【夢か現実かわからない】金縛りの原因と心霊現象の正体を解説!

「よく金縛りにあうけど、夢か現実か分からない」「金縛りのときに幽霊が見えたから、眠るのが怖い」

こんなふうに悩んでいませんか?

金縛りにあったり、幽霊が見えたりすると、眠ることへの不安を感じてしまいますよね。

ぐっすり眠れず、翌日に疲労感が残る日もあるでしょう。

そこで今回は、金縛りのメカニズムや、金縛りに伴う心霊現象について解説します。

この記事が、金縛りへの不安の軽減や、安心した睡眠につながれば幸いです。

浅田先生
浅田先生

以下の記事には、金縛りの対策などについて解説しています!

金縛り(睡眠麻痺)とは【部屋に幽霊がいる感覚】

金縛り(睡眠麻痺)とは【部屋に幽霊がいる感覚】

金縛りとは、眠りに入ったときや睡眠から目覚めるときに体を自由に動かせなくなる現象のことです。

一般的には「金縛り」と呼ばれていますが、医学的には「睡眠麻痺」と呼ばれる状態です。

「部屋に幽霊がいるのかも」という恐怖から睡眠への不安を抱く方もいますが、心霊現象ではないので安心してくださいね。

こころちゃん
こころちゃん

こ、怖くなんかないよ……

金縛りの症状としては、以下のようなものがあげられます。

  • 体を動かせない
  • 息ができない感じがする
  • 声が出せない
  • 体が宙に浮くような感覚(入眠時幻覚)がある

金縛りは10〜20代の若年層で起きやすく、30〜40%の人が一生に一度は経験している現象です。

ときには幻覚を伴い、睡眠への苦痛や恐怖を感じることもあります。

金縛りの原因は

「不規則な生活」
「細切れの睡眠」
「ストレス」
「過労」

といったものがあります。

仕事や勉強で心身ともに疲れているときや、夜勤や試験前のようにまとまった睡眠が取れないときに起こることが多い現象です。

金縛りの心霊現象の正体【入眠時幻覚の正体は夢】

金縛りの心霊現象の正体【入眠時幻覚の正体は夢】

金縛りには「幽霊が立っている」「胸を押さえつけられて息ができない」といった心霊現象(入眠時幻覚)をともなうことがあります。

朝起きたときに「あれは夢だったの?」と夢か現実か分からない状態になり、恐怖が増すこともあるでしょう。

結論として、金縛り中の入眠時幻覚の正体は「夢」なのです。

 睡眠中は、脳を休ませる「ノンレム睡眠」と体を休ませる「レム睡眠」を繰り返しながら身体を休めています。

レム睡眠中は、全身の筋肉が弛緩して力が入らないものの、脳が活発に働いているために夢を見ます。

そのため、レム睡眠中に目が覚めると「体が動かない」「幽霊が立っていた」といった幻覚をともなう金縛りが生じるのです。

このとき、不安や恐怖をコントロールする脳の「偏桃体」の動きが活発になります。

そのため、金縛り中に見る夢は「幽霊が立っている」「誰かの声が聞こえる」といった怖いものが多いのです。

また、レム睡眠中は筋肉に力が入らず、意図的に深呼吸もできない状態です。

「胸を押さえられて苦しい」という体感をともなう幻覚も生じるのもそれが原因でしょう。

以上の理由から、金縛りも入眠時幻覚も心霊現象ではありません。

強い恐怖をともなう体験も心霊現象ではなく夢だと理解すると、睡眠への恐怖をやわらげられるのではないでしょうか。

金縛り(睡眠時随伴症)の診断と治療【寝ぼけや歯ぎしりは?】

金縛り(睡眠時随伴症)の診断と治療【寝ぼけや歯ぎしりは?】

金縛りは「睡眠時随伴症」のひとつです。

睡眠時随伴症とは睡眠障害のひとつであり、睡眠中の寝ぼけや歯ぎしり、悪夢など睡眠を妨げる現象を表す総称のことです。

就寝時および起床時に恐怖や不安をともなう金縛りがくり返されると「反復性孤発性睡眠麻痺」という診断がつきます。

このとき、ナルコレプシーなどの他の睡眠障害や精神疾患、薬の副作用の影響がない点を確認するのも重要です。

基本的に、金縛りには投薬などの治療は必要はない、と覚えておきましょう。

生活リズムを整え、十分な睡眠時間を確保し心身を休めることが重要です。

ただし、金縛りに対する不安から睡眠への恐怖が生じているときや、睡眠不足による疲労感が翌日の生活に影響しているときは薬物療法を検討するとよいでしょう。

金縛りはナルコレプシーでも起きやすい

金縛りはナルコレプシーでも起きやすい

金縛りの診断には他の睡眠障害や精神疾患の可能性を取り除く必要があります。

他の睡眠障害が金縛りを起こしている場合は、そちらの治療をする必要があるからです。

中でも「ナルコレプシー」は金縛りが起きやすい病気として知られています。

ナルコレプシーは過眠症のひとつであり、日中に突如強い眠気に襲われ(睡眠発作)、自分の意思とは関係なく眠ってしまう病気です。

ナルコレプシーでは、患者の20~60%に金縛りの症状がみられるといわれています。

日中に強い眠気が生じて日常生活に支障をきたしている場合は、睡眠の専門医に相談してみましょう。

ナルコレプシーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照してください。

まとめ

金縛りは、睡眠麻痺といわれる睡眠時随伴症のひとつです。

30〜40%の人が一生に一度は経験するため、決して珍しい現象ではありません。

しかし、たびたび繰り返され、日常生活に支障をきたしているようであれば、ナルコレプシーや他の精神疾患が隠れている場合もあります。

金縛りによる苦痛を感じている場合は、早めに睡眠の専門医や精神科を受診しましょう。

おおかみこころのクリニックでは、24時間予約を受け付けています。ぜひお気軽にご相談ください。

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執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。

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