カウンセリングのお金がない!無料相談や代わりになる方法はある?




カウンセリングを受けたいと思っていても、経済的な理由で迷っていませんか?

お金がないからといって、心のケアを諦める必要はありません。

実は無料で利用できるカウンセリングサービスや公的支援の制度が存在します。また、専門家のサポートがなくても、自分で実践できるメンタルケアの方法もあるのです。

この記事では、カウンセリングにお金がかかる理由無料カウンセリングについて紹介します。経済的な負担を抑えながら、心の健康を維持する方法を一緒に探っていきましょう。

カウンセリングにお金がかかる理由

カウンセリングにお金がかかる理由は、専門的なサービスの提供と質の高い環境の確保にあります。カウンセラーは専門的な知識や経験をもとに、一人ひとりに対応するため費用がかかるのです。また、相談者のプライバシーを守るために、個室の確保や快適な空間づくりにもコストがかかります。

カウンセリングは医療保険の適用外であるため、全額が自己負担となります。定期的にカウンセリングに通うとなると、より費用が必要となるのです。

こころちゃん
こころちゃん

保険適応になればよいのですが…
適応外なんですよね💦

カウンセリングの相場

カウンセリングの相場は、1回50分ほどで4,000〜10,000円と幅広く、提供される場所や内容によって大きく異なります。

認知行動療法カウンセリングセンターが行った調査によると、全国では東京都が一番高く平均料金が9,245円でした。一番安いのは山口県で平均料金が3,287円でした。

出典:全国のカウンセリング料金相場リサーチ|岡村優希|株式会社CBTメンタルサポート

カウンセラーの経験や資格によっても料金は変わります。心理学の博士号を持つ専門家や、特定の治療法に精通したカウンセラーは、より高額になるでしょう。

無料カウンセリング5選

無料カウンセリングの選択肢を5つ紹介します。

経済的な負担を抑えながら、専門的なサポートを受けられます。それぞれについて見ていきましょう。

会社の相談窓口

従業員のメンタルヘルスケアのために、無料の相談窓口を設けている会社があります。企業が従業員の健康と生産性を重視するために、相談窓口を設置しているのです。

仕事のストレスや人間関係の悩みなど幅広い相談に対応し、産業カウンセラーや臨床心理士などの専門家が在中している企業もあります。会社の相談窓口を利用する大きなメリットは、職場環境をよく理解している専門家に相談できることです。相談内容の秘密は厳守されるため、安心して利用できます。

青少年相談センター

青少年相談センターは、おもに10〜30代の人とその家族を対象とした無料の相談サービスです。地方自治体が運営しており、地域によって「若者総合センター」「青少年総合相談センター」など呼び名が変わります。

まずは、お住まいの近くに青少年相談センターがあるか検索してみましょう。「青少年相談センター ○○市」で検索すると、近くの場所を探せます。他にもこちらに一覧がありますので参考にしてくださいね。

青少年相談センターでは、具体的に次のような悩みに対応しています。

  • 進路
  • 学業
  • いじめ
  • 不登校
  • 家族関係
  • 引きこもり
  • 友人関係のトラブル

専門の相談員が丁寧に話を聞き、必要に応じて支援機関を紹介してくれます。匿名での相談もできるため、気軽に利用できるのが特徴です。相談内容を誰かに話すことはないので、安心して相談してください。

厚生労働省のSNS相談

厚生労働省が提供するSNS相談は、LINEやチャットを通じて無料で利用できる相談サービスです。

SNS相談|困った時の相談方法・窓口|まもろうよ こころ|厚生労働省

SNS相談の大きな特徴は、文字でのやりとりを通じて相談ができることです。電話や対面での相談に抵抗がある人でも、年齢や性別を問わず、誰でも気軽に利用できます。

相談内容は多岐にわたり、日常生活の悩みから深刻な問題まで、幅広く対応しています。24時間365日対応する団体もあるため、夜間や休日でも相談が可能です。専門のカウンセラーが丁寧に対応し、場合によっては適切な支援機関を紹介してくれます。

こころちゃん
こころちゃん

携帯で文字での相談だと気持ちを素直に伝えやすいですね!

精神保健福祉センター

精神保健福祉センターでは、心の健康に関する無料相談サービスを提供しています。各都道府県に設置されている公的機関で、地域住民が心の健康を向上することを目的としています。

精神保健福祉センターでは、うつ病や不安障害、依存症などのさまざまな精神疾患に関する相談を受け付けています。医師による相談、社会復帰に向けたアドバイスなども行っているのです。

相談を受ける際は、こちらから探して近くの精神保健福祉センターに電話しましょう。電話で話を聞いてもらうことができます。必要があれば、面接での相談も可能です。

家族向けの相談や支援グループの紹介なども行っており、当事者だけでなく、その家族のサポートも充実しています。予約制になるため、事前に電話で確認してから利用しましょう。

大学のカウンセリングセンター

多くの大学では、学生向けの無料カウンセリングサービスを提供しています。学生生活における悩みや問題に対応するためのものです。

大学のカウンセリングセンターでは、具体的に次のような悩みに対応してくれます。

  • 学業
  • 進路
  • 就職活動
  • 対人関係の問題
  • メンタルヘルス

心理学を学ぶ大学院生やカウンセラーが個別面談を行い、学生一人ひとりの状況に合わせたサポートを提供するのです。大学によっては、グループワークを開催し、似た悩みを持つ学生同士で交流する機会もあります。

カウンセリングの代わりになる3つの方法

カウンセリングの他にも、自分で実践できるメンタルケアの方法があります。

次の3つの方法を紹介します。

専門家のサポートなしでも自分で取り組めるため、心の健康を維持するのに役立つのです。それぞれについて見ていきましょう。

コラム法

コラム法は認知行動療法のひとつで、自分の考え方や感情を客観的に分析し、より適切な思考パターンを身につける方法です。[1]

具体的には、ノートやスマホのメモアプリを使って、以下の5つの項目を記入しましょう。

  • 状況:何が起こったか
  • 気分:そのときどう感じたか
  • 自動思考:頭に浮かんだ考え
  • 根拠:自分の考えを正しいとする理由
  • 反証:自分の考えが間違っているかもしれない理由

仕事でミスをしたときに「自分はだめな人間だ」と考えてしまったら、客観的に分析して適切な考え方に修正していきます。このプロセスを繰り返せば、ネガティブな思考パターンを改善し、メンタルヘルスの向上につながるのです。書く時間があまりないときは、状況・気分・自動思考の3つだけでも、客観的に自分の考えを見直せます。

セルフケア

セルフケアは、心身の健康を維持・改善するために行う日常的な取り組みです。ストレス解消や気分転換に効果があり、メンタルヘルスの向上に役立ちます

具体的なセルフケアの方法には、以下のようなものがあります。[2]

  • 運動:ウォーキングやランニングなどで身体を動かす
  • 睡眠:規則正しい生活リズムを保つ
  • 趣味:好きなことに没頭する時間を作る
  • 人との交流:友人や家族との交流を大切にする

毎日30分のウォーキングを習慣にしたり、週末に趣味の時間を確保したりするとストレス解消につながります。自分に合ったセルフケアの方法を見つけ、継続的に実践していきましょう。

マインドフルネス

マインドフルネスは、今この瞬間に意識を向け、ありのままを受け入れる心の状態を指します。ストレス解消や集中力の向上に効果があり、心の健康を維持するのに役立つのです。[3]

マインドフルネスの実践方法には、以下のようなものがあります。

  • 瞑想:静かな環境で心を落ち着かせる
  • 呼吸法:呼吸に集中し、雑念を手放す
  • ボディスキャン:身体の各部分に意識を向ける

まずは1日5分から始めて、徐々に時間を増やしていくとよいでしょう。「Awarefy」や「メディトピア」などスマホのアプリを活用すれば、ガイド付きのマインドフルネス瞑想を体験できます。継続的に実践すれば、ストレス耐性が高まって心の安定につながります

まとめ

カウンセリングは心の健康を維持するために重要ですが、お金がないからと諦める必要はありません。

無料カウンセリングの選択肢として、厚生労働省のSNS相談や精神保健福祉センターなどがあります。コラム法やマインドフルネスなど、カウンセリングの代わりになる方法も試してみてください。

経済的な理由で諦めずに、利用できる選択肢を積極的に活用しましょう。必要に応じて、専門家のサポートを受けることも検討してください。おおかみこころのクリニックでは、カウンセリングを実施しています。経験豊富なカウンセラーがあなたのお悩みを聞きますので、お気軽にご相談ください。

【参考文献】
[1]うつ病の認知療法・認知行動療法(患者さんのための資料)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/04.pdf

[2]こころと体のセルフケア|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/index.html

[3]瞑想|厚生労働省eJIM
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c02/07.html

執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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