パニック障害で仕事を無理なく続ける方法3選!おすすめの仕事も紹介







パニック障害は、突然の動悸や息切れとともに、強い不安や恐怖に襲われる病気です。[1]

パニック障害の方は、症状により仕事に支障をきたす場合があります。実際に、症状がつらく、仕事を続けられない方もいます。「仕事を辞めないといけないの?」と悩む方もいるでしょう。

パニック障害の方でも、仕事を続けられる可能性があります。ただし、間違った方法で仕事を続けると、症状が悪化する恐れも。

この記事では、パニック障害の方が無理なく仕事を続ける3つの方法を解説します。

パニック障害と診断され悩んでいる方やおすすめの職場が知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

パニック障害で無理なく仕事を続ける方法3選

パニック障害と診断されたあとも仕事を続けられるでしょう。

ただし、仕事中にパニック発作があらわれることへの恐怖や周囲の方へ迷惑をかける恥ずかしさから、徐々に働くことに強い不安を感じるかもしれません。

ここでは、パニック障害で無理なく仕事を続ける3つの方法を解説します。3つの方法で、仕事を続ける不安を少しでも軽くしましょう。

下記の記事では、パニック障害で息苦しさを感じたときの対処法について解説しています。気になる方はご覧ください。

パニック障害の治療を続ける

パニック障害の方が無理なく仕事を続けるためには、治療を続けることが大切です。

というのも、パニック障害の症状があらわれる回数を減らしたり、症状を軽くしたりすることが治療の目的であるためです。[2]

治療を続けなければ、症状が重くなり仕事を続けられなくなるでしょう。

パニック障害は、薬物療法と精神療法を組み合わせて治療します。

治療を続けパニック障害の症状を軽くすることが、無理なく仕事を続けられる方法のひとつです。

上司や人事部に相談する

上司や人事部に相談することは、無理なく仕事を続けるために重要です。

上司や人事部から、さまざまな場面で配慮してもらえる可能性があるためです。具体的には、以下のような配慮があると助かるのではないでしょうか。

  • 心療内科に通院するための休暇の取得
  • 通勤ラッシュを避けるための時差出勤の許可
  • パニック発作が起きやすい業務の変更
  • 負担が少ない部署への配置転換

ほかにも、会社の復職支援プログラムといったものがあれば、自分に合った方法で働き方がみつかるかもしれません。[3]

さらに、パニック障害の症状がつらくなり、休職を検討する際にも上司や人事部への相談が必要です。上司や人事部に早めに相談しましょう。

休職診断書のもらい方については、下記の記事をご覧ください。

同僚にパニック障害を理解してもらう

同僚に「パニック障害と診断された」と伝えるのは、勇気がいることでしょう。

ですが、パニック障害の症状は、突然、仕事中にあらわれる恐れがあります。

動悸や息切れなどのパニック発作があらわれた際には、僚の助けや周囲の協力が必要です。

仕事中にパニック発作があらわれた際に、優しく声をかけてもらったり、背中をさすってもらうことが不安の軽減につながるという声もあります。[4]

「万が一、パニック発作があらわれたときに適切に対応してもらえる」といった安心感にもつながります。

同僚にパニック障害の症状や対応について理解しておいてもらうことは大切です。

こころちゃん
こころちゃん

安心感をもって仕事できるのは大切ですね

パニック障害で仕事できないときの対処法

工夫しながら仕事を続けても、次第に症状がつらくなり仕事ができなくなる恐れがあります。ここでは、そういったときにできる対処法を解説します。

休職制度を利用し一旦休む

パニック障害の症状がつらく仕事が続けられないときは、休職制度を利用して一旦休むことが大切です。この期間で、こころと身体を休めましょう。

無理して仕事を続けると、さらに症状が悪くなりうつ病になる恐れがあるためです。[5]

パニック障害は、薬を中止すると再発しやすいともいわれています。[1]

働き続けることだけが選択肢ではありません。責任感が強く、真面目な人ほど無理して働きがちです。

「パニック障害は仕事を休む理由にはならない」と自分を責める場合もあるでしょう。

会社の就業規則によって休職できる期間は異なるため、一度、上司や人事部に相談しましょう。

仕事を辞めて治療に専念する

休職期間が過ぎても症状が改善しない場合は、仕事を辞めて治療に専念する方法もあります。

パニック障害の原因が仕事であれば、辞めると症状が軽くなることもあるでしょう。

「診察のときに診断書もらってない…」と落ち込まなくて大丈夫です。診断書については下記の記事をご覧ください。

とはいえ、仕事を辞めるのは経済的に難しいのではないでしょうか。そのような方のために、活用できる支援制度があります。

次の章で詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。

こころちゃん
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使える制度は使いましょう!

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パニック障害の方が利用できる支援制度

パニック障害の方が利用できる支援制度があります。具体的には、以下の制度を利用できます。

  • 自立支援医療制度
  • 障害者手帳
  • 障害年金
  • 生活保護
  • 傷病手当金

これらの支援を利用すると、お金や時間を気にせず安心して治療を受けられるかもしれません。

ただし、居住地によって受けられる支援制度は異なります。そのため、自治体に一度相談してみましょう。

自立支援医療制度は、以下の記事でも解説しているので、詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。

パニック障害の方が仕事復帰するための就労支援制度

パニック障害の方が仕事を辞めたあと、症状が軽くなって再就職を考える場合があります。ただし、この際に「人に迷惑をかけたらどうしよう」と悩む方もいるでしょう。

ひとりで悩まずに、以下のような専門機関やサービスを活用してください。

ハローワーク

ハローワークとは「公共職業安定所」と呼ばれ、厚生労働省が管轄する機関です。[6]

パニック障害の方の就職活動を支援するために、仕事の相談や支援サービスなどを提供しています。

ハローワークには、パニック障害やうつ病の方を対象とした専用の窓口があります。

ここでは、精神保健福祉士や臨床心理士など専門のスタッフがカウンセリングや就業準備をサポートしてくれるのです。

ほかにも、セミナーの受講や履歴書の添削のサービスも利用できるため、パニック障害の症状が落ち着き就職を考えている方は、ぜひ活用しましょう。

こころちゃん
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あなたの悩みに寄りそってくれる制度を利用しましょう

就労移行支援事業所

就労支援事業所とは、65歳未満の障害がある方を対象としており、就職のための訓練や就職したあとの定着支援などを提供する支援機関です。[7]

訓練や面談で働き続けられるスキルを身につけられ、2年間利用できます。

ハローワークと連携しているため、スキルを身につけながら、仕事の紹介を受けられる場合もあります。

障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、地域のハローワークと連携し、パニック障害の方が職場に定着して、長く働けるように支援をおこなう機関です。[8]

具体的なサポート内容は、以下のとおりです。

  • 働くための訓練
  • 求職活動のアドバイス
  • 職場実習ができる場の紹介
  • 就職後、職場を訪問しサポート

原則、障害者手帳を持っている方が対象です。

ただし、手帳がなくても相談できる場合があるため、まずは相談してみましょう。

パニック障害で仕事探しする際におすすめの職場環境

パニック障害の方が就職や転職を考えている場合は、パニック障害の方に合った職場環境の仕事を探すことが大切です。

ここでは、パニック障害の方が働きやすい職場環境を紹介します。

自分のペースで仕事を進められる職場

パニック障害の方には、自分のペースで進められる職場がおすすめです。

フリーランスの仕事や在宅勤務が選べる仕事が良いでしょう。

というのも、パニック障害の方は、仕事のノルマや責任の重さなどにより不安を感じ、パニック発作があらわれる恐れがあるためです。

自分のペースで仕事を進められる職場であると、パニック障害の方は無理なく働けるかもしれません。

マニュアルが完備された職場

マニュアルが完備された職場は、パニック障害の方におすすめです。

「この方法で合っているの?」と不安を感じる機会が少なくなるためです。

わからないことがあるときにマニュアルで確認できるため、人とかかわるストレスも軽くなるでしょう。

  • 事務職
  • 経理職

こういった仕事であると、不安を感じにくいかもしれません。

パニック障害の方は、症状があらわれた際に逃げられないと感じると、不安が強くなります。

そのため、来客の対応や電話対応の業務などがある職場は、避けたほうが良いでしょう。

こころちゃん
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自分はどういう状況が苦手なのか「自分自身と向き合ってみる」ことも大切です。そのうえで合っている仕事を探してみましょう

困ったときに相談できる窓口がある職場

困ったときに相談できる窓口があるところも、就職先として検討すべき職場のひとつです。

社内でメンタルヘルスについて相談できれば、就職したあとも安心して働き続けられるでしょう。

従業員が50人以上の職場には、産業医の配置が義務付けられています。[9]

産業医にパニック障害の症状について相談できるため、就職先を検討する際には、産業医の有無を確認してください。

まとめ

パニック障害がある方でも、正しく症状と付き合うことで仕事を続けることができます

ただし、症状がつらくなったときには、休職制度を活用したり、仕事を辞めて治療に専念したりしたほうが良いでしょう。

パニック障害の症状が悪くなったり、うつ病になったりする恐れがあるためです。症状が軽くなり、再び仕事をする際には、支援制度を活用しましょう。

パニック障害の症状に悩んでいる方は、ひとりで悩まず一度、おおかみこころのクリニックに相談にきてくださいね。

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参考サイト・文献

[1]パニック発作とパニック症の症状|MSDマニュアル

[2]パニック障害の治療ガイドライン|厚生労働省
http://hikumano.umin.ac.jp/PD_guideline.pdf

[3]職場復帰支援の手引き|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/000561013.pdf

[4]発作の時は「大丈夫」と背中を優しくさすってあげましょう 家族や友人がパニック障害になったとき|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_panic_sub2.html

[5]セルフメンタルヘルス テキスト|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf

[6]ハローワーク|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/hellowork.html

[7]就労支援事業|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/shingikai01/pdf/5-2i.pdf

[8]障害者就業・生活支援センターの概要|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/001137076.pdf

[9]産業医について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000103897.pdf

この記事の編集者
西川正太
看護師、保健師、保育士。 2009年大学を卒業後、大学病院や総合病院で勤務経験あり。現在はフリーライターとして医療を中心に執筆中。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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