最近何をやってもやる気が出ない…人とも会いたくないし、もう、ひとりで過ごしている方が楽なんです。
最近何か頑張りすぎたり、抱えているストレスに心当たりはありませんか?
今回は、心が壊れる前兆についてお話していきましょうね。
「最近なんだか気分がどんよりする」
「何をしても集中できない」
「周りはできているのになんで自分だけ…」
と、自分でも「なんだか分からないけど…」という違和感はありませんか?
その原因は抱えすぎたストレスによる、心の不調からきているのかもしれません。
今回は、心が壊れる前兆と心が壊れる瞬間について解説していきます。
今ならまだ間に合うかもしれません。あなたの心が穏やかになる、お役に立てれば幸いです。
また、同じ内容の動画も用意しています。動画の方が分かりやすい方は下記からご覧ください。
周りに心が壊れていそうな方がいる方は、下記の記事もご覧くださいね。
この記事の内容
心が壊れる前兆10選
心が壊れるって…そもそもなんなの?
誰もが何かしらのストレスを抱えて生きているんだよね。ストレスは程よいと人生のスパイスとなり、多すぎるストレスは身体と心の毒になるんだよね。
ここでは心が壊れる前兆について解説していきます。
心の調子はひとり一人ちがいます。必ずこの症状があるから心が壊れはじめているという訳ではありません。自分の中で、その症状によってどのくらい心と身体にストレスを感じているのかを考えてみてください。もし、自分の判断で難しい場合はお気軽に相談してくださいね。
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眠れない・眠れてもスッキリしない
最近なんだか眠れない。時間的には6時間眠れているんだけど、なんだか「よく寝た―――!」という感じがしないことはありませんか?
うつ病患者の94%は何かしらの睡眠障害に悩まされています。心の病気と睡眠は密接な関係があり、睡眠状況はメンタルの不調の予測因子となるという研究結果がでています。[1]
睡眠状況の変化を感じて日常生活が辛くなっている場合は、心が壊れる前兆なのかもしれないと考えたほうがいいでしょう。
1日や2日眠れないことは誰にでもあります。しかし、眠れない症状が続き、集中できないことや身体のだるさがある場合は早めに専門機関を受診しましょう。
夜眠れないで悩んでいる方は、下記の記事もご覧くださいね。
食欲がわかない
食欲は健康のバロメーターになります。食欲がわかなくなっているときは、心が疲れている可能性があります。
うつ病の方は、物事への興味が薄れる症状があります。そのため、食べることへ関心が薄くなり、次第に食欲が減退し体重が減っていくケースも多いのです。
例えば…
「恋人にフラれてショック」
「仕事で大きなミスをした」
「心配ごとがある」 など
ストレス原因が分かっていて食欲わかなくなるなら良いのですが、原因が解消されても長く続く場合は、心の不調を考えたほうがいいでしょう。
お酒を飲む量が増える
うつ病の症状である不眠や抑うつ気分を治そうとして、飲酒量が増える方が多くいます。[2]
うつ病とアルコール依存症を合併するケースも多いため、「最近、お酒を飲む量が増えたな…」と思ったら気をつけましょう。
顔つきが変わる
心が疲れていると、表情が変わることがあります。うつ病では、眠れていないことや意欲の減退などが原因で無表情や、暗い雰囲気になってしまうことがあるでしょう。
鏡をみても、自分では変化に気づきにくい部分であるため、周りの人に聞いたり言われた場合は、素直に受け入れ気にかけたほうがいいでしょう。
周りのことがどうでもよくなる
うつ病の症状のひとつに「興味関心の低下」があります。そのため、周囲への興味が薄れどうでもよくなります。[3]
「何をやっても楽しいと感じない」「体調が悪いわけでもないのにやる気が出ない」と思うことが増えてくるでしょう。
イライラする・怒ってばかり
心が壊れる前兆の症状として、ちょっとしたことでイライラしてしまうことがあります。ストレスや不安を多く抱えているため、自分のことでいっぱいいっぱいになってしまうことが原因と考えられます。[4]
また、うつ病の症状の憂うつ気分や不眠を解消しようと飲酒量が増えて、アルコールの影響で怒りやすくなっているケースもあります。[2]
ずっと落ち込んでいる
気分が落ち込んでいる症状が続いている場合は、心が健康な状態ではないのかもしれません。
うつ病を診断する目安として広く使われている、米国精神障害判断基準DSM-Ⅳの中にも「ほとんど一日中、ほとんど毎日の抑うつ気分」「喜びの著しい減退」などが表記されています。このような症状が2週間以上続いている場合は、受診することも考えたほうがいいでしょう。[5]
ずっと落ち込んでるのはキツいですね💦
集中できない・落ち着かない
不安や緊張が続くと、ソワソワ落ち着かなくなり、何をやっても集中できなくなるケースがあります。[5]
プレッシャーを感じることや不安になることが続いていると、次第にストレスが溜まっていき、集中できないことや落ち着かなくなるのです。
とくに理由はないのにどきどきして不安な場合も、心の不調を考えたほうがいいでしょう。
現実感がない
「家にいるのになんだか帰りたい気分になる」ことがあります。心ここにあらずで、休めていないことが原因だと考えられます。このように感じる場合は、心が健康な状態ではないのかもしれません。
ストレスの原因となる悩みや不安が解消しても、続くようでしたら早めに受診してみましょう。
今まで気にならなかったことが気になる
いつも我慢できていたことが我慢できなくなったり、気にならなかったことが気になりだした場合も、心が壊れる前兆かもしれません。
心の不調と聞くと「気分が落ち込んで…」「やる気が出なくて…」などを想像する方が多いです。しかし、双極性障害は、うつ状態と躁状態をくり返す心の病気で、躁状態のときはテンションが高く元気になり、いつも気にならなかったことが気になりだす場合があるのです。[5]
心が壊れる瞬間とは
心が耐えられるストレスや不安はひとり一人ちがいます。
同じできごとに対しても、人によって感じ方もちがえば考え方がちがいます。そのため、耐えられる人もいれば耐えられない人もいるのです。
例えば…
あなたの心が耐えられる量がコップ一杯分だったとしましょう。
今、あなたの心の中に溜まっている量はあなた自身も誰にも分かりません。
もしかしたら半分より少ないかもしれないし、満タン近いかもしれません。その場合は、あと少しのストレスや不安で溢れてしまうかもしれません。
「最近なんだか調子が悪いな」「気分がずっと落ち込んでる」などと悩んでいるときは、ひとりで悩まずに、わたしたち心の専門家に気軽に相談して、心を軽くしてみませんか?
おおかみこころのクリニックはいつでもあなたのご相談をお待ちしております。
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心が壊れている人の直し方
ここでは、心が壊れる前に直す方法を紹介していきます。
一人でもできる方法を紹介しますので「ちょっとやってみようかな」と思えたものから取り組んでみてください。
今の気持ちを書き出す
ノートでも雑紙の裏でも、携帯のメモでもどこでも大丈夫です。今、あなたの心の中にある思いを書きなぐってみてください。紙に書くことで、自分の気持ちを客観的に見ることができるようになります。[6]
客観視すると、自分について落ち着いて考えることができるようになります。そのため、今まで気づかなかったことに気づけるようになるのです。
また、客観視すると「あれ?自分の悩み…これだけ?」と、このように思えることがあるかもしれませんよ。
簡単なのでやってみてください♪
好きなことをして気分転換をする
何をやっても集中できないし、興味もわかない状況かと思います。
今は、今までの自分の興味のあったことに目を向けるのではなく、将来の自分に目を向け、ほんの少し取り組んでみましょう。
このときに、今まで好きだったことや興味のあることに取り組むのはあまりよくありません。できなくて自信を失っていく可能性があります。
まずは、簡単に取り組める嫌いじゃないことをやってみましょう。音楽を聴いたりするのもよいでしょう。簡単に取り入れられて、気分が乗ってくると口ずさんでみると気分転換になりますよ。[6]
ストレスや不安にとらわれた生活からの脱出を目指しましょう。
軽く身体を動かす
厚生労働省の調査で、成人の男女ともに年々1日の歩数や運動習慣が減ってきていることが分かりました。[7]「1日60分以上の身体活動」「1日8,000歩以上」などの目標がありますが、毎日運動をする必要はありません。週に1回でも効果があります。
また、継続して60分行う必要もありません。短い時間のつみ重ねで大丈夫です。
心が壊れる前兆|まとめ
心が壊こわれる前兆は、ひとり一人ちがいます。
「この症状があるからこの病気」という訳ではありません。今までの自分との違いに目を向けましょう。
もし自分でも分からないときは、家族や友人に相談してみましょう。しかし、知っている人に相談するのが気まずい場合もあります。
そのときはクリニックや心療内科で相談してみるといいでしょう。心の専門家があなたを否定することはありません。心が壊れてしまう前にお気軽にご相談してくださいね。
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参考文献
[1]睡眠がメンタルヘルスに与える影響に関する研究動向と今後の展望――交替制勤務者に着目して―|下山 晴彦
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/shimoyama/08kaken/pdfs/2019/2019-23-30.pdf
[2]アルコールとうつ、自殺|e-ヘルスネット
[3]うつ病|兵庫医科大病院
https://www.hosp.hyo-med.ac.jp/disease_guide/detail/22
[4]若者のためのメンタルヘルスブックP7|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/docs/book.pdf
[5]セルフメンタルヘルス|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf
[6] こころもメンテしよう 若者のためのメンタルヘルスブック|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/docs/book.pdf
[7] 健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023 P12|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001171393.pdf
- この記事の執筆者
- 柚木ハル
作業療法士。精神科16年の臨床経験を生かして執筆を担当。現在は訪問リハビリに従事しながら幅広いジャンルにて執筆中。