心療内科を受診したいのに予約が取れなくて、どうしたらよいのか悩んでいませんか?
地域によっては、初診(初めての診察)の予約が1〜2か月先ということもあります。
今症状がきつくて受診したいのに予約が取れないと、どうしたらよいのか悩みますよね。
心療内科の予約が取れないときは、内科を受診したりオンライン診療を活用したりしましょう。
この記事では、心療内科の予約が取れない理由や予約が取れないときの対策について解説します。
記事の後半では、予約が取れないときの他の選択肢ついても紹介しています。症状がつらくて限界を感じているあなたの参考になりますと幸いです。
心療内科の予約取れない理由
心療内科の予約が取れない理由は下記の2つです。
それぞれ詳しく解説します。
初診の診察時間が長い
心療内科の診察は、内科や外科の診察時間より長い傾向があります。
再診(2回目以降の診察)は1人あたり5〜7分程ですが、初診(初めての診察)は1人あたり40〜50分かかることが一般的です。[1]
初診では、今一番困っていることや生活習慣、仕事のことなどさまざまな質問をされます。
初診が適切に行われることで、医師と患者間の治療目標がズレにくくなり症状の改善に大きく関係してくるのです。
そのため、初診にはできるだけ時間をかける必要があり、予約が取りにくくなってしまうのです。
心療内科や精神科の診察で何を話したらよいのか悩んだら、下記の記事を参考にしてください。
病院数に対して患者数が多すぎる
平成14年の精神疾患の患者数は258.4万人でしたが、令和2年には614.8万人と約2.4倍になっています。在 近年は入院せずに治療する傾向があり、614.8万人のうち586.1万人は自宅から通院して治療を受けています。[2]
ストレスの多い社会で、こころの病に対する関心が高まっていることも関係しているでしょう。
心療内科やメンタルクリニックの施設数や医師の数も年々増えています。
しかし、令和3年の内科の診療所が6,622施設なのに対して、心療内科は635施設とまだまだ少ないのが現状です。[3]
精神科で働いている医師の数も平成20年は2,959人なのに対して、令和2年は4,327人と増えていますが、患者数の増加に対してまだまだ足りません。そ[2]
そのため、患者数の増加に対して心療内科の施設数や医師数が追い付かず、予約が取れない状況になっているのです。
心療内科の予約が取れなくて困ること
心療内科の予約が取れないと以下のようなことに困ります。
- 症状が改善しない
- 診断書がもらえない
- 適切な診断が受けられない
心療内科では、今困っていることや症状を診察し適切な診断を行います。そして、つらい症状に対処できる薬の処方やカウンセリングなどで治療をするのです。そのため、予約が取れずに受診できないと症状が改善せずつらい状態で過ごさなくてはいけません。
また、体調が悪く職場に休みを申請したくても、診断書の提出がないと休職できないことが多いです。診断書は医師が診察をして必要と判断した場合に発行されます。
つまり、診察をしなければ症状も改善せずに休職もできず困ってしまうのです。
「今の状況をどうにかしたい…もう限界だ。」と思ったら、次で紹介する対策を参考にしてくださいね。
心療内科の予約取れないときの対策
心療内科の予約が取れないときは、下記の方法を試してみてください。
・診察希望日をたくさん作る
・キャンセル待ちができるか聞く
・こまめに空き状況をチェックする
心療内科は、土日祝に診察を希望される方が多くいます。
仕事の関係や家庭の都合などで、仕事が休みの土日や退勤後の夕方〜夜にかけては予約枠が早く埋まる傾向にあるのです。
いつが多いのかは、心療内科やメンタルクリニックの立地によっても変わります。
たとえば、オフィスビルの多い駅近くにある心療内科は、平日の夕方〜夜にかけての予約が早く埋まるでしょう。病院によって、どの時間帯や曜日に予約が多いのかは変わります。いつが少ない傾向にあるのか病院に尋ねてみるのもひとつの手です。
そのとき一緒に、キャンセル待ちができるのか確認してみるのもよいでしょう。
しかし、患者数が多くキャンセル待ちができないクリニックも多くあります。
オンラインで予約できたりホームページで空き状況を確認できたりする場合は、こまめに空き状況をチェックすることが大切です。
心療内科の予約取れないときの他の選択肢
心療内科の予約が取れない場合は、以下2つの選択肢があります。
それぞれ詳しく解説します。
まずは内科を受診する
うつ病患者の64.7%は、まず内科を受診しています。初めから精神科や心療内科を受診した人は9.4%程です。[4]
心療内科を受診したい症状は一人ひとり違います。今やメンタルヘルスは大きな社会問題になっているため、内科医の関心も高くなっています。[5]
気分が落ち込んで元気が出ない、なんだか集中力が続かないなどの症状の根っこの部分には不眠、食欲不振、慢性的な頭痛などが隠れていることが多くあります。
内科でも、眠れない・頭痛がする・吐き気がするなどの症状に効く薬を処方してくれるでしょう。
内科を受診して、医師に「心療内科や精神科でちゃんと診てもらった方がよいですよ」と言われるかもしれません。そのときは「心療内科の予約はしているのですが、予約できたのが1か月後でそれまで、今の状態が続くのが耐えられなくて」と相談してみてくださいね。
オンライン診療を活用する
オンライン診療とは、自宅にいながらスマートフォンやパソコンを使い医師との診察や薬を処方してもらえる診察です。[6]
オンライン診療には、以下のような特徴があります。
・予約しやすい
・通院しなくてよい
・待ち時間のストレスがない
スマートフォンひとつで自宅にいながら薬の処方や診断書の発行も可能です。
心療内科の予約が取れずに、やっと取れても家から1時間かかる病院だったら診察に通うのもストレスになります。
心療内科の治療は1回の通院で終わらないことが多いため、ストレスなく通院できる病院を選ぶことも大切です。
オンライン診療を行っているクリニックは、ホームページやLINEなどで24時間いつでも予約できることが多く予約しやすいのも特徴的です。
オンライン診療のデメリットが気になる場合は、下記の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
おおかみこころのクリニックもオンライン診療を行っております。
お薬は診療後2〜5営業日程度で自宅へ郵送いたします。
心療内科の予約が取れずに、症状がつらく限界を感じているならばオンライン診療も考えてみてくださいね。オンライン診療については、下記のページで詳しく説明しています。
LINEから24時間予約できますので、お気軽にお問い合わせください。
おおかみこころのクリニック
まとめ
心療内科の予約が取れない理由として、初診の診察時間の長さや患者数の多さが考えられます。
こころの病気も、早く治療を始めることで重症化を防げる可能性が高くなります。
そのためには、この記事で紹介した下記の方法を試してみてください。
- 診察希望日をたくさん作る
- キャンセル待ちができるか聞く
- こまめに空き状況をチェックする
それでも予約が取れない場合は、内科を受診したりオンライン診療をしたりと他の選択肢も考えてみましょう。
おおかみこころのクリニックでは、オンライン診療も行っています。薬の処方や診断書の発行も可能です。お気軽にお問い合わせください。
24時間予約受付中
おおかみこころのクリニック
【参考文献】
[1]精神科医療における医師-患者関係(1)――精神科医療の契約法・序説
http://repository.seikei.ac.jp/dspace/bitstream/10928/1307/1/hougaku-92_29-71.pdf
[2]第4回新たな地域医療構想等に関する検討会|公益社団法人日本精神科病院協会 常務理事 櫻木 章司
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001256794.pdf
[3]結果の概要 Ⅰ医療施設調査 |厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/21/dl/02sisetu03.pdf
[4]プライマリ・ケアにおけるうつ病の実態と治療|三木 治
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/42/9/42_KJ00002399419/_pdf/-char/ja
[5]内科医が知っておきたいメンタルヘルスプロブレムの対応 うつ病:医学書院
https://www.igaku-shoin.co.jp/misc/medicina/mental4401/
[6]オンライン診療について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/index_0024_00004.html
- この記事の執筆者
- 柚木ハル
作業療法士。精神科16年の臨床経験を生かして執筆を担当。現在は訪問リハビリに従事しながら幅広いジャンルにて執筆中。