パニック障害の方が安心した5つの言葉!家族や友人を落ち着かせる方法

100人に1人くらいの割合で発症するとされる「パニック障害」。[1]

家族や友人に症状があらわれ「どのような言葉をかけたら落ち着くのだろうか」と悩んだり、迷ったりしたことはありませんか?

パニック障害の方が安心できる言葉家族や友人を落ち着かせる方法について解説しました。

大切な人がパニック障害に悩む姿を目の当たりにして「早く病気を治して欲しい」と願っているあなたの助けになれば幸いです。

パニック障害の方が安心した5つの言葉

ここでは、パニック障害の方が安心した5つの言葉を解説します。少しでも安心させられるように相手に寄り添った言葉を使えるように参考にしてくださいね。

1.不安な気持ちに共感する言葉

パニック障害の方の不安な気持ちを受け入れ、共感する言葉をかけることが大切です。

というのも、彼らはパニック障害の症状の苦しみや恐怖の経験から、常に不安を抱えているためです。[2]

具体的には「電車で発作が出るかもしれない」「エレベーターは怖くて乗れない」といった漠然とした不安が挙げられます。

発作が起きると怖いよね」「同じ立場だったら、同じくらい不安な気持ちになるよと家族や友人の姿を肯定して、不安な気持ちを理解する言葉をかけましょう。[3]

こころちゃん
こころちゃん

気持ちに寄りそうことが大切ですね

2.頑張っている気持ちを認める言葉

パニック障害の方は、突然のめまいや息切れなどに襲われるため、いつ起こるかわからない症状に苦しんでいます。[2]

ときには、死の恐怖と闘っている場合もあるでしょう。

大変な思いをしてきたんだね」「病気と闘っていることは知っているよと、頑張っている気持ちを認める言葉がけが大切です。[4]

3.パニック発作は迷惑ではないという言葉

パニック障害の方は「また発作で迷惑をかけてしまうかもしれない」と悩んでいる場合もあります。パニック発作は、何の前触れもなく起こるため、発作のタイミングはコントロールできません。

さらに、パニック発作を起こさないように意識すると、かえって発作が起こりやすくなる恐れがあります。

パニック発作は迷惑ではないよ」「いつでも味方だからと声をかけると、パニック障害の方は気持ちが楽になるでしょう。

こころちゃん
こころちゃん

「迷惑じゃない」といわれると、安心して一緒にお出かけできるでしょう

4.普段と変わらない言葉

パニック障害の症状に苦しむ姿を見ると「気を遣って接しなきゃ」と構えてしまいがちですよね。

ですが、パニック障害の方をはれもの扱いすると、かえって不安が強くなる恐れがあるため注意が必要です。

パニック障害を理解したうえで、普段と変わらない言葉や接し方をこころがけましょう。

5.希望を持てる言葉

パニック障害の方は精神科や心療内科を受診した際に「パニック発作で死ぬことはない」「症状はいつか落ち着く」と主治医から説明を受けることがあります。

ただし、症状で苦しんでいるときは、頭でわかっていても簡単には気持ちを切り替えられません。

そんなときにはもうすぐ落ち着くからね」「大丈夫だよと安心し、希望を持てる言葉をかけましょう。[6]

パニック障害の方が安心した言葉を「Yahoo!知恵袋」から紹介

ここでは「Yahoo!知恵袋」にあったパニック障害の方が安心した言葉を紹介します。

  • 「つらくなったらすぐに言ってね」
  • 「いつでも電話してね」
  • 「今はこれでいいんだよ」
  • 「気を遣わなくていいよ」
  • 「具合が悪くなったらすぐに言ってね」
  • 「いつでも連絡してもいいよ」

ここで紹介した言葉は、あくまでもうまくいった事例であり、すべてのパニック障害の方に効果があるとは限りません。パニック障害の方の状況によって異なるので注意してください。

こころちゃん
こころちゃん

その方の性格などもふまえて声掛けをするといいですね

家族や友人のパニック発作を落ち着かせる方法

パニック発作でつらそうな家族をにすると、どうサポートすべきかわからない。

そんなときに家族のパニック発作を落ち着かせる3つの方法についてお話します。

背中を優しくさすってあげる

パニック障害の方は、パニック発作があらわれると強い不安や恐怖にさらされます。[2]

そばにいる人が「大丈夫だよ」と安心できる言葉をかけ、背中をさすると症状が楽になるといった声もあります。

さらに「次に、発作が起きても対処してくれる」といった安心感にもつながるでしょう。

そのため、パニック障害の家族や友人の症状を落ち着かせるために、そばに寄り添うことが大切です。[6]

こころちゃん
こころちゃん

冷たい飲みのもを飲んだり、換気をするのもいいでしょう

発作が起きた際に前かがみの姿勢になってもらう

家族や友人がパニック発作を起こしている際には、前かがみの姿勢になってもらうことが大切です。

これは息苦しさを軽くするための対処法です。前かがみの姿勢になると、腹式呼吸がしやすくなり呼吸が楽になります。[7]

息苦しさがあらわれた場合は、その場で前傾姿勢を取れるようにします。可能であれば、静かでゆっくり休息できる場所に移動しましょう。

その際に、呼吸が早くなっていることを伝えてください。「鼻からゆっくり息を吸って、口からゆっくり吐いて」といった声かけをして一緒に呼吸しましょう。[7]

詳しくは、以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

他の家族や友人と協力する

パニック障害の方は、外出することを避けたり家族や友人の付き添いが必要になったりするケースがあります。[8]

その際は一人で付き添おうとせずに、ほかの家族や友人と一緒に外出しましょう。

一人でパニック発作に対応しようとすると、慌ててしまうこともあるためです。慌てると症状が、さらに強くなるかもしれません。

他の家族や友人と協力して対応することで、冷静にパニック発作に対処できるでしょう。

パニック障害の方への禁句

パニック障害の方に言ってはいけない言葉があります。

  • 「また発作が出たの?」
  • 「気持ちの問題じゃないの?」
  • 「もっと落ち着いたら?」
  • 「悩んでるフリしてるだけでしょ?」
  • 「これもできないの?」

こういった言葉をかけると、パニック障害の方の不安がさらに強くなる恐れがあるため注意が必要です。

このほかにも、下記の記事ではパニック障害の方に言ってはいけない言葉ややってはいけないことなどを解説しています。気になる方は合わせてご覧ください。

また、この記事で紹介した「5種類の安心させる言葉」を参考に、パニック発作の症状を和らげるサポートをしてあげてくださいね。

こころちゃん
こころちゃん

相手を思いやる声掛けが大切です

まとめ

パニック障害の方は、めまいや動悸、息切れに加え、強い恐怖や不安を抱えています。

大切な家族や友人がパニック障害に悩んでいるときは、安心感を持てる言葉がけが重要です。そばに寄り添い、不安を和らげられるように心がけましょう

パニック障害に悩む家族や友人に「早く良くなってもらいたい」と悩んでいる方は、私たちこころの専門家にぜひご相談ください。

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参考サイト・文献

[1]e-ヘルスネット|厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-050.html

[2]こころもメンテしよう|厚生労働
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/know/know_02.html

[3]パニック障害一精神療法的指導と助言一|臨床精神医学 第43巻第8号
https://gyazo.com/e64f1f0dc384c5e6763b30d8634e5ab9

[4]パニック障害一精神療法的指導と助言一|臨床精神医学 第43巻第8号https://gyazo.com/e9ea1b6f6ce64a2b27c25c7c542edce9

[5]パニック障害(パニック症)の認知行動療法マニュアル(治療者用)|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000113842.pdf

[6]家族や友人がパニック障害になったときhttps://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_panic_sub2.html

[7]深呼吸をしましょう 腹式呼吸のやり方|日本医師会https://www.med.or.jp/komichi/holiday/sports_02.html

[8]セルフメンタルヘルス|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf

この記事の編集者
西川正太
看護師、保健師、保育士。 2009年大学を卒業後、大学病院や総合病院で勤務経験あり。現在はフリーライターとして医療を中心に執筆中。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。

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