「心療内科と精神科はどう違うのかな?」
「わたしは何科を受診したらよいの?」
「まずはカウンセリングを受けた方がよいのかな? 」
こころの疲れにより病院を受診しようと考える人は多くいます。
一方で、こころの病院が多くどこを受診したらよいのか悩みますよね。
この記事では、心療内科と精神科の違いやどこを受診したらよいのか迷ったときの対処法について解説します。
記事の後半では、カウンセリングは受けた方がよいのかについても紹介しますので、安心して受診できるきっかけになりますと幸いです。
心療内科とは
心療内科とは、仕事や日常生活でのストレスにより頭痛や腹痛、倦怠感などの症状がおもな診療対象です。[1]
頭痛や倦怠感を治療するだけでなく、原因となっている精神面の治療やケアを行います。しかし、こころの病気と診断される方が多くなっている背景もあり、うつ病や適応障害などを診ている心療内科も多いです。
心療内科では症状に合わせた薬を用いた治療や、病院によってはカウンセラーによるカウンセリングを行っています。
もし、心療内科で「精神科で診てもらった方がよいですね」と言われても、精神科への紹介状を書いてもらえば大丈夫です。
ひとりで症状に困っている状況が続くことは、こころの健康によくありません。
まずは、受診することからはじめましょう。
ひとりで悩まずに相談してくださいね!
おおかみこころのクリニックはいつでもあなたの相談をお待ちしております。
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心療内科と精神科との違い
精神科は、統合失調症やうつ病などこころの病気を専門的に診る医療機関です。
誰もいない所で声が聞こえたり、ありもしないものが見えたりするときは精神科を受診しましょう。
精神科では、以下のような治療法を行います。
- 薬物療法
- 作業療法
- 集団精神療法
- カウンセリング(心理療法)
集団精神療法は、同じ症状で悩んでいる方と交流し、病気について学んだり自分の状況を理解したりする精神療法です。[6]
作業療法では、レクレーションや手工芸を通して症状の改善を図ります。
心療内科と比べると精神科の方が、より専門的に治療を行えるところが多いです。入院施設やデイケアなどを併設している病院もあり、さまざまな精神疾患に対応しています。
どこを受診したらよいのか迷ったときの対処法
精神科や心療内科、メンタルクリニックなど多くの病院があるからこそ、どこを受診したらよいのか悩むものです。[2]
「病院を受診したいけど、ここの病院を受診してもよいのかな?」と悩んだら、病院に直接電話したりホームページでその病院の得意とする分野を確認したりしてください。[3]
電話で受診可能か確認するときは、以下のポイントを伝えましょう。
- どんな症状があるのか(例:頭痛・吐き気・めまい)
- 生活で困っていること(例:仕事に行けない)
- いつから続いているのか(例:2週間前・おとといから)
- 他の病院を受診しているのか(例:内科・循環器科)
電話で問い合わせる際には、下記の例文も参考にしてください。
「2週間前くらいから頭痛と吐き気がして仕事にいけなくて困っています。内科に行ってお薬をもらっても治りません。そちらで診てもらいたいのですが、このような症状で受診しても大丈夫でしょうか?」
病院のスタッフは、このような連絡に慣れているため、うまく伝えられなくても大丈夫です。困っている症状や状況を改善するためにも、まずは連絡をしてみましょう。おおかみこころのクリニックでは、24時間LINE予約やオンライン診療も行っています。お気軽にお問い合わせください。
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Q1.カウンセリングは必ず受けるべき?
カウンセリングは必ず受けなければならない訳ではありません。
受けるきっかけは、医師がカウンセリングを勧めたり患者さんが希望したりとさまざまです。
カウンセリングは基本的に自由診療なので、相談機関により料金は異なります。
料金の相場や無料カウンセリングについては、下記の記事をご覧ください。
カウンセリングは1回が約60分で、おもな流れは以下のとおりです。[4][5]
- 初回面接
- ストレスを振り返る
- 気分と行動の関係を知る
- しなやかに考える
- ストレスに備える
カウンセリングを受けて「わかってもらえた」「スッキリした」という感覚を得られるかが大切です。 [4]
カウンセラーと話すことで自分を客観的に見られるようになり、考え方や行動パターンに気づけるでしょう。
ただし、こころの治療は擦り傷のように目に見えて改善していく訳ではないため「カウンセリングは意味がない」と感じる方もいます。
カウンセリングが意味ない人の特徴や効果的な受け方については、下記の記事を参考にしてください。
「 カウンセリングを受けたいな」と思ったら、まず主治医に相談しましょう。
あなたの今の状況にカウンセリングが合っているのか、必要なのかを判断してくれます。
気になることや悩んでいることがあったら、何でも相談して大丈夫ですよ!
Q2.心療内科とカウンセリングどっちが先?
「ストレスによるめまいで仕事に支障が出て困る」「気分が落ち込んで生活に困っている」など日常生活に支障が出ている場合は、先に心療内科か精神科を受診しましょう。
心療内科や精神科は、抑うつ気分やイライラなどの原因や病気が何なのかを診察し、適切な薬物療法や心理療法を行います。
カウンセリングとは、医師やカウンセラーがこころの悩みを聞き、助言したり問題を整理したりと、その人に合ったさまざまな方法を用いて悩みを解決します。
カウンセリングは病気の方に限らず受けることはできます。とくに生活に支障はなく、家族や友人、職場での人間関係などで悩んでいる場合はカウンセリングを先に利用するのもよいでしょう。
カウンセラーによっては、先に診察をすすめられることもあります。そのときは、まずは心療内科か精神科を受診してくださいね。
気になる症状があったら病院に相談しよう|まとめ
こころの不調を感じても、どこの病院を受診したらよいか悩むものです。
心療内科と精神科の違いは以下のとおりです。
- 心療内科:仕事や日常生活でのストレスにより頭痛や腹痛、倦怠感などの症状がおもな対象
- 精神科:統合失調症やうつ病など、こころの病気を専門的に診る医療機関
「最近なんだか気分が上がらない」「ちょっとしたことでイライラするな…」と思ったら、こころの専門家に相談しましょう。
毎年健康診断を受けるように、こころの健康管理のために心療内科や精神科を受診することは大切です。
ひとりで悩み続けずに、こころの専門家に相談してください。
「こんなこと相談してもよいのかな?」と思うことでも大丈夫です。
おおかみこころのクリニックはあなたの悩みに寄りそいます。オンライン診療も行っていますので、まずはお気軽にご相談くださいね。
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【参考文献】
[1]心身症|国立精神・神経医療研究センター
https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/disease12.html
[2]こころを専門に診る病院の種類は?|こころもメンテしよう 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/consultation/hospital/hospital_01.html
[3]こころを専門に診る病院について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/docs/book_P27-32.pdf
[4]Q5:カウンセリング効果の実際は?|こころの耳 厚生労働省
https://kokoro.mhlw.go.jp/mental-health-pro-qa/mh-pro-qa005
[5]カウンセリング・プログラムについて|国立精神・神経医療研究センター
https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/rinshoshinri/online_counseling_02.h
[6]集団精神療法について|一般社団法人 日本集団精神療法学会
https://jagp1983.com/?page_id=18657
- この記事の執筆者
- 柚木ハル
作業療法士。精神科16年の臨床経験を生かして執筆を担当。現在は訪問リハビリに従事しながら幅広いジャンルにて執筆中。