寝れない夜が続くと、日中の眠気や集中力の低下などが引き起こされます。結果として、やる気の消失や仕事中のミスなどにつながることも。
睡眠不足は、日常の活動や健康に大きな影響を与えるだけでなく、精神症状の発症につながるおそれもあります。心身の健康を保ち、日中のパフォーマンスを向上させるには、質のよい睡眠が必要です。[1]
この記事では、寝れない時に寝る方法や睡眠不足を解消する習慣について解説します。一時的な対策方法だけでなく、快適な睡眠を続けるためのアプローチ方法を習得しましょう。
寝れない時に一瞬で寝る方法
なかなか寝れない時に「寝なければ」と考えれば考えるほど、余計に焦ってしまいます。焦りが強くなると、いつまでたっても寝れないという悪循環に陥る可能性があります。
この章で紹介する4つの「一瞬で寝る方法」を知っておくことで不眠への不安を軽くできるでしょう。[2]
リラックスする
寝れない時には、まず心身を落ち着かせてリラックスすることが大切です。
以下の方法を試してみましょう。
- 仰向けになり足を肩幅に開き、全身の力を抜く
- 深呼吸(腹式呼吸)する
- 筋弛緩法を実施する
まずは自分が楽な姿勢を取ります。その後ゆっくりと深呼吸して、全身の力を抜きましょう。呼吸に集中すると、あれこれ頭の中で考えるのを防げます。
全身の力を抜くには、体に力を入れたあと脱力することで緊張をほぐす「筋弛緩法」も効果的です。
➀ 手を5秒ほどグーに握り、その後脱力します。
この時に、力が抜けていく感覚を味わうことがポイントです。
② つま先を天井に向けて、5秒ほどアキレス腱を伸ばした後に脱力します。
この動作を繰り返すことで、意図的に全身の緊張をほぐせるでしょう。
筋弛緩法のほかにも、ヨガや軽いストレッチなども有効です。
自律神経が整うと言われています
ツボを押す
眠りに効果的なツボを押すのもよいでしょう。安眠に有効とされるツボは、以下のものがあります。[3]
- 百会(頭頂部)
- 労宮(手を握った時の人差し指と中指の先端)
- 失眠(かかとの中央)
- 膻中(胸の間)
- 安眠(耳たぶの裏のくぼみから3cmほど下)
ツボは、指や手のひらで息を吐きながらゆっくり押しましょう。気持ちよさを感じる強さがベストです。寝る30分〜1時間ほど前に行うと効果が出やすくなるといわれています。
痛いほど強く押すとかえって刺激になってしまうため、注意しましょう。
アロマを活用する
アロマを活用して、入眠しやすい状態を作るのも効果的です。自分の好きな香りや、心地よい香りは、ホルモンバランスや自律神経をととのえる効果が期待できます。それによって、リラックスしたり不安が軽くなったりするでしょう。
アロマの香りにはそれぞれ期待できる効果が異なり、そのなかでも快眠によいとされるアロマは、以下のものがあります。[4]
- イランイラン
- ラベンダー
- ゼラニウム
- サンダルウッド
- スイートオレンジ
- ベルガモット
自分が好きだと感じる香りを選ぶことが大切です。精製水にたらして寝具にスプレーしたり、お風呂に入れて入浴したりすると日常に取り入れやすいですね。
お店でいろいろな香りを嗅いで、好きな香りを見つけてみましょう
寝る時の室温や明るさを調整する
ぐっすり寝るには、寝室の環境が大切です。明るさは、自分が不安と感じない程度に暗くして、室温や湿度にも配慮するとよいでしょう。快眠を得るために有効とされる室温は20度前後、湿度は40〜70%ほどといわれています。[5]
リラックスできる環境を整え、気持ちを落ち着かせることを意識することがポイントです。自分に合った寝具に変えるのも効果的です。
これらの方法は寝やすくするものですが、効果には個人差がありますので、必ずしも一瞬で寝られるとは限りません。
寝れない日が何日も続く、日常生活に支障をきたしている場合には、医療機関を受診してみましょう。
寝れない5つの原因
寝れない原因はさまざまです。ただし多くのケースでは、ストレスや生活習慣の乱れによるものだといわれています。
寝れない原因として考えられるのは、以下の5つです。[5]
- ストレス
- 生活リズムの乱れ
- 睡眠環境
- 病気や薬の影響
- 生活習慣
「悩みごとや不安がある」「人間関係でのトラブルに困っている」などの状況では、精神的ストレスを受けている可能性があります。とくに、不安障害やうつ病などの精神疾患を抱えている方は、睡眠障害が見られやすい傾向にあるとされています。
人間関係のストレスってツラいですよね💦
ほかにも「不規則な生活」「カフェインの摂取」なども寝れない要因のひとつです。
自身のライフスタイルや生活環境と照らし合わせながら、寝れない要因を洗い出すことが大切です。原因がわかれば、適切に対処できます。長い間不眠に悩まされている方は、精神科や睡眠外来などの受診も検討してみましょう。
眠れない原因について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてお読みください。
【ライフスタイル別】寝れない時をなくす習慣
一時的に寝られたとしても、根本の原因が解決しないことには、再び不眠に悩まされるおそれがあります。
この章では、毎日十分な睡眠を得るための習慣を解説します。「平日出勤のパターン」と「不規則出勤のパターン」でポイントをまとめたので、自分のライフスタイルにあわせて取り入れてみましょう。
平日出勤パターン
平日は仕事で忙しく、休日はゆっくり過ごしたい方向けの睡眠不足解消法です。
一番大切なことは、規則正しい睡眠スケジュールを保つことです。毎日同じ時間にベッドに入り、朝も一定の時間に起きることを心がけましょう。
仕事が終わったらリラックスの時間を確保し、テレビやスマートフォンなどを控えることがポイントです。寝る直前までスマートフォンを見ていると、脳が覚醒してしまい寝つけない原因となるからです。
また休日も平日と同様に、できるだけ規則正しい睡眠サイクルを維持しましょう。加えて、適度な運動を取り入れることで、ストレス発散の効果が期待できます。平日の疲れを癒しつつ、適度な活動を取り入れることで健康的な毎日を過ごせるでしょう。
不規則出勤パターン
次は、仕事が不規則な方への睡眠不足解消法です。
まずは、柔軟な睡眠スケジュールを構築することがポイントです。毎日同じ時間に寝るのが難しくても寝る時間を調整し、まとまった睡眠時間を確保しましょう。たとえ生活リズムが不規則でも、リラックスする時間をもつことを意識してくださいね。
夜勤明けや深夜の仕事後には、朝寝や昼寝を活用して、短い休息を取ることが有効です。夜勤明けだからといって夜まで長時間寝てしまうと、生活リズムが崩れてしまいます。仮眠前には深呼吸やリラックス法を試してみましょう。質の高い睡眠を取ることで、短い睡眠でも疲れを解消できますよ。
自分に合った睡眠時間を見つけましょう
疲れていているのに眠れなくて困る場合は、下記に記事もご覧ください。
眠れないまま朝になった時の対処法
寝れないまま朝になってしまうケースもあるかもしれません。
その場合には、以下のポイントに注意しましょう。
- 焦らない
- リラックスしながら過ごす
- 朝にカフェインを摂取する
- 長時間の昼寝を避ける
- 日中に適度な運動を取り入れる
寝れないまま朝を迎えたからといって長時間昼寝をしてしまうと、その日も夜眠れなくなってしまう可能性があります。昼寝は30分程度として、夜に早くベッドに入るよう心がけることが大切です。
日中は適度な運動を行い、夜はリラックスする環境を整えます。朝は眠気覚ましとしてコーヒーや緑茶などでカフェインを摂取すると、日中の活動に影響が出にくくなるでしょう。ただし摂り過ぎには注意が必要です。[6]
まとめ
夜に寝れない原因はさまざまです。なかなか寝つけない時には、今回ご紹介した方法を試してみましょう。
それでも寝れない時には原因を洗い出し、適切な策を講じることが大切です。生活リズムが崩れているのであれば、規則正しい生活を心がけます。
不安や悩みごとがある、気分の落ち込みが続いているなどの場合には、精神的負担が大きいことが考えられます。その場合には、精神科や心療内科などの医療機関を受診して、専門家に相談するのも検討してみましょう。
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【参考文献】
[1]厚生労働省/良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと
https://e-kennet.mhlw.go.jp/wp/wp-content/themes/targis_mhlw/pdf/leaf-sleep.pdf?1699920000117
[2]厚生労働省 e-ヘルスネット/快眠と生活習慣
大塚製薬株式会社/眠れない夜にとるべき行動、とってはいけない行動
https://www.otsuka.co.jp/suimin/column01.html
日清製粉グループ どうしても眠れない夜のお助け対処法
https://www.nisshin.com/welnavi/magazine/lifestyle/detail_013.html
[3]養命酒製造株式会社/眠れない夜は、ココを押そう!スーッと眠りに誘う「快眠ツボ」
https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/feature/181030/
[4]公益社団法人 日本アロマ環境協会/睡眠力向上学科
https://www.aromakankyo.or.jp/aromacollege/subject/goodsleep/index.html
[5]厚生労働省 e-ヘルスネット/不眠症
[6]アリナミン製薬株式会社/眠れないまま朝になったとき、どうすると良い?睡眠不足で仕事や学校を乗り切る方法
https://alinamin.jp/tired/not-sleep-a-wink.html
- この記事の編集者
- Yusa
大学病院にて約10年間病棟看護師として勤務。耳鼻科(周手術期管理)、腎臓外科(腎移植)、循環器小児科、脳神経外科・SCUの現場で培った経験と知識を活かし、現在は看護師ライターとして活動中。