかない」と感じていても、実際に紙に書き出してみると、具体的な問題点が見えてくるようになります。

客観的に自分の状況を見つめ直すと、新たな視点や解決策が見つかりますまた、書くこと自体がストレス発散になり、気持ちが整理できるでしょう。

こころちゃん
こころちゃん

紙に書き出すと頭の中が整理しやすくなりますよ♪

誰かに話を聞いてもらう

気分が落ち込んでいるときは、信頼できる人に話を聞いてもらうことも有効な対処法ですひとりで抱え込まず、他人と気持ちを共有すれば、心の負担を軽くできます

話を聞いてもらう相手は、家族や友人、同僚など、自分が話しやすいと感じる人を選びましょう。話をする中で、自分では気づかなかった視点を得られることもあります。

一人で抱え込まず、周囲の人とのつながりを大切にしましょう。

まとめ

気分が沈む原因には、仕事での失敗、お金や家庭の悩みなどが考えられます。自分にあてはまる原因があったら、少しずつ解決していきましょう。

気分が落ち込んでしまうときは、思いきって寝たり、紙に自分の状況を書きだしたりして、気持ちをリセットさせてください誰かに話を聞いてもらうことも有効です。

心の専門家に話を聞いてほしいという人は、おおかみこころのクリニックにお気軽にお越しください。いつでもあなたの相談をお待ちしております。

【参考文献】
[1]お金の管理と体調不良の研究 資料1-5|文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/041/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2018/12/27/1412066_1-5.pdf

[2]うつ病|こころの情報サイト
https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=9D2BdBaF8nGgVLbL

[3]双極性障害(躁うつ病)|こころの情報サイト
https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=RM3UirqngPV6bFW0

[4]気分変調症(気分変調性障害):用語解説|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
https://kokoro.mhlw.go.jp/glossaries/word-1537/

[5]健康づくりのための睡眠ガイド 2023
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf

[6]今の気持ちを書いてみる|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_02.html

執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




関連記事一覧

予約方法