自律神経失調症になりやすい人の特徴|ならないために気をつけるポイントも解説 







最近、めまいや頭痛が続いて体調がすぐれず「もしかして自律神経失調症かも」と不安に感じていませんか?

自律神経失調症になりやすい人はどんな人なのか、もし自分がそのタイプなら早めに対策をとって症状を治したいと思いますよね。

自律神経失調症になりやすい人の特徴を知ることで、あなたが日常生活で気をつけるべきポイントに気づくことができます。

今日からできる対策を知ることで、症状を和らげ穏やかな日常生活を送りましょう。

この記事では、自律神経失調症になりやすい人の性格や生活習慣自律神経失調症にならないために気をつけるポイントを解説します。

記事の後半にはチェックリストもありますので、あなたが自律神経失調症になりやすいのか考える参考になれば幸いです。 

自律神経失調症になりやすい人の特徴

通常、自律神経(交感神経と副交感神経)はバランスよく働いていますが、ストレスや不規則な生活、過労などが原因でバランスを崩してしまいます。

ここでは自律神経失調症になりやすい人の特徴を、以下の2つに分けて解説します。

性格や考え方

自律神経失調症になりやすい人は、ストレスを感じやすい性格や考え方の人が多いです。[2]

具体的には以下のような特徴が挙げられます。

  • 繊細
  • 真面目
  • 完璧主義
  • 責任感が強い
  • 感受性が豊か

完璧主義や責任感が強いタイプの人は、目標を達成しようと努力を重ねていくために、心身に負担がかかりやすいです。

多少のストレスも「もう少し頑張れば達成できるぞ」「自分さえ我慢したらうまくいくんだ」と、ひとりで抱え込んでしまうでしょう。

また、繊細で感受性が豊かな人も、自律神経失調症になりやすい傾向があります。

周囲の環境や相手の気持ちの変化に気づきやすいため、過度にストレスに感じることがあるのです。その結果として自律神経のバランスを崩してしまいます。

ときには、頑張らない努力や鈍感なフリをしてみるのもよいでしょう。ストレスを抱え込みすぎないために自分でできる対策をする必要があります。 

こころちゃん
こころちゃん

頑張りすぎて疲れちゃうんですね💦

生活習慣や環境

自律神経失調症になりやすい生活習慣や環境として、以下のことが挙げられます。

  • 睡眠不足
  • 食生活の乱れ
  • 過度な飲酒や喫煙
  • 不規則な生活リズム
  • 人間関係のトラブル
  • プレッシャーの大きい仕事

不規則な生活リズムや寝不足な日々は、自律神経失調症のリスクを高めます。

とくに、夜型の生活や食生活の乱れは、身体がストレスを感じ自律神経のバランスを崩す原因になります。そのストレスが解消できず、めまいや頭痛といった症状がでてしまうのです。[3]

他にも、プレッシャーの大きな仕事や人間関係のトラブルが続くと、身体は自分を守ろうとします。うまく守れなかったときに、自律神経の調整機能が乱れて症状が現れてしまうのです。

自律神経失調症にならないためのポイント

自律神経失調症にならないためには3つのポイントが大切です。

それぞれ詳しく解説します。

ストレス管理

自律神経失調症を予防するためには、まずストレスの管理が大切です。

大きなストレスを感じると、交感神経が刺激されリラックスするための副交感神経の働きが低下してしまいます。これを避けるために、日常生活で意識的にストレスを軽くする工夫が必要なのです。[4]

たとえば、以下のような軽い運動が効果的です。

  • ヨガ
  • ラジオ体操
  • ウォーキング
  • 軽いジョギング

身体を動かすことでリラックスホルモンが分泌され、交感神経と副交感神経のバランスを整える助けになります。また、深呼吸やアロマセラピーなど、心を落ち着かせるリラクセーション法も取り入れるのもよいでしょう。

日常の小さなストレスも軽減され、自律神経が安定しやすくなります。

健康的な生活習慣

健康的な生活習慣を身につけることも、自律神経失調症の予防には欠かせません。

まずは、規則正しい生活リズムを目指しましょう。

毎日同じ時間に起きて朝日を浴びて、同じ時間に就寝することで、体内時計が整い自律神経の働きが安定します。[5]

また、バランスの取れた食事も大切です。

とくに、ビタミンBを多く含むブロッコリー・さといも・いんげん豆・ごま・レバー・うなぎなどは、幸せホルモンのセロトニンの生成に関係しているため、ストレス軽減につながり自律神経のバランスが保たれやすくしてくれます。[6]

こころちゃん
こころちゃん

日常生活で健康的な生活を習慣化させましょう

睡眠と休息

自律神経失調症を予防するためには、質の高い睡眠と十分な休息が大切です。

睡眠は身体と心の回復に必要で、とくに副交感神経が優位になる夜間の睡眠には、自律神経のバランスを整える重要な役割があります。

睡眠不足や不規則な睡眠パターンは、交感神経が過剰に働く原因となり、自律神経失調症のリスクを高めるのです。

快適な睡眠をとるためには、以下のことが挙げられます。

  • 夕方~夜にかけて(就寝3時間くらい前)の運動
  • 就寝2~3時間前の入浴

入浴は、寝つきを高める効果があります。

以下の入浴方法がおすすめです。[5]

  • 38度のぬるめのお湯で25~30分
  • 42度の熱めのお湯なら5分程度
  • 半身浴なら約40℃のお湯で30分ほど

寝る前にリラックスする習慣をつけることで、身体と心を落ち着かせることができ、自然と質の高い眠りにつながります。

自律神経失調症と睡眠の関係については、以下の記事で詳しくご覧ください。

自律神経失調症になりやすいかどうかをチェックする方法

自律神経失調症になりやすいかどうかを判断するためには、まずあなたの生活習慣やストレスの感じ方を振り返ることが大切です。

ここでは、ストレスチェックと病院を受診するべきかについて解説します。

ストレスチェックリスト

あなたの今どのくらいストレスを感じているのか、以下のチェックリストで確認してみましょう。 [1]

▢ よく頭痛や肩こりを感じる
▢ のどがつまる感じがする
▢ めまいや全身のだるさを感じる
▢ 便秘や下痢になりやすい
▢ 過度のストレスを感じている
▢ イライラしやすく、集中力が続かない
▢ ぐっすり眠れず、朝すっきり起きられない

多く当てはまる場合は、自律神経失調症のリスクが高い可能性があります。

早めに生活習慣の見直しや病院を受診して相談しましょう。

他にも、厚生労働省が出している「働く人の疲労蓄積度セルフチェック2023」があります。約5分間で簡単にできて、ストレスの自覚症状レベルと勤務状況のストレスレベルが分かるので一度試してみてくださいね。

病院を受診する

自己診断だけでは不安が解消されないときや、症状が重くなってきたと感じるときは、精神科や心療内科を受診して専門家に相談しましょう。

自律神経失調症の診断は、問診やこれまでの症状を観察して行われます。

医師やカウンセラーといった専門家に相談することで、あなたに合った適切な治療法や対策を提案してもらえるでしょう。

とくに、ストレスが原因で自律神経失調症と診断された場合は、心理療法やリラクセーション法の指導を受けることもあります。

受診をすることで、今のつらい症状に対して薬を処方してもらえます。自律神経失調症に効く漢方薬については、下記の記事をご覧ください。

自律神経失調症で病院に行くタイミングについては、下記の記事で詳しく紹介しています。

まとめ|自律神経失調症になりやすい人の特徴とその対策

自律神経失調症になりやすい人は、以下のような人です。

  • 繊細
  • 真面目
  • 完璧主義
  • 責任感が強い
  • ストレスに弱い
  • 不規則な生活リズム
  • プレッシャーの大きい仕事

無責任で不真面目な人はならないという訳ではありません。生活習慣が乱れれば、身体はストレスを感じ自律神経失調症になることがあります。

今回紹介した、ヨガやウォーキングなどの軽い運動や、寝る前のリラックスする習慣作りを取り入れることで、自律神経のバランスを保ち、健康な心身を維持することができます。

忙しい日々の中で、ホッと一息ついて自分自身と向き合ってみましょう。

気をつけて生活してもなかなか治らない場合は、心の専門家に気軽に相談してくださいね。おおかみこころのクリニックはいつでもあなたの相談をお待ちしております。

【参考文献】
[1]自律神経失調症|日本臨床内科医会
https://www.japha.jp/doc/byoki/019.pdf

[2]気質理解によるメンタルヘルス不調の予防と人間関係ストレスの軽減|橋本 佐由理
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/67/3/67_98/_pdf

[3]ストレス | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

[4]セルフメンタルヘルスP5|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf

[5]快眠と生活習慣|e-ヘルスネット

[6]幸せホルモン・セロトニンを増やして心と体を健康に|高槻市

この記事の執筆者
柚木ハル
作業療法士。精神科16年の臨床経験を生かして執筆を担当。現在は訪問リハビリに従事しながら幅広いジャンルにて執筆中。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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