「上手に立ち回れない……」
「相手を怒らせるのが怖くて思ったことが言えない」
このように感じてはいませんか?
人付き合いは社会人であれば避けられません。
違う価値観を持った他人同士が同じ時間と場所に集まると、何かしらすれ違いや衝突が起こることもあるでしょう。
我慢し過ぎるとストレスが溜まって、あなたの心がどんどん疲れてしまいます。
たまには自分をケアして、人間関係による疲れを取り除いてあげましょう。
心が穏やかになり、他人への警戒心や緊張が少しずつ減っていきます。
人付き合いが苦手な人が持つ8つの特徴
人付き合いが苦手な人は、以下のような特徴があります。
1つずつ見ていきましょう。
沈黙が苦手
沈黙が苦手な人は、無言の時間に不安や緊張を感じます。話が途切れると「相手が退屈かも」「何か話さなきゃ」と焦ったり心配したりするでしょう。
ですが、自分が思うほど相手は気にしていないものです。もし沈黙が訪れても、頑張って話をつなごうとしなくても大丈夫です。静かな時間を楽しむくらいの気持ちでいるとよいでしょう。
こころも、気まず~い空気が苦手です💦
雑談が苦手
人付き合いにおいて、ちょっとした雑談は会話を盛り上げるための潤滑油となります。たわいもない雑談は人と打ち解けるきっかけとなることも多いものです。
ですが、人付き合いが苦手な人はたわいもない会話があまり得意ではありません。
天気やニュースなど、日常的な話題になると相槌しか打てなかったり、関心のない話題についてはうまく話せなかったりします。話題探しに時間がかかり、何となく気まずい思いをすることもあるでしょう。
そのため、人付き合いが苦手だと、雑談を楽しむことも苦手と感じることが多いのです。
主張が激しい
大勢の中で自分の意見や考えを強く主張すると、人間関係がギクシャクすることがあります。人付き合いへの苦手意識が強まる要因の1つです。他人の価値観や視点を受け入れられないと、相手との関係に摩擦が生じる可能性が高まります。
自分の価値観や信念にこだわりを持つのは素晴らしいことです。しかし、時には相手の意見を聞き入れるほうがよい場面もあります。
思い切って、新しい考えに触れる気持ちで耳を傾けてみましょう。
感受性が強い
感受性が強いと、人の感情や微妙な雰囲気を敏感に感じ取れます。しかし、それだけ相手の言葉や行動に強く反応しやすいということです。相手はそれほど気にせず口にした言葉を、深刻に受け止めてしまうこともあります。
「もしかして怒らせたかも」「悪い印象を持たれたかも」など、自分に対する印象や評価を決めつけると人付き合いのハードルが上がってしまうかもしれません。
豊かな感受性は、人間関係において武器にもなればウィークポイントにもなります。相手を気にし過ぎるなら、勇気を出して「鈍感になる」ことも意識してみてください。
内向的な性格
内向的な人は一人でいる時間の方を好む傾向にあります。深い思考を楽しんだり、想像を膨らませたりするのが得意です。[1][2]
逆に、にぎやかな場所や大勢の中にいるとエネルギーの消耗が激しく疲れを感じるかもしれません。広く浅い付き合いよりも、少人数で深く交流できる人間関係が楽だと感じるでしょう。
こうしたケースの中にはHSPの傾向がみられることもあります。外部からの刺激にとても敏感で、騒音や強い光への反応が強いのが特徴です。
感情の起伏を感じる力が優れているためにストレスを感じやすく、人付き合いを避けるようになるでしょう。
頼まれたら断れない
たとえ自分のキャパシティーを超えることでも「相手をがっかりさせたくない」という気持ちで、つい引き受けてしまうこともあるでしょう。
困っている人を助けようとする姿勢はとても素敵ですが、相手に合わせてばかりいるとストレスや疲労がたまります。自分の限界を知り、うまく断るスキルを身につけることが大切です。
断るより引き受けたほうが楽でついつい引き受けちゃう💦
他人の目が気になる
他人の目が気になる人は、常に周囲の人々が自分をどう見ているか、どう評価しているかを気にしてしまう傾向があります。
人から嫌われたくないと思うのは自然な感情です。トラブルを避けるために、少々無理をしてでも相手の期待に応えることも、時には必要かもしれません。
とはいえ、他人を優先して自分が苦しくなってしまっては本末転倒です。
自分が思うほど、相手は自分を見ていません。時には心のままに振る舞うことも大切です。
他人と比べる癖がある
今はSNSなどで他人の暮らしぶりや環境が容易にわかる時代です。そのため「他人の方が自分よりも恵まれている」と感じる機会も多いでしょう。
しかし「人は人、自分は自分」です。誰かと張り合ったり比較したりして疲弊していては、自己肯定感が下がり他人と円満な関係が築きにくくなります。
注目すべきは自分の成長です。「人より劣る自分」を探すのではなく「昨日よりも前進した自分」を見つけてあげましょう。
人付き合いでストレスを溜めない5つのコツ
人付き合いにストレスはつきものです。溜め込まないためのコツをつかみ、実践してみましょう。
順番に解説します。
ひとりの時間を持つ
人付き合いが苦手だと、どうしても複数人での場では疲れてしまいがちです。
日ごろから「ひとり時間」をつくるよう意識してみましょう。あなたが好きなことに触れられる場所に行ったり、おうちを過ごしやすい環境にととのえてゆっくりしたりするのもおすすめです。
「誰かといる自分」をお休みして、心ゆくまで自分のぺースで楽しめる時間を過ごしましょう。ストレスの低減と、リフレッシュ効果が期待できます。
みんなに好かれようと思わない
誰もが同じ価値観で生きているわけではありません。好ましく感じる人のタイプもそれぞれ違います。あなたがすべての人を好きだと感じないように、他の人も自分の尺度で好き嫌いを分けているのです。
人付き合いが苦手なら、あえて「みんなに好かれなくてもいい」と考えてみましょう。
相手に合わせて自分を無理に変えようとすると、大きなストレスになります。健やかな心を持つためには、自分らしく自然体でいることが何より重要です。
割り切れると楽になれそう!
ネガティブな気持ちを受け流す
「私はあの人みたいに明るくなれない」と、自分の粗探しをして落ち込むかもしれません。
そんなときは、その気持ちを否定せず「私は今、自分にがっかりしているな」「人と比べて辛くなってるな」と感情を客観的にとらえてみましょう。そして「こういう気持ちになるときもある」と他人事のように受け流してみてください。
自分を守るのも傷つけるのも、他人ではなく自分のネガティブな考えから生まれるものです。
一歩引いて、ぼんやりテレビを見ているかのように感情を受け流していきましょう。
人付き合いが苦手な自分を受け入れる
他人と上手に付き合えない自分を受け入れてあげましょう。
あなたも含め、人付き合いが得意な人ばかりではありません。たとえ多くの人とうまく付き合えなくても、狭い範囲であなたが安心できる人を見つけて大切にしましょう。
無理に社交的になろうとするのではなく、自分のペースやスタイルを保ちましょう。「人付き合いが下手だな……」などと、自分を責める必要はありません。
自分を理解して受容することが自己肯定感を高めてくれます。
他人の良いところを見つけるよう心がける
あなたにも苦手な相手にも、長所と短所の両方があります。人間関係を良好に保つには、相手のよいところをひとつでも多く見つけましょう。人付き合いに苦手意識があると、どうしても他人に対してネガティブな気持ちが生まれます。
「この人は言葉がきついときがあるけど、根はとても優しいな」「あの人は冷静に周りを見ているな」など、その人の長所を探してみましょう。
人付き合いで疲れたこころを癒す3つの方法
最後に、疲れた心を癒す方法を3つ紹介します。
暮らしに1つでも取り入れてみてください。
自然の中に身を置いてデジタルデトックスする
スマートフォンやパソコンから離れて、デジタルデトックスをしましょう。[3]
SNSなど他人の発信を見ると、つい自分と比べてしまいストレスを感じることがあります。
デジタル機器を持たずに公園を散歩したり海を見たりするなど、自然に触れる時間を作ってみてください。心が落ち着き、日常の疲れが癒されるでしょう。
今の時代、スマホを持たない時間に不安を感じるかもしれません。しかし、あふれかえった情報はあなたの心を乱してしまうこともあります。
デジタルデトックスは情報過多の状態から抜け出すための手段です。頭に入ってくる情報量を減らし、思考から解放されることでストレスの軽減が期待できます。
たまには情報から離れることも大切ですね♪
瞑想やヨガを取り入れて自分を向き合う時間を作る
出かける余裕がないなら、寝る前に瞑想やヨガなど、自宅でできるセルフケアがおすすめです。深い呼吸を繰り返しながら、数分目を閉じるだけでも心が落ち着くでしょう。
ヨガは緊張した身体を無理のない範囲でゆっくりと動かします。自分の内面と向き合いたいときにやってみましょう。
今はたくさんのヨガが動画で紹介されています。まずは5分程度から挑戦してみてください。自分自身と向き合う時間を持つことで心のバランスがととのいます。
アロマテラピーで部屋をリラックスできる環境にする
アロマテラピーはリフレッシュ効果・リラックス効果を高める自然療法です。香りの効果でリラックスするのもよいでしょう。[4][5]
ストレスがたまると、動悸や高血圧などが起こります。アロマテラピーは、こうした心身のネガティブな反応を穏やかにするのに効果的です。
アロマディフューザーやアロマキャンドルを使うのもよい方法ですが、寝る前に好きな香りのハンドクリームを塗るのもおすすめです。手軽にできますし、翌朝は手がすべすべになっているという嬉しい効果もあります。
また、ストレスケアにはラベンダーが効果的です。香りがもたらすリラックスタイムをのんびり楽しんでみてください。
まとめ
生きている以上、人と関わることは避けられません。
誰もが多かれ少なかれ人間関係にストレスを感じています。その相手は上司や同僚かもしれませんし、友人かもしれません。
「人付き合いが苦手と感じるのはコミュニケーション能力が低いからだ」と思うかもしれません。それは、相手に合わせようと無理をするからだとも考えられます。
つまり、優し過ぎるのです。
相手を大切にすることと、自分をないがしろにすることはイコールではありません。自分のケアを後回しにしていると、自己肯定感が下がってしまいます。
まず自分はどうありたいか、どうしたいのか考えてみてください。他人と円満な関係を築くには、先に自分自身を理解して仲良くなるのが一番の近道です。
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【参考文献】
[1]日本心理学会「最近よく聞く“HSP”ってなんですか?」https://psych.or.jp/publication/world098/pw12/
[2]Japan Sensitivity Research「環境感受性とは?HSPの考え方を知る」
https://www.japansensitivityresearch.com/about-sensitivity
[3]厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
https://www.mhlw.go.jp/content/001237245.pdf#page=25
[4]東邦大学「ストレスと脳」
https://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/029758.html
[5]AEAJ「アロマの研究・調査 セルフケアにおけるアロマテラピーの効果に関するアンケート調査」
https://www.aromakankyo.or.jp/basics/literature/result/vol1.php
- この記事の編集者
- 佐藤恵美
介護福祉士・社会福祉士保有。リハビリ病棟にて介護職を7年経験し、デイサービスや介護老人保健施設の相談職に従事。現在はフリーのWebライターとして活動中。