「なんでこんなに疲れるんだろう」
「人に合わせすぎて、気づけばヘトヘトになっている」
このように感じながら、毎日を過ごしていませんか。
もしかすると、あなたはHSPの気質をもっているのかもしれません。
HSPの女性は疲れてしまう特徴もありますが、よい特徴もあります。
HSPの女性の特徴を知ることで、自分らしくこころ穏やかに生活ができるでしょう。
この記事では、HSPの女性に多く見られる特徴や仕事・恋愛場面で目立つ特徴、HSPの特徴とうまくつき合っていくための考え方について解説します。
HSPの気質で疲れてしまう前に、あなた自身の特徴を正しく理解することで少しでもこころが軽くなるきっかけになりますと幸いです。
HSPの女性の特徴5つ
HSPは、男性よりも約5~10%女性に多く、女性はとくに人とのかかわりでこころが疲れやすいと言われています。[1]
HSPの女性の特徴は以下のとおりです。[1][2]
このような特徴は、年齢を重ねるごとに落ち着いていくと言われています。[1]
具体的にどのような生活場面でHSPの女性の特徴がみられるのか、詳しく解説します。
感性が豊かで繊細
HSPの女性は、男性よりも音楽や自然などに対して「きれいだな」「気持ちがよいな」と感じやすい傾向があります。[1]
たとえば、以下のような場面でこころが動くでしょう。
- 感動的な音楽を聴いて涙が出そうになる
- 美術館や博物館で作品に見入ってしまうことが多い
- 気持ちのよい気候や風のニオイを感じて、こころが軽くなる
HSPの男性よりも女性の方が、このような感性が豊かだと言われています。[1]
何気なく生活していると気づけないところにも気づけるのは、HSPの女性の素敵な特徴です。
相手の気持ちに敏感
周囲の人の表情や声のトーンの変化にすぐ気づくのも、HSPの女性に多い特徴です。[1]
相手が少し疲れていたり怒っていたりすると、自分のことではなくても気になることがあります。
たとえば以下のような場面が挙げられます。
- 人が悲しんでいると自分も悲しくなる
- 嬉しそうにしている人がいると自分も嬉しくなる
- 人の気持ちを自分のことのように感じることができる
相手の気持ちに敏感に気づける共感力の高さは、周囲の人を思いやることができる素敵な特徴です。
一方で、相手の気持ちに敏感になりすぎて、こころがすり減ってしまうこともあるでしょう。
ときには、ひとりで過ごしたり気を遣わない人と過ごしたりして、こころを休めることも大切です。

あなたの気づきに救われている人がいるはずです。
周囲の音やニオイに敏感
HSPの女性は、周りの音やニオイに敏感に反応しやすい傾向があります。
たとえば、以下のような場面でつらい思いをすることがあるでしょう。
- 香水や柔軟剤のニオイで気分が悪くなる
- カフェや電車で周囲の話し声が気になる
- 人混みで多くの音が気になって疲れてしまう
日常生活の中にあふれているこのような刺激でも、HSPの女性にとっては強すぎると感じてしまうことがあります。
HSPの女性は時折、居心地のよい空間でこころ穏やかに過ごせる時間をつくりましょう。
感情が動きやすく涙もろい
HSPの女性は、共感力や感受性が豊かな分、日々の些細なできごとに対してもこころが強く反応しがちです。
以下のような場面で感情の起伏が生じやすいでしょう。
- 感動する場面ですぐ涙が出てしまう
- 人の優しさにふれて嬉しくなり泣いてしまう
- 悲しいニュースが頭から離れなくなり何日も落ち込んでしまう
これはHSPの女性だからこそ気づける、優しさや思いやりの深さです。
感情が動きやすいことを否定せず「感動できるこころがあるのは、よいことだな」とポジティブに捉えるようにしてください。
自分に厳しく完璧主義になりやすい
HSPの女性は、自分にも他人にも「こうあるべき」という理想を持ちやすく、失敗したり注意されたりすると強く落ち込む傾向があります。[1]
また、周囲のことを考えすぎて「ちゃんとやらなきゃ」と自分を追い込んでしまうことも少なくありません。
たとえば、以下のように考え自分を追い込むでしょう。
- まわりの期待に応えようとムリをしてしまう
- 少しのミスで「自分はダメだ」と思い込んでしまう
- 頑張っているのに「あの人はもっと頑張っている」と自分を認められない
完璧主義がすぎると、こころが疲れてしまいます。
小さなできたことを褒める習慣をつけ、あなた自身にやさしく接してあげてください。

たまには「まぁいいか」と考えてみましょう
HSPの女性の特徴を感じやすい仕事場面
HSPの女性は、以下のような仕事場面で特徴を感じやすいでしょう。
- 小さなミスでも必要以上に反省してしまう
- 周囲のちょっとした音でも疲れがたまりやすい
- 職場の雑音や同僚の話し声が気になって集中できない
- 突然の来客や電話対応に戸惑いや緊張を感じ疲れてしまう
- 職場の雰囲気がピリピリしていると、自分までしんどくなる
- 上司のちょっとした表情で「怒ってるかも」と気にしてしまう
- 「迷惑をかけたのでは」と考えすぎて眠れなくなることがある
仕事の場面では、繊細さや感受性の高さからストレスや疲れを感じやすい傾向があります。
とくに職場は、刺激や人間関係でのストレスが多くても避けることが難しい環境であるため、こころの大きな負担になりやすいでしょう。
HSPの女性には、以下のような静かな環境で自分のペースで進められる仕事が向いています。
- 在宅でできるクリエイティブな仕事(Webデザイン、ライターなど)
- 決まった手順で進められる事務や経理などの業務
- 一対一の対話を大切にするカウンセラーやサポート業務
「自分に合った働き方を見つけること」が、HSPの特徴と上手に付き合う第一歩になります。
HSPの方に合った仕事については以下の記事をご覧ください。
HSPの女性の特徴を感じやすい恋愛場面
HSPの女性は恋愛中、以下のような場面で特徴を感じやすいでしょう。
- 「嫌われたくない」と思いムリをしてしまう
- 相手の思いやりに深く感動して涙が出ることがある
- 自分の気持ちよりも相手の気持ちを優先してしまう
- 相手のちょっとした表情や言葉を深読みして落ち込む
- 距離を置かれると自分が悪かったのではと責めてしまう
- 相手との関係が不安定に感じるとストレスで眠れなくなる
- 少し言い合いをしただけで「もう嫌われたかも」と不安になる
HSPの女性は、相手の気持ちに気づくことができるため愛情深く相手を思い、悩むことが多い特徴があります。
また、HSPの女性は共感力が高いため、相手の気持ちに寄り添いすぎて自分がつらくなることもあるでしょう。
恋愛ではお互いを尊重し合うこころが大切だからこそ、自分を押し殺さずにいられる相手を選ぶことが大切です。
HSPの気質を理解しやさしく受けとめてくれる人と出会えると、HSP女性は本来のやさしさや愛情深さを発揮し幸せな関係を築くことができるでしょう。
HSPの恋愛あるあるについては、以下の記事をご覧ください。
HSPの特徴とうまくつき合うための考え方
HSPの女性は、日々の暮らしの中で他の人よりも多くの刺激を受け、深く感じ悩みやすい傾向があります。
一方で、人の痛みに寄り添えるやさしさや、小さな幸せを見つけられる素敵な感性をもっています。
HSPの気質とうまくつき合うためには、以下のようなことを大切にしましょう。
- 自分の「繊細さ」を責めず認めてあげる
- ムリに人に合わせすぎず自分のペースを守る
- あたたかく理解しあえる人との関係を大切にする
「なんでこんなに気にしすぎるんだろう…」と思ったときは、「人にやさしくできる特性なんだ」と思うことが大切です。
人とかかわっていく中で、あなたの感受性や共感力を「いいところだね」「素敵だね」と言ってくれる人と出会えたら、そのつながりを大切にしてください。
まとめ|HSPの女性の特徴を活かして自分らしく生きていこう
HSPは男性よりも女性に多く、女性ならではの特徴として以下のようなことが挙げられます。[1][2]
- 感性が豊かで繊細
- 相手の気持ちに敏感
- 周囲の音やニオイに敏感
- 感情が動きやすく涙もろい
- 自分に厳しく完璧主義になりやすい
HSPならではの特徴で、つらい思いをしたりストレスを抱えたりする場面もあります。
一方で、細やかな気遣いや変化に気づけることは、HSPの女性の素晴らしい特徴です。
HSPのマイナスな面ばかりに目を向けるのではなく、あなたの特徴に救われている人がいることを忘れないでください。
「助かったよ」
「気づいてくれてありがとう」
周囲の人からの感謝の言葉を大切にして、あなたの特徴を活かして生活していきましょう。
こころにモヤモヤが溜まってきたら、おおかみこころのクリニックへ吐き出しにきてください。
わたしたちと一緒にこころのデトックスをしましょう。
24時間予約受付中
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【参考文献】
[1] 青年期の心理的敏感さのある人(HSP)の加齢変化と支援について|グエン ミンチャウ・橋本 創一・武 みやこ・山口 遼・三浦 巧也・田口 禎子・堂山 亞希・日下 虎太朗 特別支援教育・教育臨床サポートセンター
https://u-gakugei.repo.nii.ac.jp/record/2000288/files/27588637_75_08.pdf
[2]日本における HSP 支援の現状と展望:障害概念と関連させて|金丸 彰寿 、平井 絵梨香
https://shoin.repo.nii.ac.jp/record/2000066/files/11_joks5_kanamaru_hirai.pdf
- この記事の執筆者
- 柚木ハル
作業療法士として精神科で17年の臨床経験を積み、現在は訪問リハビリに従事。経験を生かしメンタルヘルスを中心に、やさしく寄り添う文章を心がけて執筆しています。