仕事が続かないのは甘えじゃない|病気の可能性と対処法










「また仕事を辞めてしまうかもしれない」

「何度転職しても同じことの繰り返し」

そんな悩みを抱えていませんか?

仕事が続かない背景には、気持ちの問題ではなく病気や発達障害が隠れている可能性があります。

「わたしが甘えているだけではないか」と必要以上に責める必要はありません。

この記事では、仕事が続かない原因として考えられる病気や障害性格的な特徴、そして具体的な対処法をご紹介します。

原因を知り適切に対処して、あなたに合ったこころ穏やかに働ける場所を見つけましょう。

仕事が続かない原因|病気や発達障害の可能性

仕事が続かない背景には、こころの病気発達障害が隠れている可能性があります。

あなたにもあてはまる症状はないかチェックしてください。

仕事が続かない原因となるこころの病気

仕事が続かない原因となるこころの病気としては以下のものが考えられます。

  • うつ病
  • 適応障害
  • 双極性障害

うつ病は気分の落ち込みや意欲の低下、強い疲労感などが特徴的な病気です。[1]

たとえば、朝起きられずに遅刻や欠勤が増えたり「わたしなんて役に立たない」と自分を責め続けてしまったりします。

「うつ病かも…」と思ったら以下の記事をあわせてご覧ください。

また、適応障害は特定のストレス(職場環境、人間関係、業務内容など)に対して心身に不調があらわれる病気です。[2]

仕事に行こうとすると症状が悪化しますが、仕事から離れると回復する点が特徴です。

たとえば、以下のような症状があらわれます。

  • 職場に行くと動悸や吐き気がする
  • 不安や焦燥感が強まり仕事に集中できない
  • 休日は元気なのに出勤日になると体調が悪化する

適応障害は環境が変わると症状がやわらぐため「職場を変えれば大丈夫」と思い、転職を繰り返してしまうケースも少なくありません。

次に、双極性障害は気分が高揚する「躁状態」と気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す病気です。[3]

気分の波が激しく調子がよいときは過度に働き、その後に意欲が低下するため職場での評価が安定しにくいでしょう。

また、「仕事に馴染めない」と感じたり、うつ状態のときにモチベーションが低下したりして離職につながりやすくなります。

こころちゃん
こころちゃん

こころが疲れてしまっているのかもしれません。
いつでも相談にきてくださいね!

仕事が続かない原因となる発達障害

仕事が続かない原因となる発達障害には以下のものが考えられます。

  • ASD(自閉スペクトラム症)
  • ADHD (注意欠如・多動症)

ASD(自閉スペクトラム症)はコミュニケーションの困難さ、こだわりの強さ、感覚過敏などが特徴の発達障害です。[4]

以下のような点で仕事への支障が出ます。

  • 雑談が苦手で孤立する
  • 暗黙のルールが理解できない
  • 急な予定変更に対応できない

ASDの人は、ルーティンワークや専門性の高い仕事では力を発揮しやすい一方、あいまいな指示や柔軟な対応が求められる仕事では苦労する傾向があります。

仕事内容が合わないと仕事を続けるのが難しいと感じてしまうでしょう。

また、ADHD(注意欠如・多動症)では注意力、衝動性、多動性を特徴とするため、仕事を続けることが難しくなる場合があります。[5]

仕事で起こりやすいトラブルは以下のとおりです。[6]

  • 同じミスを繰り返す
  • 締め切りや約束を忘れてしまう
  • 会議などで長時間座っていられない
  • 段取りが苦手で優先順位がつけられない
  • 衝動的な発言から人間関係にトラブルが生じる

ADHDは特性を理解し、合った仕事や環境を見つけることで仕事で活躍できるでしょう。

また、ASDとADHDの両方の影響を受けている可能性もあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

病気や障害以外で仕事が続かない理由

病気や発達障害以外にも仕事が続かない理由は以下のものがあります。

あてはまるものがないか確認してみましょう。

人間関係がうまくいかない

職場での以下のように人間関係がうまくいかないと、毎日出勤することが苦痛になります。

  • 同僚との価値観が合わず孤立している
  • 上司からのパワハラやモラハラを受けている
  • コミュニケーションスタイルが職場の雰囲気と合わない

人間関係が原因となるストレスは心身に大きなストレスを与え、仕事が続けられない原因になります。

また、会話のテンポや雑談の量、感情表現の大きさなどが職場の雰囲気と合わない場合もストレスを感じてしまうでしょう。

みんなと合わせる必要はありません。合わない人とはできるだけ距離を置き、過度なストレスを感じないように過ごしてください。

仕事内容や業務が合わない

あなたの適性や興味と仕事内容が合っていないと、やりがいを感じられず仕事を続けるのが辛くなるでしょう。

  • 単調な作業の繰り返しで飽きる
  • 仕事内容の変化多くストレスを感じる
  • ノルマや目標が厳しすぎて達成感を得られない

実際に働いてみたら「入社前のイメージと違っていた」ということも少なくありません。

「この仕事は自分に向いていない」と感じたら、あなたに合っている仕事内容か、どのようなことに興味があるのかをもう一度考え直してみてください。

あなた自身と向き合うことで、本当に向いている仕事と出会えるきっかけになるかもしれません。

こころちゃん
こころちゃん

どのような仕事がしたいのか、向いているのかを考えてみましょう。

労働環境や待遇への不満がある

長時間労働、低賃金、休日が取れないなど労働環境や待遇に不満がある仕事は続けるのがつらくなるでしょう。

  • 給与が仕事量に見合っていない
  • 職場の設備や制度が整っておらず働きにくい
  • 休日出勤や残業が多くプライベートの時間がない

働く環境自体に不満があるときは、仕事への意欲を維持できず離職の原因になります。

不満の原因を明確にして、改善策はないか上司に相談してみましょう。

病気や障害以外の理由で仕事が続かない人の特徴7選

病気や障害ではなくても、以下のような性格や考え方の傾向によって仕事を続けにくい人もいます。

あなたの性格と照らし合わせてチェックしてみましょう。

飽きっぽい

物事に対して飽きっぽいと、新しいことに興味を持ちやすい一方で、慣れると次の刺激を求めて転職を繰り返してしまいます。

とくに、以下のような飽きっぽさがあると仕事が続かないことがあるでしょう。

  • 最初はやる気満々だが3か月ほどで飽きてしまう
  • 「もっと面白い仕事があるはず」と常に探している
  • ルーティンワークが苦手で変化のない仕事に耐えられない

飽きっぽい人は、変化の多い職種やプロジェクトごとに担当が変わる仕事が向いている可能性があります。

完璧を求める

理想が高く完璧を求めすぎると、以下のように少しのミスや失敗で自分を責めてしまいます。

  • 小さなミスでも「自分はダメだ」と落ち込む
  • 「完璧にできないなら辞めた方がいい」と極端に考える
  • 周囲からの評価が気になり、常にプレッシャーを感じている

完璧を求めてしまう人は責任感が強すぎるあまり、周りに頼れずすべて自分で抱え込みがちです。

ミスをした際に深く落ち込み、モチベーションを回復できずに退職につながってしまうでしょう。

こころちゃん
こころちゃん

自分芋相手にも完璧を求めているとツラくなるかもしれません💦

プライドが高い

プライドが高いと周囲からの指摘や指導を素直に受け入れられず、少しの失敗でも仕事への意欲が低下しがちです。

たとえば、以下のようなことで仕事が続かなくなることがあります。

  • 失敗を認めたくなくて言い訳をしてしまう
  • 上司や先輩からの指導を「見下されている」と感じる
  • 自分より若い人や経験の浅い人の意見を受け入れられない

プライドの高さは成長の妨げになります。

指導者から「協調性がない」「指導しにくい」と見られ、人間関係で孤立してしまうこともあるでしょう。

仕事の効率が悪い

仕事の効率が悪い人は、以下のように計画を立てるのが苦手で仕事が溜まったり、ミスが増えたりします。

  • 同じ作業を何度もやり直してしまう
  • スケジュール管理ができず、締め切りに間に合わない
  • 優先順位をつけられず、緊急でない仕事から手をつけてしまう

段取りの付け方は練習で改善できます。

たとえば、ToDoリストを作ったりタスク管理ツールを活用したりするとよいでしょう。

こころちゃん
こころちゃん

便利グッズを活用しましょう!

長期的な目標がない

長期的な目標がないと、何のためにがんばっているかわからず仕事へのモチベーションが維持できません。

  • 給料のためだけに働いている
  • キャリアプランを考えたことがない
  • 目標がないのでモチベーションが続かない

5年先や10年先を見据えた長期的な目標を持つことで、日々の仕事に意味を見出しやすくなります。

刺激に敏感で繊細(HSP)

HSP(Highly Sensitive Person)とは音や光、人の感情などの刺激に敏感な人のことです。

日常生活の些細なことも気になるため、仕事においてのストレスを溜めやすくなります。

  • 小さな変化やミスを気にしすぎてしまう
  • 他人の感情に影響されやすく、疲れてしまう
  • オフィスの雑音や蛍光灯が気になって集中できない

HSPは繊細さゆえに、他人の気持ちに共感することが得意で細やかな気配りができます。性格や特性に合った仕事を見つけると長続きするかもしれません。

刺激の少ない静かな環境や、在宅ワークなど自分のペースで働ける環境が向いています。

HSPに向いている仕事について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

コミュニケーションが苦手

人と話すことに苦手意識があり、職場での会話や報連相がうまくできないと人間関係が悪化し、仕事が続けにくくなります。

  • 必要な報連相が上手く伝えられない
  • 何を話せばいいかわからず沈黙が続く
  • 自分の意見を伝えるのが苦手で誤解されやすい

コミュニケーションスキルは、SST(ソーシャルスキルトレーニング)や認知行動療法において会話の練習や思考の整理をすることで向上できます。

また、コミュニケーションが苦手と感じているのなら、対人業務の少ない職種を選ぶことも仕事を続けるためのひとつの方法です。

仕事が続かないときの対処法

仕事が続かないときは、次のような対処法を実践してみましょう。

それぞれ解説します。

続かない理由や思考パターンを知る

どのような時に仕事をやめたいと思うか、過去に辞めた理由や現在のストレス源を書き出して整理しましょう。

まず、常に辞めたいと感じているのか、何かトラブルやミスがあったときに感じるのか「やめたい」と思う頻度を思い出して書き出します。

いつ、何(誰)に対してどんな不満を抱えているのか知ることで対策が見えてくるかもしれません。

自分を責めずに自己肯定感を高める

仕事が続かないことで、自分を責めないようにしてください。

過去の小さな成功体験や成果が出たことを具体的に振り返り、記録して自己肯定感を高めます。[7]

たとえば、以下のような点を振り返ってノートに書きだしてみましょう。

  • お客様に感謝された
  • 提案した意見が採用された
  • 前年度の売り上げを更新した

自己肯定感を高めることでストレスに強くなり、仕事を続ける力が湧いてきます。

こころちゃん
こころちゃん

仕事で嬉しかったことや楽しかったことを思い出してください。

同僚や友人、上司に悩みを相談する

ひとりで抱え込まず、周囲に相談するのもひとつの手です。[8]

上司に業務量や内容について相談したり、信頼できる同僚に話を聞いてもらったりすると仕事が続かない理由が見えてくるかもしれません。

自己分析した内容をもとに具体的な悩みを伝え、働く環境の調整をお願いしてみましょう。

あなたに合った働き方や環境を探す

自己分析の結果、今の職場が合わないと感じたらあなたに合った働き方を探してみましょう。[9]

人との交流が苦手であれば、在宅ワークやフリーランスを選ぶのも選択肢のひとつです。 

飽きっぽいなら変化の多い営業職やイベント企画、ルーティンワークが得意ならデータ入力や事務職などが合っているかもしれません。 

あなたの性格や特性に合った働き方で、ストレスなく落ち着いて働ける場所を探してください。

ひとりで悩まずに専門家のサポートを受ける

仕事が続かない原因が「もしかしたら病気かも」と感じたら、以下の専門家に相談しましょう。

  • 精神科
  • 心療内科
  • 発達障害者支援センター

こころの病気や発達障害については精神科や心療内科にご相談ください。

また、各都道府県にある発達障害者支援センターでは発達障害者の日常生活(行動やコミュニケーション等)についての相談支援や発達支援、就労支援などをしています。[10]

専門家による適切な治療や支援を受けながら、あなたに合った働き方を見つけていきましょう。

当日予約・自宅で薬の受け取り可能

まとめ|仕事が続かない原因を知ってあなたに合った働き方をしよう

仕事が続かない背景には病気や発達障害、性格的な特徴、職場環境などさまざまな原因があります。

あなた自身を責めるのではなく原因を正しく理解して対処しましょう。

「また辞めてしまうかもしれない」と不安なときは、原因を見直したり、周囲の人に相談したりしてみましょう。病気や障害の心配があれば専門家のサポートを受けてください。

あなたらしく働ける道がきっと見つかります。

おおかみこころのクリニックでは、オンライン診療を実施しています。

自宅から気軽に医師に相談でき、必要に応じて診断書の発行や薬の処方も受けられます。ひとりで悩まずお気軽にご相談ください。

あなたに合った働き方を見つけるために、今日からできることを始めましょう。

当日予約・自宅で薬の受け取り可能

【参考文献】
[1]うつ病|こころの情報サイト
https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=9D2BdBaF8nGgVLbL

[2]適応障害|日本精神医学研究センター
https://japan-seishin-research.org/symptoms/73

[3]双極性障害|こころの情報サイト
https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?%40uid=RM3UirqngPV6bFW0

[4]自閉スペクトラム症とは|日本自閉症協会

[5]ADHDの定義と判断基準|文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/054/shiryo/attach/1361233.htm

[6]今村先生に「ADHD」を訊く|日本精神神経学会
https://www.jspn.or.jp/modules/forpublic/index.php?content_id=39

[7]「なりたい自分」に目を向ける|こころもメンテしよう 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_04.html

[8]まずは、誰かに相談してみよう|こころもメンテしよう 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/consultation/way/way_01.html

[9]社員向け自己診断について|働き方・休み方改善ポータルサイト 厚生労働省
https://work-holiday.mhlw.go.jp/diagnosis/staff.php

[10]発達障害の理解のために|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/seisaku/dl/17b.pdf

この記事の執筆者
すみこ
作業療法士歴13年の経験を活かし、医療記事を中心に活動するWebライター。 読者の皆様のこころと身体の健康をサポートし、前向きな気持ちになれる文章を心がけています。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




関連記事一覧

予約方法