自己肯定感低すぎる原因は精神疾患ではない【自分に自信を持つための方法5選】

自分に自信が持てないんだけど…自己肯定感が低すぎる病気ってあるのかな?

浅田先生
浅田先生

自己肯定感が低すぎる病気があるのか…そうだね。「病気だから自己肯定感が低い」っていうのは、ちょっと違うんだ!今回はそのお話をしていこうね!

「なかなか自分に自信がもてない」
「わたしなんて…」
「そんなに褒めてもらえる資格はない…」

などと悩んでいませんか?

その自信のなさは、あなたの自己肯定感の低さからきていのかもしれません。

最近は、HSPやインポスター症候群などの気質の方は自己肯定感が低いと言われることが多いです。今回は、なぜ自己肯定感が低くなっているのか自己肯定感を上げるためにはどうしたらいいのかについて解説していきます。 

自己肯定感が低い精神疾患とは【HSPやインポスター症候群は病気なのか】

自己肯定感が低い精神疾患とは【HSPやインポスター症候群は病気?】

心の病気だからといって、自己肯定感が低くなるわけではありません。

正しくは下記のように、自己肯定感が低いことで生じる問題がストレスとなり、うつ病や適応障害などの心の病気になることがあるのです。

自己肯定感が低い精神疾患とは【HSPやインポスター症候群は病気?】

インポスター症候群とHSPの違い

インポスター症候群やHSPの気質の方は自己肯定感が低い傾向にあります。しかし、HSPもインポスター症候群も病気ではありません。下記のような気質を持った人のことを言います。[1][2]

インポーター症候群・・・後天的に生じるもので下記のような特徴があります。
・周りの人から目で見て分かる形で賞賛されるにも関わらず「自分なんて…」と自己評価が低い
・自分の能力に自信のない
・いいことがあっても「運が良かっただけ」と思う など

HSP・・・生まれ持った気質で下記のような特徴があります。
・周りの目が気になり気遣いすぎてしまう
・音や匂いなどにも敏感  など

このように、インポーター症候群とHSPには違いがあり、HSPの方がインポーター症候群に当てはまることもあります。

インポーター症候群とHSPは、どちらも「自分に自信が持てず、周囲の目が気になる」などの特徴から、人間関係や生活の中でストレスを抱えることが多くなります。

そのストレスを抱えきれずに、うつ病や適応障害などの心の病気になることがあるのです。

「最近、なんだか生きにくいな…」と思ったら、ひとりで抱え込まず専門家に相談してみましょう。どこから治していけばいいのか解決の糸口を見つけることができるでしょう。

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自己肯定感が低い原因

自己肯定感が低くなる原因

自己肯定感が低い原因を知ることは、これから自己肯定感を高めるきっかけになります。

まずは、自分自身を知ることからはじめましょう。

育ってきた環境

幼少期にの育ってきた環境は、性格や考え方に大きく関わってきます。

  • 存在を否定されて育った
  • 失敗が許されない環境だった
  • 虐待を受けていた
  • 過度に期待されていた

上記のような環境で育つと、自己肯定感が低くなる傾向があります。

「自分に自信が持てない」「常に完璧でなければならない」などの環境が長く続くことで、HSPやインポスター症候群などの気質を持った性格になりやすいです。 

この記事の後半では、簡単に自己肯定感を上げる方法を紹介しています。すぐに読みたい方はこちらからご覧ください。

完璧主義

完璧主義の方は自分にも高いレベルを求め、周りからも高い評価を求めます。そして、もし失敗してしまった場合、自分で自分を許せない傾向にあります。[3] 

完璧主義がすぎると、自分自身を苦しめることが多くあります。その結果、ストレスを感じて心の病気を発症することがあります。詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

自己完結

自己肯定感が低い方は自分の意見に自信が持てず、自分と反対の意見を受け入れることが難しくなっていきます。そのため、無意識に自分の意見を守ろうと「あの人は間違えている」と周りに頼らず自分だけで解決しようとする傾向にあります。[2]

そして、一人で仕事を抱え込んでしまい、ストレスを感じていることが多いです。 

肩の力を抜いて、本当にその仕事はそのレベルまで必要なのかを考えてみるといいでしょう。自分の思い込みに気づくことで、少し周りに頼りやすくなります。

過度なプレッシャー

過度なプレッシャーは、自己肯定感の低下につながります。

程よいプレッシャーは、自分が成長する良い機会となるため必要です。しかし、プレッシャーが大きすぎると、失敗を恐れ頑張りすぎてしまうことがあります。また、プレッシャーに耐えられず自信喪失や食欲不振など心身への影響も出てきます。

長い期間にわたり過度なプレッシャーを感じているうちに、失敗を恐れるようになり自己肯定感が下がってくるでしょう。

自己肯定感を上げる方法5選

自己肯定感を上げる方法5選

自己肯定感を上げる方法は下記の5つです。

自己肯定感を上げることは、HSPやインポスター症候群を治すことにもつながります。

簡単にできる身近な例も紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

自分で自分を褒める

自分で自分を褒めることで、自己肯定感は上がります。

自己肯定感が低くなっている方は褒めることの基準が高くなっている傾向にあります。もっと身近で簡単なことを探してみましょう。

例えば…

「朝起きて、仕事(授業)に間に合うように会社(学校)に行けた!」これで大丈夫です。

「昨日は身体がだるくてお風呂に入れなかったけど、今日は入れた!」これで十分です。 

小さな褒めを探して、少しずつ自分を褒めていきましょう。そのうち「褒めクセ」がついて、自己肯定感が上がっていきます。

他の人と比べない

SNSは見すぎないようにしましょう。

SNSはキラキラした世界を見せてくれる場所です。「リアルを紹介!」このようなSNSにも裏側はあります。他人と自分の違いで落ち込んでしまう場合は、SNSを見すぎないようにすることで自分を守ることができます。 

また、他人ではなく過去の自分と比べましょう。昨日の自分と比べて成長していけば大丈夫です。もちろん、毎日前進する必要はありません。立ち止まったり、後退してもいいです。そんなときは「慎重にすすめたな」と自分を褒めてあげましょう。

あなたの人生の主人公はあなたです。もっと自分軸で生きていきましょう。

ありのままの自分を受け入れる

インポスター症候群の方は、十分な実績を持っていても、人に褒められると「いやいや、自分は褒められるような人ではありません。」と否定しがちです。それでは、褒めた側は「あれ?褒めて悪かったのかな」と感じてしまいます。

あなたの自信のなさが知らないうちに相手を否定していることになるため、一旦「ありがとうございます」と受け入れてみましょう。[5]

実際、自分の中でどう思っていてもかまいません。相手にあなたの気持ちは関係ないので、まずは相手の「褒め言葉」を受け入れることから始めましょう。

小さな成功体験をくり返す

「成功体験」と聞くと、大げさに聞こえますが「今日のタスクをこなした」これも成功体験になります。今日やることは些細なことで大丈夫です。

  • 顔をあらう
  • 服を着替える
  • 買物に行く

このような日常の出来事を、達成して小さな成功体験として積み上げていきましょう。 

やり方は簡単です。まず1日のはじめに、手帳や携帯のメモに今日やることを書き出します。そして、達成したことに丸を付けたり、黄色のチェックをします。黄色のチェックは「よくできました!」と自分でプラス思考な意味を付けてみましょう。自己肯定感が上がるのでおすすめです。

ストレスを受け流す

ストレスが多い方は自己肯定感が低い傾向があります。そのため、ストレス自体を受け流すことも大切です。[4]

「まぁいっか!」「どうにかなるね♪」などと考えられると心が楽になります。「考え過ぎてしまうクセ」を治すには、認知行動療法がいいでしょう。

認知行動療法について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

自己肯定感が低すぎる病気|まとめ

心の病気だからといって、自己肯定感が低くなるわけではありせん。ただし、自己肯定感が低いことで、心の病気になる可能性はあります。

だからといって、自己肯定感が過度に高い人を目指す必要はありません。自身のある人を想像して、その人と比べるのも間違っています。あなたはあなたが生活しやすい程度に自己肯定感を上げればいいのです。

向き合うべき相手は自分自身です。どこから治していくと良いのか分からない場合は、専門家に相談してみてください。あなたの味方となり、自己肯定感を高めるお手伝いをしていきます。

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 参考文献

[1]科学研究費助成事業 研究結果報告 

https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-26590068/26590068seika.pdf

[2]HSPの教科書【HSPかな?と思ったら読む本】上戸えりな

https://amzn.asia/d/fOGAHSk

[3] 完璧主義の適応的構成要素と精神的健康の関係

file:///C:/Users/yamamoto3/Downloads/atomi-KJ00006678825.pdf

[4]自己肯定感へ及ぼす日常ストレスおよびソーシャル・サポートの影響

http://www3.psy.senshu-u.ac.jp/~yoshida/yamagutinanamisoturon.pdf.pdf

[5]生きづらいが楽になる ゆるメンタル練習帳|バク@精神科医

https://amzn.asia/d/ax2s68i

この記事の執筆者
柚木ハル
作業療法士。精神科での16年の臨床経験を生かして執筆を担当。現在は訪問リハビリに従事しながら幅広いジャンルにて執筆中。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。

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