いろいろと考えすぎて眠れないのは病気?原因やすぐに実践できる対処法を紹介

寝る前にいろいろと考えすぎて眠れない……。なにか解決する方法はないの?

浅田先生
浅田先生

考えすぎてしまったりなかなか寝つけなかったりすることには、さまざまな要因が考えられます。一緒に解決方法を考えてみましょう!

眠れないときに「寝なきゃ!」と無理に横になっていても、悩みごとや不安なことが頭から離れず「余計にあれこれ考えてしまう」といった悪循環が生じてしまうことがあります。

この記事では、いろいろと考えすぎて眠れないときに考えられる原因や、すぐに実践できる対処法をご紹介します。さらに、考えすぎてしまう状態を防ぐ方法もまとめました。

いろいろと考えすぎてしまう原因を明確にして、自分に合った対処法を見つけましょう。

いろいろと考えすぎて眠れないのは病気?3つの原因とは

いろいろと考えすぎて眠れないのは病気

いろいろと考えすぎて眠れない状態が長期間続くと、不眠症[1]を引き起こす可能性があります。眠れない状態が慢性化すると、日中に眠くなったり心身の不調を感じたり、日常生活に影響を与えることも珍しくありません。

この章では、いろいろと考えすぎて眠れない原因を3つご紹介します。原因を明確にすることで、適切な対処法を見つけられるでしょう。

こころちゃん
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原因を考えることは自分自身と向き合うきっかけにもなります

精神的要因

いろいろと考えすぎてしまう理由として大きいのが、不安や焦り、ストレスを感じているケースです。仕事や人間関係などの悩みやトラブルがあると、そのことばかり考えてしまい寝つけない原因になることがあります

さらに、不安やストレスを感じたままの生活を続けることで、うつ病や適応障害などの精神疾患を引き起こすおそれもあります。ほかにもHSP(Highly Sensitive Person)の気質がある方は、不安や恐怖を感じやすく周囲からの評価が過剰に気になってしまうのが特徴的です。HSPは病気ではなく「敏感な気質」といわれていますが、このような気質や性格も考え込んでしまう原因となることもあるのです。[3]

身体的要因

関節リウマチやアレルギー疾患、むずむず脚症候群といった身体的疾患で、疼痛やかゆみなどをともなう場合、それらの症状を苦痛に感じ不眠をきたすことがあります。[1]症状が直接不眠の原因になることも考えられますが、病気や治療のことばかり考えてしまい不安が大きくなってしまうケースもあります。

背景にある疾患が回復に向かうことで、気になっていた症状や悩みが緩和され、精神的負担の軽減が期待できるでしょう。

物理的要因

睡眠環境や生活習慣が、睡眠に影響している可能性も考えられます。寝る前にスマートフォンやテレビを見ると、脳が情報過多になり興奮状態に陥りやすいといわれています。頭のなかにあらゆる考えが浮かび、なかなか寝つけない原因となるのです。

ほかにも、寝る前にカフェインやアルコールを摂取したり、明るさや室温が合っていなかったりすることも不眠を引き起こす要因となる可能性があります。

とくにアルコールは、睡眠の質を低下させてしまうおそれがあります。なかには、お酒を飲むと眠れると感じ、寝酒を取り入れている方もいるかもしれません。しかしアルコールを摂取することで眠りが浅くなりやすく、途中覚醒を引き起こす可能性があります。夜中に途中で目覚めてしまうと、そのあとなかなか眠れなくなってしまうこともありますので、寝酒を習慣化することは避けたほうがよいでしょう。[4]

いろいろと考えすぎて眠れないときにすぐ実践できる対処法

この章では、いろいろと考えすぎて眠れないときに、すぐ実践できる対処法[5]をご紹介します。自分に合った対処法を覚えておくと、いざ眠れなくて困ったときに役立つでしょう。

こころちゃん
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いろいろやってみて、自分に合った対処法を見つけてくださいね♪

快適な睡眠環境を確保する

まずは、睡眠環境を整えることが大切です。睡眠環境は寝つきに影響するため、自分が不安と感じない程度に明るさを抑え、室温や湿度を調節しましょう。

快眠を導くために有効とされる室温は20度前後湿度は40〜70%[1]ほどとされています。リラックスできる環境が整うことで、気持ちが落ち着き自然と眠気が訪れるかもしれません。

リラックスする

いろいろと考えすぎてしまうときには、リラックスして気持ちを落ち着かせることが大切です。眠れないと焦ってしまうと緊張が高まり交感神経が優位となり、自律神経の乱れにつながります。

ストレッチゆっくりとした動きのヨガアロマテラピーなど自分がリラックスできる方法を取り入れてみましょう。リラックスすると、心身の緊張をほぐす効果が期待できます。気持ちを落ち着かせることで、自然と考え込むことから離れられるかもしれません。

穏やかに過ごす

いろいろと考えすぎて眠れないときに、寝ようとずっと横になっているのは逆効果なケースがあります。なかなか寝つけないのに無理に横になっていると、余計にネガティブな思考が生まれ、考え込んでしまうおそれがあるからです。

このような状況のときには無理に寝ようとせず、一度読書をしたり落ち着いた音楽を聞いたりと、穏やかな時間を過ごして気分転換するのも有効です。ただしテレビやスマートフォンを見ると、脳が刺激を受けて興奮状態になってしまうため注意しましょう。

いろいろ考えすぎて眠れない状態を解消する方法

いろいろと考えすぎて眠れない方は、考え込むきっかけを解消したり、睡眠環境を変えたりすることで不眠が改善されるかもしれません。

この章では、考え込むことを解消して快眠を得るための方法やコツをご紹介します。

こころちゃん
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不眠を解消するには、背景にある原因に向き合うことが大切です♪

考えをメモして整理する

いろいろ考えてしまうときには、頭のなかに溢れる思考をメモして整理してみるのも効果的です。紙に書き出すと情報を整理しやすくなります。気になることをとことん考える時間を作ることで、考えごとや悩みが解消されるかもしれません。

いろいろと考えすぎてしまうのにはいくつかの原因があります。気になっていることや悩みを解消することで、寝つけないなどの不眠が改善される可能性もあるでしょう。誰かと話をして相談に乗ってもらうのも方法のひとつです。話を聞いてもらうと考えがまとまるだけでなく、気持ちが楽になったり、問題を解決するきっかけが見つかったりといったメリットが得られるでしょう。

寝具を新調する

睡眠環境のなかで寝具は、睡眠の質を大きく左右するとされています。自分に合った寝具に新調すると、快適な姿勢が保たれ、自然と眠りを誘う効果が期待できます

一方で自分の体に合っていない寝具(とくにマットレスや枕など)を使っていると、肩こりや腰痛などの不調につながり、それらが気 になり眠れない原因となることも。リラックスでき、体に負担のかからない寝具を選びましょう。

専門家の力を借りる

いろいろな方法を試してもなお考えすぎて眠れないといった場合には、睡眠外来や精神科などの医療機関の受診を検討するのも選択肢のひとつです。原因を明確にして適切な対処法を知ることで、問題となっている不眠症状を改善できるかもしれません。

状況や症状によっては、睡眠導入剤や抗不安薬などが処方されることもあります。

こころちゃん
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不眠で悩んでいる方は、まず医師に相談してみましょう

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いろいろと考えすぎて眠れないときは考えをまとめてみよう

「いろいろと考えすぎて眠れない」という状態が続く場合は、睡眠不足となり日常生活に影響を与えてしまう可能性があります。さらに、眠れないことによるストレスや考え込んでしまうほどの悩みによって、うつ病や適応障害などの精神疾患を引き起こす原因につながることもあります。

考えすぎて眠れない場合には、考えをまとめたり睡眠環境を整えたり、不眠の背景にある原因と向き合うことが大切です。まずは、今回ご紹介した方法を取り入れてみましょう。

いろいろ試しても不眠が解消されない場合には、睡眠外来や精神科などの医療機関を受診することを検討してみましょう。

おおかみこころのクリニックでは、カウンセリングサービスを提供しています。不眠や悩みを解決するためにサポートさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

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【参考文献】

[1]不眠症|厚生労働省 e-ヘルスネット

[2]不眠症|日本臨床内科医会
https://www.japha.jp/general/byoki/insomnia.html

[3]心が疲れやすくて生きづらい…それは「HSP」かもしれません|沢井製薬株式会社
https://kenko.sawai.co.jp/mental-care/202103.html

[4]お酒と睡眠~「眠るための飲酒」は避けましょう~|横浜市https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kenkoiryo/kokoro/kokorojyouhou/column/20211013162348942.html

[5]眠れない夜にとるべき行動、とってはいけない行動|大塚製薬株式会社
https://www.otsuka.co.jp/suimin/column01.html

この記事の編集者
Yusa
大学病院にて約10年間病棟看護師として勤務。耳鼻科(周手術期管理)、腎臓外科(腎移植)、循環器小児科、脳神経外科・SCUの現場で培った経験と知識を活かし、現在は看護師ライターとして活動中。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。

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