「休職中に遊びに行ってもいいのかな?」
「外出するのを職場の人にみられたらどうしよう…」
休職中に気分転換で外出したいと思うことはありませんか?
療養に専念すべき期間に遊んでいると知られたら、会社からの評価が下がったり復職しづらくなるのではないかと不安になりますよね。
休職中に遊びに行くことは禁止されているわけではありません。
医師の指示や休職の理由にもよりますが、心身のリフレッシュが回復を後押しすることもあります。
そのためにも、罪悪感を抱かずに息抜きをするためのポイントを知ることが大切です。
この記事では、休職中に遊びに行くことは悪いのか、遊びに行く以外での過ごし方について解説します。
遊びに行くときに気をつけたいことやリフレッシュの方法を知ることで、安心して自分に合った回復のステップを踏めるようになるでしょう。
周囲の目や罪悪感にとらわれすぎず、休職期間を過ごすきっかけになりますと幸いです。
休職中に遊びに行くのは悪いことではない
休職中だからといって、すべての外出や遊びを我慢する必要はありません。
こころが穏やかになる遊びやストレス発散になる外出は、メンタル回復にもつながります。
「休職中に遊びに行く=悪いこと」ではなく、気分転換として出かけることは問題ありません。ムリのない範囲で心身をととのえる時間として捉えましょう。
ただし、あくまでも休職の目的は「療養に専念すること」です。
職場によっては就業規則で行動を制限されることもあるため、まずはあなたの職場のルールや医師の指示を確認してください。[1]
休職中に遊びに行くときに気をつけること
休職中に遊びにいくことは問題になるわけではありません。
ただし、次の2点を気をつけないと、周囲に誤解されたり体調が悪化したりする可能性があります。
- SNSに投稿する
- ムリをしてしまう
楽しい気持ちから思い出を投稿したくなっても、SNSに投稿するのは控えましょう。
SNSは誰が見ているかわかりません。
もしかすると、職場の同僚や上司が写真やコメントだけを見て「元気なのにサボってる」と誤解される可能性もあります。
思い出を残したいときは、非公開のメモアプリや日記にとどめてください。
また、予定を詰め込みすぎたり友人の誘いに応じたりしてムリをすると疲れてしまいます。
あなたの体調に合わせて行動するためには、予定の詰めすぎやムリしすぎに気をつけましょう。
休職中でも遊びに行くことを悪いと考えず、体調と相談しながら回復に向けた時間を過ごしてください。

遊びに行って疲れないようにしましょう
休職中に避けたい遊び
休職中に避けたい遊びを3つ紹介します。
ひとつずつ説明していきます。
旅行
遠方や海外への長期間の旅行は避けてください。[2]
いつもと違う場所に行くことは、よい気分転換になるでしょう。
ただし、宿泊の手続きや準備、慣れない土地での行動は、こころも身体を疲れさせることもあります。
また、旅行をしていると「療養に専念していない」と誤解されることもあるでしょう。
会社との信頼関係を大切にするためにも旅行は、回復後にゆっくり楽しむのが安心です。
飲み会
飲み会への参加は「療養に専念していない」と思われる可能性があります。
飲み会そのものが悪いわけではありませんが、体調や治療の妨げになりそうであれば控えることも大切です。
また、アルコールは薬の作用に影響を与える可能性があります。
そのため、飲み会に限らずお酒は控えましょう。
どうしても参加したいときは、症状が安定しているタイミングを選び、飲酒量を控えめにしたりノンアルコールを飲んだりする工夫が必要です。
参加する人たちにも「今は療養のため休職中です」と、事前に事情を伝えておきましょう。
服薬中にアルコールを飲むときは、以下の記事を参考にしてください。
ギャンブル
パチンコなどのギャンブルは精神的・金銭的にも負担が大きく体調の回復を妨げることがあります。
「ギャンブル依存症」という病気があるように、依存につながりやすい娯楽です。
また、お金を使いすぎてしまうと、経済的な不安が増してしまうこともあるでしょう。
万が一、ギャンブルしているところを職場の人に見られると、誤解され職場からの信用を失う可能性もあります。
一時的な気晴らしのつもりでも、依存につながるケースがあるため養中はできるだけ避けたほうがよいでしょう。
休職中に遊びに行く以外にできること
休職中はどう過ごしたらいいかわからないときもあるでしょう。
ここでは、休職中に遊びに行く以外にできることを5つ紹介します。
ひとつずつ説明します。
軽い運動をする
軽い運動は、気分転換や体力の増加が期待できます。[3]
散歩やストレッチなど数分でできることから始めてみましょう。
日常生活で少し工夫をして運動を取り入れることもできます。
たとえば、ごみ捨てやコンビニに行くついでに近所を少し歩くのもよいでしょう。
ほかにも、家事の合間でストレッチをすると、筋肉の緊張がほぐれ作業効率も高まります。[4]
休職中の過ごし方は下記の記事でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
定期的に通院する
休職中は、傷病手当金の申請や復職の判断に必要となるため定期的な通院が前提とされています。
主治医に今の体調を伝えながら、休職期間の延長や復職の時期について相談してみましょう。
通院は外出のきっかけにもなり、少しずつ生活リズムをととのえる助けになります。
調子が悪く外出が難しい日は、ムリをせずあなたのペースで通院できる頻度を相談してください。
信頼できる人と話す
自分の気持ちや考えを信頼できる人に話してみましょう。
休職中は職場から離れるため、人とのかかわりも減りがちです。
人とのかかわりが減ると孤独を感じやすくなり、症状の回復の妨げになることもあります。
とくに「気持ちを誰にも話せていない」と感じたら、信頼できる家族や友人に気持ちを伝えてみましょう。
家族や友人との関係に悩み、話す相手が見つからないときはカウンセラーに相談することも検討してみてください。
「こう思ってるんだけど…」とひとりで考えこみすぎず、声に出してみるだけでも気持ちの整理につながります。

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カフェや図書館へ行く
自宅から一歩出て、カフェや図書館など落ち着ける場所へ出かけると気分が変わります。
とくに午前中に外出する習慣は、復職に向けたリズムづくりにも効果的です。
休職が始まったばかりの頃は、ムリのないタイミングで短い時間の外出でもかまいません。体調が落ち着いてきたら、少しずつ復職に向けて午前中から活動してみましょう。
カフェや図書館以外にも、公園や庭園などあなたが落ち着いて過ごせる場所を探してみてください。
リワークプログラムに参加する
復職に向けてこころと身体の準備をしたいときは、リワークプログラムへの参加も考えてみましょう。
リワークプログラムとは、職場復帰をするためにさまざまなプログラムが受けられる通所型のサービスです。
医療機関以外にも、リワークプログラムを受けられる施設は下記のようなところが挙げられます。
- 企業内制度
- 就労移行支援事業所
- 障害者職業センター
リワークプログラムは復職のために必須ではありません。
ただ、リワークプログラムを利用することで復職への自信がつくというメリットがあります。
リワークプログラムについては以下の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
まとめ
休職中に「遊びに行きたい」と思うことは、ごく自然な感情です。
遊びに行くこと自体が悪いわけではありません。
大切なのは「どんな目的で」「どんな過ごし方をするか」ということです。
まずは療養に専念し、少しずつ回復するための気分転換を取り入れましょう。
休職中の外出では、SNSの使い方や予定の入れ方などに注意し、あなたにとってムリのない方法で少しずつこころと身体をととのえてください。
「この遊びはしてもいいのかな…」と悩んだら、専門家と一緒に考えてみることも選択肢のひとつです。
おおかみこころのクリニックでは、あなたの今の状態に寄り添いながら、休職中の過ごし方や復職へのステップを一緒に考えることができます。
あなたらしいリズムで、少しずつ日常を取り戻していきましょう。
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【参考文献】
[1]産業保健職の現場課題|日本産業保健法学会
[2]休職中の行動 | 労務事情 | 人事・労務に関する雑誌 | 産労総合研究所
https://www.e-sanro.net/magazine_jinji/romujijo/b20240415-2.html
[3]身体活動・運動|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html
[4]共通「メンタルヘルス対策」
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/02_common_mental_jp.pdf