境界性人格障害の女性がもつ7つの特徴|なぜ女性に多いと言われるのか

境界性人格障害の女性がもつ7つの特徴|なぜ女性に多いと言われるのか

境界性人格障害の特徴を持つ女性には「感情や行動をコントロールできない」「他人に対しての思い込みが強い」などの特徴があります。

感情や行動をコントロールできずに、彼氏や友達に迷惑をかけてしまうと悩んでる方もいるでしょう。また、他人への思い込みが強くて、人間関係のトラブルになった経験がある方もいます。

そこで今回は境界性人格障害の女性が持つ特徴女性が多いと言われる理由について解説します。

「私に当てはまるかも」と思ったら、一度病院に相談してみてください。この記事によって、受診して早く治るきっかけになれば幸いです。

境界性人格障害の女性が持つ7つの特徴

境界性人格障害の女性が持つ特徴は、以下の7つがあります。

  • 感情をコントロールできない
  • 物事を極端に考える
  • 衝動的に行動してしまう
  • 他人に対しての思い込みが強い
  • 虚無感を抱いている
  • 自分を傷つけてしまう
  • 美人である
こころちゃん
こころちゃん

それぞれ解説していくよ!

感情をコントロールできない

境界性人格障害の女性には、感情をコントロールできないという特徴があります。[1]

突然怒りを爆発させて、相手を激しく非難したり、暴言を吐いたりしてしまいます。ときには「物を投げつける」「相手を殴りケガをさせてしまう」場合もあり、注意が必要です。

青年期(15〜24歳)に発症すると、家族に感情をぶつけることが多くなるとされています。[1][2]

機嫌が良いときと差が激しいため、家族は振り回されてしまうかもしれません。感情をぶつける対象は家族だけでなく「職場の上司や部下」「お店の店員」などもあてはまります。

職場で怒りやイライラを爆発させてしまうと、周囲はあなたに対して動揺してしまうでしょう。

感情をうまくコントロールできるようになると、人間関係がうまくいく可能性が高まります。

物事を極端に考える

境界性人格障害の女性には、物事を極端に考える傾向があります。[1]

物事を良いか悪いかでしか判断できず、一般的な考え方に気づきにくいです。まわりから意見されただけでも、自分が全面的に否定されたと思ってしまうのも特徴です。

物事を極端に考えてしまうと、人間関係や自己像に影響を及ぼしてしまいます。[1]

相手を「敵」か「味方」に分けて考えるので、人間関係でトラブルを引き起こしやすいのです。味方だと思っていた人が素っ気ない態度をとると、急に相手を悪く言うようになってしまいます。

自分に対しては「チャレンジすればできる」と確信できるときもあれば、「自分には価値がない」と沈み込んでしまうときもあります。

物事を極端に考えるのではなく、別の考え方も見つけてみましょう。

たとえば仕事でミスをしたときに「失敗したからもう終わりだ」と考えるのではなく、「失敗したけど、次に活かそう」と考えることが大切です。

衝動的に行動してしまう

衝動的に行動してしまうことは、境界性人格障害の女性が持つ特徴です。[1]

感情のコントロールが苦手な傾向にあるため、感情のままに行動してしまいます。たとえば、怒り出すと状況や立場を考えずに暴言を吐いたり、暴力を振るったりしてしまうのです。

衝動的な行動には、以下のものがあります。[1]

周囲に向けた行動
・暴言を吐く
・物を壊す
・暴力を振るう
自分に向けた行動
・大量の飲酒
・無謀な運転
・性行為
・むちゃ食い
・大量の薬物摂取

大量にお酒を飲んだり、薬物を摂取したりする行動は、自分の命を危険にさらす可能性があります。

境界性人格障害の回復を妨げてしまうため、お酒や薬物に依存していると思ったら、病院で治療を受けるようにしてみてください。

他人に対して思い込みが強い

境界性人格障害の女性には、他人に対して思い込みが強いという特徴があります。[1]

「相手は自分と同じである」「相手は自分の理想である」と思い込んで関わりを強く求めますが、自分と違うと分かると相手を悪く言うようになります。

他人への思い込みが強いのは、見捨てられることへの不安があるからでしょう。相手に見放されて孤独になるのが不安なので、相手に接近しようとするのです。

しかし近づきすぎてしまうと、相手を攻撃し傷つけるため相手から見放されてしまう可能性があります。

そのため、ちょうどよい距離感でバランスをとるのが難しいでしょう。

虚無感を抱いている

境界性人格障害の女性は、虚無感を抱いている可能性があります。

激しく怒ったり、人間関係がうまくいかなくなったりした後に、強い虚無感におそわれることがあります。[1]

「生きていても虚しい」「自分は無力だ」と感じるのが虚無感です。虚無感を埋めるために、相手との関わりを過剰に求めます。

相手と関われないと、反動で激しい怒りや抑うつ感が起きてしまうため、人間関係が不安定になりがちです。

境界性人格障害の女性の中には「自分の居場所がない」「落ち着く場所がない」と感じる人もいます。[1]

自分の居場所を見つけられないと、さらに不安な気持ちになってしまう懸念があるでしょう。

「生きていても虚しい」と感じるのは、うつ病の症状の一つでもあります。うつ病を併発している可能性もあるため、虚無感がある場合はうつ病も一緒にチェックしてみてください。

自分を傷つけてしまう

境界性人格障害の女性は、自傷行為や自殺企図をして自分を傷つけてしまう場合があります。

自傷行為をするきっかけはさまざまですが、多くは対人関係から生じるストレスや悩みです。

自傷行為を行う人は抑うつ感にも支配されており、自傷行為をした人のうちの66%が自分の問題を解決困難と認識していました。

自傷行為をした人からの聞き取り調査によると、自分の体から血が流れるのを見て「安堵感を感じた」「すっきりした」という言葉が聞かれたとされています。[1]

自傷行為は死にたいからするのではなく、生きていることの苦痛から少しでも逃れたいためにする行為です。むしろ、自傷行為は生き延びるためにしていると考えられるでしょう。

自傷行為の対策には、行動制限が有効とされています。[3]

絶対に自傷行為をしないと約束をして、守れない場合の措置を明確に決めておくようにしてみてください。

美人である

境界性人格障害の女性は、美人が多い傾向にあります。

芸能人では、映画『17歳のカルテ』で主演を務めたウィノナ・ライダーが、境界性人格障害を患っていたことを公表しました。マリリン・モンローやダイアナ妃も、境界性人格障害だったのではないかと考えられています。

境界性人格障害は、見捨てられることへの不安から、相手を必死に繋ぎとめようとします。[3]

相手から見捨てられないように、外見に力を入れているため、美しい人や可愛い人が多くなるのかもしれません。

また、境界性人格障害の人は味方だと思っている相手には、好意的な態度で接します。話を楽しんだり、表情が豊かになったりするのも、美人が多いと言われる理由と考えられるでしょう。

境界性人格障害の特徴を持つ女性が多いと言われる理由

境界性人格障害は、男性よりも女性の方が多く見られます。[3]

境界性人格障害と診断される患者の約75%が女性ですが、アメリカの一般集団における男女比は1:1です。[4]

女性に多く見られる病気ですが、女性が多い原因や背景はまだ分かっていません。

境界性人格障害が発症する原因は一つだけでなく、さまざまな要因が関係しているとされています。[1]

  • 生物学的要因
    →脳の働き、ストレスに対応するための機能など
  • 家庭の養育環境
    →親からの虐待、過保護など
  • 社会・文化的環境
    →社会情勢の変化、いじめなど

これらの要因がいくつか関係することで、境界性人格障害が引き起こされているのです。

まとめ

今回は境界性人格障害の女性が持つ特徴、境界性人格障害の特徴を持つ女性が多いと言われる理由について解説しました。

境界性人格障害の女性が持つ特徴には「感情や行動をコントロールできない」「物事を極端に考える」などがあります。

境界性人格障害に女性が多い理由は、まだ解明されていません。

境界性人格障害の発症には、生物学的要因や養育環境などが関連しているとされています。

境界性人格障害は感情や行動をコントロールできず、本人も周囲も苦しい状態になってしまいます。

境界性人格障害の症状かもしれないと思ったら、一度おおかみこころのクリニックに相談しに来てください。あなたのペースに合わせながら、一緒に治療を進めていきましょうね。

24時間予約受付中

【参考文献】

[1]よくわかる境界性パーソナリティ障害 こころのクスリBOOKS
https://amzn.asia/d/7LPsBBe

[2]Ⅱ生活指導及びメンタルヘルスケア|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/info03k-03.pdf

[3]パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか
https://amzn.asia/d/5jdQTE2

[4]境界性パーソナリティ障害(BPD)-08. 精神障害|MSDマニュアル プロフェッショナル版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/08-精神障害/パーソナリティ障害/境界性パーソナリティ障害-bpd

この記事の編集者
保坂大貴
理学療法士として、急性期・回復期病棟勤務経験あり。医療・健康分野を中心にライターとして活動中。医療知識を分かりやすく伝える記事が得意。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。

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