嫌なことがあると物にあたったり、周りを無視をする人は、不機嫌ハラスメントをしている可能性があります。
不機嫌ハラスメントはさまざまなハラスメントの中の一つで、職場や家庭でも見られています。
不機嫌を表に出されると、周囲の不安や恐怖が強くなって、困ってしまいますよね。
そこで今回は不機嫌ハラスメントについて解説していきます。不機嫌ハラスメントをする人の特徴も紹介するので、自分がまわりを困らせないようにも対策しましょう。ぜひ参考にしてみてください。
また、同じ内容の動画も用意しています。動画の方が分かりやすい方は下記からご覧ください。
この記事の内容
不機嫌ハラスメントとは
不機嫌ハラスメントとは、不機嫌な態度をとって周囲に不快な思いをさせたり、気を遣わせたりして、精神的に苦痛を与えることです。通称「フキハラ」とも言われ、本人が意図している・していないに関わらず、起きてしまいます。
家庭や職場などで問題となっており、あなたの身近にも不機嫌ハラスメントをする人がいるかもしれません。
不機嫌ハラスメントは、まわりに不機嫌がうつるという特徴があります。[1]
人間はポジティブなことよりも、ネガティブなことに敏感です。不機嫌を感じると「何かしてしまったかな?」と心配になったり、「なんで怒ってるの?」とイライラしたり、人によってネガティブな感情が湧いてきます。
したがって不機嫌な人のそばにいるだけでも、ストレスが高まってしまうのです。[1]
家庭での具体例
家庭で起きる不機嫌ハラスメントを、以下にまとめました。
- 呼びかけても無視をする
- 大きな音を立ててドアを閉める
- 突然黙って話をしなくなる
- 家庭内と外での対応が変わる
- 文句を何度も言う
不機嫌ハラスメントは夫・妻などパートナーだけでなく、父親・母親から受けることもあります。
仕事や家事で疲れて、不機嫌になることは仕方ありません。ですが、不機嫌になることと不機嫌ハラスメントは違うので、良い関係を築けるように対策が必要になってきます。
家庭内でのハラスメントはストレスになりますね!
職場での具体例
職場での不機嫌ハラスメントは、以下のような具体例があります。
- やり取り中にため息をつく
- タイピング音が大きい
- 上司と部下で接し方が変わる
- 仕事を頼むと嫌な顔をする
- 挨拶を返さない
厚生労働省の調査によると、パワハラ・セクハラなどのハラスメントは上司から部下にされる割合が最も高い結果となりました。[2]
したがって、不機嫌ハラスメントも立場の弱い部下が受けやすいと考えられます。
もし不機嫌ハラスメントを受けたら、職場に相談しましょう。会社に相談すれば、不機嫌ハラスメントをする人に直接指導をしたり、配置転換の検討をしたりなど、自分だけではできない対処をしてくれます。
部下が会社を訴えるというケースを防ぐためにも、会社側はできるだけ社内の状況を把握しておくといいでしょう。
一人で悩んでるなら、いつでも相談に乗りますよ!
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不機嫌ハラスメントをする人の特徴
不機嫌ハラスメントをする人の特徴は、おもに3つあります。
自分が相手に対して不機嫌ハラスメントをしていないかも、チェックしてみてください。
それぞれ見ていきましょう。
体調が悪い
不機嫌ハラスメントをしてくる人は、体調の悪さを感じている可能性があります。
頭痛や腹痛などで痛みを感じていたり、イライラしていたりと余裕があまりない状態です。
肩こりの自覚がある人・ない人では、同じ仕事を3時間したときのストレス度が、ない人は20%弱、ある人は70%と約3倍も高いという調査があります。[1]
集中度についても調べた結果、ない人が80%、ある人は20%程度という結果でした。[1]
体調が悪いときは、無理をさせずに休ませることが大切です。
イライラをぶつけられなくなるなら、ぜひ休んでもらいたいですね!
ストレスを溜めている
ストレスを溜めていることは、不機嫌ハラスメントにつながるでしょう。
「仕事で正当に評価されない」「家事をしても感謝されない」と不満に感じてしまうと、ネガティブな感情が出てきてしまいます。
ネガティブな感情が大きくなると、ストレスが溜まって、周囲に不機嫌な態度をとってしまうのです。
もしストレスを溜めている原因が人事評価であれば、職場での予防ができます。評価するときは、できていること・頑張ってほしいことを分けて伝えると、本人が何を頑張るべきかが分かるでしょう。
気遣って欲しいと思っている
不機嫌な態度をとることで、気遣って欲しいと考えている特徴があります。
不機嫌ハラスメントをする人は、自分の状況や感じたことを言葉で伝えるのが苦手な傾向にあります。
不機嫌をアピールして、「仕事量が多くてこなせない」「疲れたから家ではゆっくりしたい」などを相手に察してもらいたいと思っているのです。
察してもらうのではなく、不満に感じていることがあれば言葉で伝えてもらうようにしましょう。言葉で伝えるのが難しければ、紙に書いてもらう方法も試してみてくださいね。
不機嫌ハラスメントへの対処法
不機嫌ハラスメントへの対処法は、以下の3つです。
不機嫌ハラスメントをされていると感じたら、我慢せずに対策をしてください。
それぞれ解説していきます。
機嫌をとろうとしない
不機嫌ハラスメントをする人には、機嫌をとらないようにしましょう。
気を遣って機嫌をとろうとすると、「この人は私のことを気にかけてくれる」と考えてしまい、あなたに依存するようになってしまいます。
相手が不機嫌になっていると感じたら、落ち着くまで放っておくのがいいです。
落ち着いたときに話を聞いたり、相談にのったりしてみましょう。
距離を置く
不機嫌を表に出す人がいたら、距離を置いてみてください。
上記で解説したように、不機嫌はまわりに伝染する特徴があります。
あなたにもネガティブな感情が起きないように、不機嫌ハラスメントをする人から離れましょう。職場で別のフロアに移動したり、家の近くを散歩したりするのがおすすめです。
自分がイライラしていると感じたときも、なるべく一人で過ごすようにすると、不機嫌ハラスメントをする側になるのを防げるでしょう。
一番やりやすい対処法ですね!
会社に相談する
職場で不機嫌ハラスメントを受けたら、会社に相談してみてください。
同じ部署に不機嫌ハラスメントをする人がいたら、距離を置きたくても置けない場合があります。会社に相談をして、異動や席替えなど具体的な対策を打ってもらいましょう。
不機嫌ハラスメントをする人の中には、人によって態度を変えているため、職場では把握できていない可能性があります。
相談するときは相手の悪口にならないように、客観的に状況を説明するようにしてくださいね。
まとめ
今回は不機嫌ハラスメントや、不機嫌ハラスメントをする人の特徴・対処法について解説してきました。
不機嫌ハラスメントをする人は、ストレスを溜めていたり、気遣ってほしいと思っています。
相手が不機嫌だなと感じたら、機嫌をとろうとせず距離を置いて、状況が悪ければ会社に相談することも検討してみてください。
不機嫌ハラスメントをする人の中には、相手によって態度を変えてくる人もいます。自分だけが我慢すればいいと思わずに、早めに対処をしていきましょう。
「毎日怯えて疲れてきた」と感じたら、おおかみこころのクリニックに相談しに来てくださいね。
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参考文献
[1]「フキハラ」の正体 なぜ、あの人の不機嫌に振り回されるのか?
https://amzn.asia/d/fQJmucp
[2]令和2年度 職場のハラスメントに関する実態調査|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11910000/000775799.pdf