回避性パーソナリティ障害に向いている仕事7選|働きやすくなるコツも紹介







回避性パーソナリティ障害は、周りの人から「批判」「拒絶」「恥ずかしい」と思われることを極端に避けようとする特徴があります。[1]

そのため、仕事での人とのかかわりの中でストレスを抱えることが多くなります。

この記事では、回避性パーソナリティ障害が仕事に与える影響働きやすくなるためのコツを解説します。

今の仕事が自分に向いている仕事なのかを知ることで、今後の生き方について考えるきっかけとなるでしょう。

パーソナリティ障害は多くの種類があります。他のパーソナリティ障害については下記の記事を参考にしてください。

回避性パーソナリティ障害が仕事に与える影響

回避性パーソナリティ障害の方は、自分が「批判される」「拒否される」「恥をかく」ことを恐れるため、そうなる状況を避けます。[1]

そのため、以下のような状況が苦手です。

  • 会議におけるプレゼン
  • 上司とのかかわり
  • 仕事関係の人と親密になること

会議における司会進行やプレゼンを、自分ばかり避けていては同僚から不満がでてきます。それにより、職場での人間関係が悪くなり、仕事がしにくくなるでしょう。

また、上司やお客様とのかかわりを避けることで、連携がうまく取れずにミスをしたり、お客様と良い関係が築きにくくなり仕事に影響してきます。

こころちゃん
こころちゃん

仕事上の人付き合いは大変です💦

回避性パーソナリティ障害の方に向いている仕事7選

回避性パーソナリティ障害の方は、下記のような職場環境が向いています。

  • 人に合わせずに自分のペースでできる
  • 自分の体調に合わせて仕事ができる
  • 個人または小さいチームでできる

では、実際にどのような仕事が向いているのか詳しく解説していきます。

ライター

ライターは、おもに記事の文章を書く仕事です。企業に属することもありますが、個人で活動することもあります。

クライアントとの業務上のやり取りは、テキストコミュニケーションがメインであり、自分のペースで仕事を進めることができるでしょう。

Webデザイナー

Webデザイナーはクリエイティブな仕事になるため、個人のスキルが必要です。

ですが、個人で進められることが多いため自分のペースに合わせて仕事ができます。そのため、人間関係でのストレスが少なく働けるでしょう。

企業に属することもありますが、独立して個人で活躍している方も多くいます。

プログラマー

プログラマーは、システムエンジニアが作った仕様書をもとにプログラミングを行っていきます。つまり、設計図をもとに正しく動作するプログラムを作る仕事です。

個人で作業を行うことが多く、企業に属していても在宅勤務を導入している会社も多くなってきています。

データ入力

依頼者からもらったデータを、指定された形式やソフトに入力していく仕事です。

正確性やスピード感が求められます。企業内での仕事もありますが、在宅勤務で働ける会社も多くなっています。

小さなチームや個人で行うことが多いため、回避性パーソナリティ障害の方に向いている仕事と言えます。

こころちゃん
こころちゃん

失敗を避ける傾向にあるため、向いている仕事でしょう。

清掃員

清掃員の仕事は、ビルや病院、ホテルなどの清掃活動をする仕事です。清掃場所はさまざまです。清掃をすることが仕事なので、なかなか汚れが落ちないことや、重いものを移動させるなどキツイ部分もあります。

ですが、人とのかかわりが少なく、年齢に関係なく働くことができます。長時間黙々と作業することにストレスを感じない方に向いているでしょう。

工場勤務

工場勤務といっても、仕事内容はさまざまです。ライン作業や仕分け作業、検品作業など幅広い業務があります。どの作業も、人とのかかわりが少ないです。

正確さが求められる作業なので、失敗や批判を避ける回避性パーソナリティ障害の特性を生かせる仕事といえるでしょう。

配送業

回避性パーソナリティ障害の方はルート配送が向いています。

決められた場所に決められた商品を運ぶため、配送先での人とのかかわりはあるものの、営業職のように幅広い人付き合いがあるわけではありません。

個人宅への宅急便の仕事は、個人とのやり取りや不在の場合の対応などがあり人付き合いが多くなりストレスを感じやすいでしょう。

回避性パーソナリティ障害の方に向いていない仕事5選

営業職や接客業など、人とのかかわりが多い仕事はストレスを感じやすいでしょう。例えば、以下のようなものです。

  • 美容師
  • エステティシャン
  • 営業スタッフ
  • ホテルスタッフ
  • アパレル店員

人と直接かかわる仕事は、相手の気分によって叱られることや恥をかかされることがあります。ですが、仕事であれば嫌な相手でも関わらなければなりません。回避性パーソナリティ障害の方には大きなストレスになるでしょう。

こころちゃん
こころちゃん

接客業は大変ですね💦

ストレスを抱えたまま仕事を続けると、適応障害やうつ病などの精神疾患を発症することもあります。あなたの今後の生き方に悩んだら、おおかみこころのクリニックにご相談ください。お話を聞いてどんな仕事があなたに向いているのか一緒に考えていきましょう。

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回避性パーソナリティ障害の方が働きやすくなるためのコツ

回避性パーソナリティ障害の方が仕事をしやすくするためのコツを3つ紹介します。

それぞれ詳しく解説していきます。

自分の苦手を正しく理解する

まずは回避性パーソナリティ障害について学び、自分の苦手と得意を正しく理解しましょう。

ひとりで理解するのが難しいときは、専門家に相談するのも一つの手です。自分の症状を客観的に理解できるでしょう。

人から「否定されたくない」「恥をかきたくない」ことは決して悪い事ではありません。

それがあなたの苦手なことならば、ありのままの自分を受け入れてあげることも大切です。[2]

自分自身を理解したうえで、働きやすい環境に身をおくことはストレスなく働けるポイントになります。

信頼できる相手に相談する

会社の上司や同僚などに相談できる環境があるならば、相談してみましょう。

ただし、1点気をつけなければなりません。

あなたが相談した相手が、あなたの悩みを絶対に他の人に言わないとは限りません。

上司や人事部などは、業務上知りえたことを口外することは少ないでしょう。ですが、相談するときは、相手選びが大切です。

「わたし回避性パーソナリティ障害だと思うんだ…」と相談しなくても大丈夫です。

「会議苦手なんです」「わたしが昇進したら、同僚から妬まれないか不安です」と苦手なことを相談するものよいでしょう。

「何を甘えたことを言ってるんだ!君だけ優遇はできないぞ!」と言われたら、疾患名を伝えるか診断書を提示するなどして対応を考えるのも一つの手です。

それでも対応してもらえないときのために、次のように転職も視野に入れておきましょう。

こころちゃん
こころちゃん

働きやすい環境に転職するのもよいでしょう。

転職を考える

今の環境を変えるのが難しいならば、転職することも視野に入れましょう。

今の仕事の業務内容が向いていないのなら、今の環境で自分が一番ストレスに感じていることを考えてみましょう。

転職のメリットは、仕事を選ぶ段階から苦手な環境を避けられることです。

デメリットは、また一から新しい人間関係を築かないといけないことです。

今の仕事環境がつらく、こころが壊れてしまいそうならば「転職して、イマイチだったらまた転職してみよう!」くらいの気持ちで転職してみるのもよいでしょう。

まとめ

回避性パーソナリティ障害の、自分が「拒否」「批判」「恥ずかしい」思いをする状況を避ける特徴は仕事にも影響します。

まずは、あなたがどの状況が一番苦手なのかを正しく知ることから始めましょう。

自分自身を知り、今の職場で改善できるのかどうかも大切になります。

もし、難しいなら今回の記事で紹介した回避性パーソナリティ障害に向いている仕事を参考に、転職を考えてみるのもよいでしょう。

ひとりで考えこんでストレスを溜め込みすぎると、回避性パーソナリティ障害以外のうつ病や適応障害などの精神疾患になることもあります。

おおかみこころのクリニックに、仕事の悩みや困っていることを話してみませんか?ご相談お待ちしています。

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【参考文献】
[1]回避性パーソナリティ障害|MDS家庭版マニュアル

[2]自己受容における「自分と向き合う」過程の検討|中村梓希、篠田直子
https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/education/course/psychology/paper/22/113.pdf

この記事の執筆者
柚木ハル
作業療法士。精神科16年の臨床経験を生かして執筆を担当。現在は訪問リハビリに従事しながら幅広いジャンルにて執筆中。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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