生理中の寂しい気持ちを分かって欲しい!和らげる方法や理由も解説







生理中に寂しさや悲しみを感じて「なんでこんなに気持ちが不安定なんだろう」と悩んでいませんか。実は多くの女性が経験するPMSによるもので、女性ホルモンの変化が原因です。

とくに周期的に訪れる感情の波に戸惑い、パートナーや周囲との関係が悪くならないか心配になりますよね。寂しい気持ちを和らげるためには、趣味を楽しんだり、自分の内面と向き合ったりすることが大切です。

そこで今回は、生理中に寂しい気持ちが起こる理由生理中の寂しい気持ちを和らげる方法を解説します。寂しさを乗り越えて、パートナーや周囲との関係をより良くしていきましょう。

生理中に寂しい気持ちが起こる理由

生理中に寂しい気持ちになるのは、PMSによる女性ホルモンの変化が原因です。[1]

排卵から生理が始まるまでに、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンの量が大きく変動します。とくにセロトニンが低下すると、気分の落ち込みや不安感を引き起こしやすいのです。[2]

たとえば、些細なことで涙もろくなったり、パートナーや友人の言動に敏感になったりします。これらの感情の変化は、女性ホルモンの乱れによって起こるのです。

生理中は身体の不調もあるため、寂しさが強まることもあります。生理痛や疲れやすさ、不眠などの症状が出ると、心理面にも影響を与えるのです。

こころちゃん
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ひとりで悩まずに病院に相談してみましょう

生理中の寂しい気持ちはいつまで続くのか

一般的に、PMSの症状は生理の3~10日前にあらわれ始め、生理が始まって4日以内には自然と軽くなります。[3]生理中の寂しい気持ちはPMSの症状のひとつで、約2週間で改善することがほとんどです。

症状や持続期間には個人差があり、強いストレスを感じていると症状が長引くケースもあります。月経が終わっても寂しい気持ちが続くときは、婦人科や心療内科への相談を検討してみましょう。

生活習慣の乱れや仕事のストレスは、PMSの症状を悪化させる要因となります。規則正しい生活リズムを心がけ、十分な睡眠を意識しましょう。

生理前か寂しい気持ちになり涙が出るときは、下記の記事もご覧ください。

生理中の寂しい気持ちを和らげる方法

生理中の寂しい気持ちは、次の5つの方法で和らげることができます。

気分転換やリラックスする時間を意識的に作ると、心が安定してきます。その時の気分や体調に応じて、あなたに合うものから試してみてくださいね。

趣味を楽しむ

趣味に時間を使うと寂しい気持ちが紛れ、気分転換できます。

読書や映画鑑賞など普段から楽しんでいる趣味に没頭すれば、マイナスな感情から一時的に距離を置くことができるのです。とくに、絵を描いたり曲を作ったりする創作活動は、感情を表現する良い機会となります。趣味がないという人は、この機会に新しい趣味を始めてみてくださいね。

趣味を通じて得られる達成感や充実感は、気持ちを上げる要因となります。気分が落ち込んでいるときこそ、自分の好きなことに時間を使ってみてください。

こころちゃん
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気分転換は大切です♪

友人や家族と過ごす

信頼できる人との交流は心の支えになります。寂しい気持ちを感じるときは、友人や家族と話したり、一緒に過ごしたりする時間を作ってみてください。

寂しい気持ちを共有すると、孤独感が和らぎ心が軽くなります。Zoomといったオンラインでのコミュニケーションも有効です。

とくに、生理前の寂しさを理解できる友人は、心強い支えとなります。「不安や寂しさは自分だけが感じるものではない」と理解すれば、気持ちが楽になるのです。必要以上に自分を責めず、周りの支えを受け入れていきましょう。

自分の内面と向き合う

寂しい気持ちを抑え込むのではなく、その感情に向き合うことが大切です。

日記をつけたり瞑想をしたりすると、自分の感情を客観的に見つめ直すことができます。寂しさの原因を理解すれば、より適切な対処法が見つかるのです。自己理解が進むと、自分に必要なものが見えて充実感を感じやすくなります。

感情にフォーカスした日記をつければ、自分の気持ちの変化のパターンを把握できます。次の生理周期でも同じような感情の変化に対して、より上手に対処できるようになっていくでしょう。

運動やストレッチをする

適度な運動は、心身のリフレッシュに効果的です。

ウォーキングやヨガ、ストレッチなど自分のペースで無理のない運動を行えば、リフレッシュでき寂しさを和らげます。[4]生理痛があるときは、無理をしない程度に軽いストレッチから始めてみてください。

運動には、心身をリラックスさせ睡眠リズムを整える働きがあります[5]ただし、激しい運動は逆効果となる可能性があるので避けましょう。自分の体調と相談しながら、心地よいと感じる範囲で体を動かしてみてください。

身体をリラックスさせる

身体をリラックスした状態にすることで、心の安定につながります。

入浴剤を使ってゆっくりとお風呂に入ったり、温かい飲み物を飲んだりするなど、心地よい環境を作ることを意識しましょう。身体の緊張がほぐれると、気持ちも穏やかになっていきます。また、心地よい香りや音楽を取り入れるのも効果的です。

ゆっくりと深呼吸を繰り返す「呼吸法」を実施すれば、さらなるリラックス効果が期待できます。[6]自律神経が整い心身ともにリラックスした状態になるので、眠る前の時間に試してみてくださいね。

生理中の寂しい気持ちをパートナーに伝えるコツ

生理中はパートナーに寂しい気持ちを分かって欲しいですよね。寂しさを伝えたいときは、3つのポイントをおさえてみましょう。

お互いの理解を深めてより良い関係を築くためにも、コミュニケーションを大事にしてください。

一緒に過ごす時間を提案する

パートナーと過ごす時間を意識的に作ることは、寂しさを和らげるために効果的です。たとえば、次のようなものを提案してみてください。

  • 映画を観る
  • 散歩に出かける
  • 家でゆっくり食事をする

無理のない範囲で共有できる時間を提案してみましょう。その際、自分の体調に合わせた活動を選ぶようにしてください。

静かに寄り添ってほしいときもあれば、いつも通りに接してほしいときもあります。そのときの気持ちを素直に伝えることで、お互いが心地よい時間を過ごせるようになるのです

「してほしいこと」を具体的に伝える

パートナーにしてほしいことは、できるだけ具体的に伝えましょう

「話を聞いてほしい」「そばにいてほしい」など、具体的な要望を伝えればパートナーも適切なサポートがしやすくなります。パートナーは何をしたら良いか分かり、あなた自身も不満を抱えなくなるため、お互いのストレスが減るのです。あいまいな表現は誤解を招く可能性があるので避けましょう。

お互いの気持ちに配慮しながら、少しずつコミュニケーションを重ねていくことで、より良い関係を築けるようになります。

こころちゃん
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素直な気持ちを伝えてみてくださいね

生理でネガティブになりやすいと話しておく

生理中は感情が不安定になりやすいと、前もって説明しておくことが大切です

ホルモンバランスの変化により、普段よりも相手の言動に敏感になったり、些細なことで落ち込んだりすると理解してもらいましょう。事前に伝えておけば、パートナーも適切な対応がしやすくなります。

また、自分の生理周期やその時々の体調についても、可能な範囲で共有するとよいでしょう。「ペアケア」や「ケアミー」など、生理やPMSをパートナーと共有できるアプリもあるので試してみてください。お互いの理解が深まれば、より良いサポート関係を築けるようになります。

まとめ

生理中の寂しい気持ちは、女性ホルモンの変化による自然なものであり、多くの女性が経験します。生理中の寂しさは一時的なものであり、適切なセルフケアとパートナーのサポートによって和らげることができます。

自分に合った対処法を見つけ、必要に応じて周囲にサポートをお願いすることが大切です。とくにパートナーとの良好なコミュニケーションは、心の安定につながります。

ひとりで抱え込まず、信頼できる友人や婦人科に相談することも検討してみましょう。おおかみこころのクリニックでは、カウンセリングも実施しています。あなたの悩みや不安など話を聞かせてくださいね。

【参考文献】
[1]月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)|公益社団法人 日本産科婦人科学会
https://www.jsog.or.jp/citizen/5716

[2]セロトニン低下によってやる気が下がる仕組みを明らかに-うつなど疾患の病態理解や治療法開発のための重要な手がかり|量子科学技術研究開発機構
https://www.qst.go.jp/site/press/20240102.html

[3]PMS,PMDDの診断と治療ー他科疾患との鑑別ー,白土なほ子
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshowaunivsoc/77/4/77_360/_pdf/-char/ja

[4]Activation of the orbitofrontal cortex by both meditation and exercise: A near-infrared spectroscopy study,Shun Miyashiro,Yurika Yamada,Toshizumi Muta,Haruyuki Ishikawa,Tetsuri Abe,Masashi Hori,Kotaro Oka,Fusako Koshikawa,Etsuro Ito
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0247685

[5]体を動かす|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_01.html

[6]リラクゼーション法|厚生労働省eJIM
https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c02/11.html

執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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