精神的に疲れてる人の特徴5選|原因や対処法、放置するリスクも










気づかないうちに精神的な疲れ溜まると、集中力の低下や情緒不安定などを引き起こします。

「なんとなく不調だ」と感じつつも原因がはっきりせず、どう対処すればよいか悩んでいませんか。

「精神的に疲れているのかな?」と感じても、具体的なサインを知らなければ対策につなげにくいでしょう。

精神的な疲れからくる兆候を知ると、適切に対処できるようになります

この記事では、精神的に疲れてる人の特徴原因対処法について解説します。あなたが状態を客観的に把握し、不調から抜け出すために役立てば幸いです。

精神的に疲れてる人の特徴5選

精神的に疲れてる人の特徴には、次の5つがあります。

あてはまる特徴があれば、こころが休息を求めているサインです。

あなたの状態を見つめ直すきっかけとして、読んでください。

集中力が下がる

精神的な疲れは、集中力の低下を引き起こします。

精神的なエネルギーが不足すると、物事に注意を向け続けるのが難しくなるのです。

たとえば、本を読もうとしても文字を追うだけで内容が頭に入ってこなかったり、映画やドラマのストーリーに集中できなかったりすることがあります。

集中力の低下は作業効率の悪化につながるだけでなく、事故やトラブルの原因にもなりえます。「前よりも集中できなくなった」と感じたら、精神的な疲れが関係しているかもしれません。

集中力が下がっているときは、早めの休息や対策をとりましょう。

情緒不安定になる

精神的な疲れは、情緒を不安定にさせます

普段は気にならない些細なできごとに対して、急に腹が立ったり理由もなく涙が出てきたりするのは、こころの余裕がなくなっているからです。

家族や友人の何気ない一言に過剰に反応したり、テレビのニュースを見てひどく落ち込んだりします。

あなたの感情が以前よりも不安定になっていると感じたら、こころを休ませる時間を意識的につくりましょう。

こころちゃん
こころちゃん

疲れてるとイライラするときあります

睡眠リズムが乱れる

睡眠リズムの乱れは、精神的に疲れている特徴のひとつです。

精神的なストレスは交感神経を優位にし心身を興奮状態にするため、リラックスして眠ることができません。その結果、寝つきが悪くなったり睡眠の質が低下したりするのです。

たとえば、布団に入ってもなかなか寝つけなかったり、眠りが浅く夜中に何度も目が覚めたりするでしょう。

睡眠不足はうつ病を発症するリスクが高まるとされています。[1]睡眠の悩みが続いていたら、休息を必要としているサインと考えてください。

孤独を感じやすくなる

精神的に疲れると、人との関わりが億劫になり孤独を感じやすくなります

人と交流するためのエネルギーが少ない状態であり、ムリに人と会おうとすると疲労感が増えてしまうためです。

2023年に行われた人々のつながりに関する調査では、心身の健康状態が「よくない」または「あまりよくない」と回答した人ほど、孤独感を「しばしばある・常にある」と感じる割合が高いという結果が示されています。[2]

人付き合いを負担に感じたら、精神的な疲れのサインと捉えてください。

こころちゃん
こころちゃん

人付き合いって疲れますよね

コミュニケーションを負担に感じる

コミュニケーションを負担に感じることは、精神的な疲れの特徴です。

精神的な疲れによって、相手の意図を汲み取ったり自分の意見をまとめたりすることが難しくなるためです。

たとえば、電話に出るのが億劫になったりメールの返信を後回しにしたりします。また、自分の考えを言葉にするのが難しく感じ、うまく伝えられないと悩むこともあるでしょう。

ムリに交流を続けようとせず、一時的に人との距離を置くことも大切です。

下記の記事ではストレスが限界に達した時に出る症状を解説しているので、あわせてご覧ください。

精神的な疲れを引き起こす原因

精神的な疲れは、次のような原因が絡み合って生じます。

  • 将来への不安
  • 身体的な疲労
  • 生活習慣の乱れ
  • 仕事や学業におけるプレッシャー
  • 人間関係や環境の変化によるストレス

たとえば、経済的な心配でリラックスできなかったり、仕事のプレッシャーから常に緊張状態が続いたりすることが挙げられます。

また、栄養バランスの偏りや運動不足などから、精神的な疲れにつながることもあるのです。

さまざまな原因が関係し、気づかないうちに精神的な疲れが溜まります。

精神的な疲れを放置するリスク

精神的な疲れを放置することには、リスクがあります。

一時的な気分の落ち込みや疲労感は休めば回復しますが、症状が長く続いたり悪化したりするときは注意が必要です。

具体的には、うつ病を発症する可能性があります。[3]精神的な疲れを溜め続けると、神経伝達物質のバランスに支障をきたすのです。

その結果、気分の落ち込みや意欲の低下、不眠、食欲不振などの症状があらわれます。

リスクを避けるためには、精神的な疲れのサインに早めにきづき適切な対処を始めることが大切です。もし不調が続くようであれば、精神科や心療内科などに相談しましょう。

下記の記事ではうつになりやすい人の特徴を解説しているので、あわせてご覧ください。

精神的な疲れへの対処法

精神的な疲れへの対処法には、次の3つがあります。

まずはできることから、あなたの生活に取り入れてみてください。それぞれについて解説します。

適度な運動をする

精神的に疲れていると感じたら、適度に身体を動かしましょう

運動にはネガティブな気分を発散したり、睡眠リズムを整えたりする働きがあります。[4]

たとえば、ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動を取り入れてみましょう。激しい運動である必要はないので、あなたが「できそうかな」と思えるものを試してください。

大切なのは、定期的に身体を動かす習慣をつけることです。もし運動習慣がなければ、軽い散歩やストレッチなどできる範囲で始めましょう。

紙に気持ちを書き出す

自分の気持ちを紙に書き出すことは、精神的な疲れをやわらげるのに役立ちます。

頭の中でぐるぐると考え続けてしまう悩みや不安も、文字にして書き出せば客観的に見つめ直すきっかけになります。[5]

「今、何を感じているか」「何に悩んでいるか」など、思いつくままに自由に書き出してみましょう誰かに見せるものではないので、正直な気持ちをそのまま書き留めることが大切です。

紙に書き出すことであなたの悩みや不安を客観視でき、感情に飲み込まれずに落ち着いて考えられるようになります。

こころちゃん
こころちゃん

誰も見てないから思いっきり書いちゃいましょう!

ゆっくり呼吸を繰り返す

ゆっくり呼吸を繰り返すことは、精神的な疲れに有効です。

疲れやストレスを感じているとき、呼吸は無意識のうちに浅く速くなります。[6]意識的に深くてゆったりとした呼吸を繰り返すことで、リラックス状態へと導きます。

具体的には、ゆっくりと3秒かけて口から息を吐き、同じように3秒かけて鼻から吸いましょう。腹式呼吸は5~10分ほど繰り返してください。

呼吸は特別な道具や場所を必要とせず、仕事の合間や寝る前などに実践できます。精神的な疲れを感じたときに試すと、こころが落ち着きリフレッシュするのです。

まとめ

精神的に疲れてる人の特徴には、集中力の低下や情緒不安定などがあります。もしあてはまるものがあれば、こころが休息を必要としているサインと考えましょう。

疲れのサインに気づいたら、早めに対処することが大切です。

適度な運動や呼吸は、精神的な疲れをやわらげるのに役立ちます。

セルフケアだけでは精神的な疲れがとれないときや症状が重いと感じるときには、ひとりで抱え込まず精神科や心療内科を受診しましょう。

おおかみこころのクリニックでは、夜22時まで診察をしています。仕事で帰りが遅くなるときにも受診できるので、お気軽に相談に来てください。

おおかみこころのクリニック

【参考文献】
[1]健康づくりのための睡眠ガイド 2023
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf

[2]人々のつながりに関する基礎調査(令和5年)調査結果の概要|内閣官房孤独・孤立対策担当室
https://www.cao.go.jp/kodoku_koritsu/torikumi/zenkokuchousa/r5/pdf/tyosakekka_gaiyo.pdf

[3]うつ病|こころの情報サイト
https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=9D2BdBaF8nGgVLbL

[4]体を動かす|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_01.html

[5]今の気持ちを書いてみる|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_02.html

[6]腹式呼吸をくりかえす|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_03.html

執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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