「自分の顔がどうしても好きになれない」と悩むこともあるのではないでしょうか。
人の外見の基準は成長過程でつくられて、その考え方で自分の顔に劣等感を抱くことがあります。
また、他人から顔のことを批判された経験から、そのときの言葉が頭から離れずにコンプレックスになっていることもあるでしょう。
今回は「自分の顔が嫌い!どうにかしたい!」と悩んでいる方にむけて、自分の顔が嫌いな人の心理や原因、自分の顔が嫌いな人がなりやすい醜形恐怖症を解説します。
最後に、自分の顔が嫌いな人の対処法や注意点もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
また、同じ内容の動画も用意しています。動画の方が分かりやすい方は下記からご覧ください。
自分の顔が嫌いな人の心理・原因とは
ここでは、下記の自分の顔が嫌いな人の心理・原因を5つ解説していきます。
自分自身のことが嫌い
自分自身のことが嫌いだと、顔も嫌に感じることがあります。
自分の性格や考え方が嫌いだと、前向きになれずに「何をしても自分はダメだ」「きっと上手くいかない」とネガティブな気持ちを抱いてしまいがちです。
自分のことを受け入れられずにいると、顔はもちろん、容姿全体に否定的な感情になり自分の写真を撮影したり、自分の顔を見ることも嫌になってしまいます。
自分の短所に着目するのではなく、長所を見つけて自分自身のことを好きになれるよう意識しましょう。
なんだか上手くいかないことが続くとイヤになることありますよね💦
顔に劣等感を抱いている
自分の顔が嫌いだと感じている人のなかには、周りの人たちと比べて自分の顔に劣等感を抱いていることがあります。
たとえば、顔立ちが整っている身近な友人が他の人から褒められているのを見ると、自分の顔が劣っていると感じてしまうでしょう。
また、SNS上のインフルエンサーと自分の顔を比べて欠点に注目してしまい、自分の顔が嫌になってしまうこともあります。
自分の顔が理想通りの顔である人は少ないため、自分の顔の良さに目を向けて前向きに捉えていくようにしましょう。
顔の一部にコンプレックスがある
「鼻が低い」「目が小さい」と顔の一部にコンプレックスがある場合も、自分の顔全体が嫌いになってしまう原因になることがあります。
また、人に顔のことを直接からかわれたり、自分の顔を陰口で批判されていると噂で聞いたりすると、傷ついて顔にコンプレックスを抱いてしまいます。
コンプレックスをそのまま好きになることは難しいかもしれません。
しかし、メイクや髪型で嫌なパーツをカバーすることで、自分の顔を少しでも好きになれるきっかけを作ることはできます。まずは「自分でもできそう」と思える方法から試してみましょう。
メイクのやり方や髪のセット方法は、YouTubeやSNSで調べるとたくさん出てきますよ!
完璧を求める主義
完璧主義な人も、自分の顔を嫌いになりやすい傾向にあります。
たとえば、完璧主義だと、完璧な顔や造形や理想的な顔のつくりを求めてしまいます。
そのため、理想の顔と自分の顔を比べて顔や容姿を変えようと、美容整形を過剰に繰り返したり、極端に食べる量を減らしてしまうこともあるでしょう。
完璧な顔や容姿を求めるのではなく、内面のよいところに目を向けることも大切です。ポジティブに考えるきっかけになるでしょう。
自己肯定感が低い
スポーツや勉強、周りの人との関わりの中で、人に褒められるなどの前向きな経験があると、ありのままの自分を受け入れる自己肯定感は育まれます。
しかし、この自己肯定感を育む経験が少ないと、大人になってもありのままの自分を受け入れられず、自分の顔を好きになれないことがあります。
また、自己肯定感が低く自分の顔が嫌いだという意識が強いと、自分の外見を気にしすぎる「醜形恐怖症」になることも考えられるでしょう。
自分の顔が嫌いな人がなりやすい醜形恐怖症とは
醜形恐怖症とは、自分の顔や体などの外見に関する短所を気にしすぎてしまうことで、日常生活や社会生活に影響が出る障害のことです。別名、身体醜形障害とも言われています。
自分の顔が嫌いな人は、自分の顔の嫌いなところが気になりやすいため醜形恐怖症になる可能性があります。
ここからは、醜形恐怖症について以下3つを詳しく解説していきます。
症状
醜形恐怖症のおもな症状は、以下5つです。
- 外見の細かいポイントを気にする
- 自分の容姿を何度も確認する
- 醜いと感じている部分を過度に隠そうとする
- 人とのコミュニケーションを避ける
- 金銭的・社会的トラブルを引き起こす
醜形恐怖症の人は、他人から見ても気にならない、目の二重幅や頬骨の左右差など外見の細かいポイントを気にする傾向があります。
また、容姿を気にするあまり、一日に何回も自分のことを鏡で確認するのも特徴です。
容姿の欠点を隠そうとして化粧を重ね塗りしたり、目の小ささを気にしてサングラスをかけたりすることもあります。
なお、顔の欠点を修正しようと給料を美容整形にほとんど遣い込んだり、容姿の欠点を隠そうと身支度に時間がかかって約束の時間が守れなかったりと、日常生活に支障をきたすこともあります。
周りの人は気にしてなくても、自分は気になるところってあるんですよね💦
醜形恐怖症になりやすい人
醜形恐怖症になりやすい人の主な特徴は以下3つです。
- 虐待やネグレクト(育児放棄)を受けていた
- 外見に関して心理的トラウマがある
- うつ病に罹患している
「身体的・精神的な虐待」「ネグレクト」は、醜形恐怖症の発症に関わると言われています。
たとえば、友人に鼻の低さを指摘されて傷ついたり、恋人に顔のサイズが大きいと言われてショックを受けたりすると、心理的にトラウマを抱える原因となるでしょう。
また、うつ病と醜形恐怖症は関連性が高く、醜形恐怖症の人の90%程度がうつ病も一緒に発症することがわかっています。
治療方法
容姿を気にしすぎてしまう醜形恐怖症の治療法は、以下2つです。
- 薬物療法
- 認知行動療法
薬物療法は、抗うつ薬を使い治療していく方法です。薬を服用することで、脳内の神経伝達物質である「セロトニン」に働きかけ、気分の落ち込みや不安の改善が期待できます。
認知行動療法は、物事の捉え方を正しく修正し、自分の容姿と向き合えるようにするための心理療法の一つです。
醜形恐怖症の認知行動療法は、自分の容姿への強い思い込みや、気になっている細かい欠点の捉え方にアプローチしていきます。
自分の顔が嫌いな人の対処法
ここでは、自分の顔が嫌いな人の対処法5つをご紹介します。
ストレスを発散する
友人に顔のことを指摘されてストレスが溜まっているなら、ストレスを発散させましょう。
運動で汗を流してストレスを発散させるだけでなく、美味しい料理を食べたり、ゆっくりと湯舟に浸かったりと心が元気になるような活動もおすすめです。
ストレス解消してリフレッシュすることで、短所ではなく自分の長所に目を向けるきっかけになるでしょう。
リフレッシュは大切です!
髪型やメイクを工夫する
自分の顔の一部にコンプレックスを抱いているならば、髪型やメイクを工夫してみましょう。
目が気になる人はアイシャドウを使って目の奥行きを出したり、顔の形が気になる場合は髪を巻いてみたりすると、コンプレックスが軽減されることがあります。
また、自分の顔が綺麗に見える顔の角度を研究したり、パーソナルカラーや顔のタイプ診断をしてメイクを工夫したりすると、自分の顔に自信を持てるようになることがあります。
内面を磨く
外見をいくら綺麗にしても、自分の顔が嫌いなままなこともあります。そんなときは、内面も磨いていきましょう。
たとえば、読書や資格の勉強を通じて知識を習得したり、新しいことにチャレンジしたりして自分にできることを増やしていくとよいでしょう。
また、人と話すときは笑顔を意識したり、物事を前向きに捉えるようにするなど、周りへの接し方や考え方にも意識を向けていくと、内面が磨かれるでしょう。
他人と比較しない
他人と比較すると自分の顔に劣等感を抱きやすくなってしまいます。
劣等感を抱くことで「負けてるものか!」と向上心が湧いて前向きに行動できるならば問題ないですが、ネガティブになって落ち込んでしまうならば他人と比較するのをやめましょう。
他人ではなく、自己評価を大事にして自分の顔やコンプレックスと向き合うことを意識してみてください。
「人は人、わたしはわたし」大切です✨
自己肯定感を高める行動をする
自分の顔に自信がない人は、自信をつけられるように下記のような行動をしてみましょう。
- ありのままの自分を受け入れる
- 自分の成功体験を思い出す
- やりたいことにチャレンジする
- 自分を認めてくれる環境を整える
自己肯定感はすぐに高まるものではありません。少しづつ自己肯定感を高めて自分に自信をつけていきましょう。また、コンプレックスについてカウンセラーに相談するのも、自己肯定感を高めるのに有効な手段です。
自分の顔を嫌いにならないための心構え
最後に、自分の顔を嫌いにならないための心構えについて解説していきます。
完璧な人間はいないことを理解する
自分の顔が嫌いな人のなかには、完璧主義な人や細かいところが気になりすぎる人が少なくありません。
自分の顔が嫌いなことを友人に打ち明けて「大丈夫だよ」と言われても、自分のことをかわいそうと思って励ましてくれているだけだとネガティブに捉えてしまうこともあるでしょう。
しかし、どんなに綺麗で格好良い人でも自分にコンプレックスを抱えていたり、短所があったりと完璧な人はいません。
「みんな人は完璧ではない」と受け入れて、自分の顔だけでなく性格や長所にも目を向けていきましょう。
SNSなどのメディアを見過ぎない
近年、TikTokやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSでインフルエンサーの露出が増えています。
美容整形やダイエットグッズなどさまざまな宣伝のため、可愛くて格好良い人の投稿が目立つことがあります。掲載している画像も、キレイに加工されている写真や動画も多くあります。
そのため、投稿されている写真を見過ぎて鵜呑みにせず、自分とは比較しないようにしましょう。
まとめ
今回は、自分の顔が嫌いな人の「心理」「原因」「対処法」のほかに、自分の顔が嫌いな人がなりやすい醜形恐怖症について解説しました。
完璧主義な人や他人と比べて自分の顔が劣っていると感じやすい人は、自分の顔が嫌いになる傾向があります。
自己評価を大切にして自己肯定感を高める行動が大切です。また、髪型やメイクを工夫したりすることで、自分の顔の欠点ではなく長所に目を向けやすくなるでしょう。
顔を気にしすぎるあまり醜形恐怖症になると、日常生活に影響が出ることもあるため、完璧な人間はいないことを理解して毎日を過ごしてみてください。
醜形恐怖症の症状に心当たりがある方は、ひとりで悩まずに心療内科・精神科などの専門機関に相談しみましょう。
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