双極性障害になりやすい性格5つ|セルフチェックと予防方法を紹介







双極性障害とは、躁状態とうつ状態を交互に繰り返す病気です。日本における双極性障害の人は、0.4~0.7%いるとされています。

双極性障害の発症の原因はまだ解明されていませんが、なりやすい性格や気質はあると考えられているのです。自分の性格は双極性障害になりやすいのか、心配になるかもしれません。

この記事では双極性障害になりやすい性格予防するための方法について紹介します。

双極性障害になりやすい性格にあてはまる方は、予防方法を知って対策をしていきましょう。

下記の記事では、双極性障害の方の話し方の特徴を紹介しています。あわせてご覧ください。

双極性障害とは

双極性障害とは、ハイテンションで活動的になる「躁状態」と、憂うつで無気力になる「うつ状態」を交互に繰り返す病気です。躁状態のときは気分が高まって、誰にでも話しかけたり、睡眠時間が少なくても活動できるようになります。一方でうつ状態になると、気分が落ち込んで、意欲が失われてしまいます。[1][2]

双極性障害にはいくつか種類があり、躁状態が強く出やすい「双極Ⅰ型障害」と、躁状態が軽い「双極Ⅱ型障害」の2種類です。双極Ⅰ型障害では躁症状が7日以上続き、双極Ⅱ型障害では軽い躁状態が少なくとも4日間、ほぼ毎日続くのです。[2]

双極性障害の躁状態とうつ状態の周期については、下記の記事をご覧ください。

双極性障害の原因は未だ解明されていません。「遺伝」「成育歴」「環境」「性格」などが複雑に関わって、発症すると考えられています。[2]

双極性障害になりやすい性格5つ

双極性障害になりやすい気質や性格に「循環気質」「執着気質」「メランコリー親和型性格」があります。[2]

具体的には以下のような特徴です。

必ずしも双極性障害を発症するわけではないので、あくまでも判断材料のひとつとして考えておきましょう。

社交的で親しみがある

循環気質の特徴のひとつに、社交的で親しみを持つことが挙げられます。[2]

気さくで明るいため、一見双極性障害とは無縁なように思えるかもしれません。思いやりがあって相手への共感能力が高いので、ネガティブな感情もためてしまい、ストレスになりやすいと考えられます。

こころちゃん
こころちゃん

明るい裏では悩んでいることも多いんですね💦

気が弱い

気が弱いことは、循環気質のひとつの特徴です。[2]

気が弱い人は自分に自信が持てず、思い通りに行動できないことがあります。他人に同調しやすいので、大事な選択をする際にも悩んでしまうでしょう。

几帳面である

几帳面は、執着気質の特徴のひとつです。[2]

仕事熱心で集中力があり、細かい部分にまでこだわります。何事も完璧になるまでやるため、できない部分に目を向けたときに「自分はだめだ」と落ち込みやすくなるでしょう。

責任感が強い

執着気質の特徴に、責任感が強いことがあります。[2]

責任感が強い人は、仕事を頼まれると断れずに一人で抱え込みがちです。自分のペースで休めないので、疲れやすくなってしまいます。

すべての仕事に対して、手抜きをしないで完成度を高く求めるため、要領が悪い側面もあるでしょう。

秩序を保つ

秩序を保つことは、メランコリー親和型性格の特徴のひとつです。[2]

秩序や決まりごとを忠実に守りますが、物事や人間関係の秩序が乱れるとストレスをためてしまいます。秩序を乱さないように他人を優先して動くこともあるため、ストレスを抱えやすくなると考えられます。

こころちゃん
こころちゃん

抱え込んじゃうタイプですね💦

双極性障害のセルフチェック

双極性障害では、躁状態とうつ状態のときに以下の症状があらわれます。[1][3]

自分が双極性障害にあてはまるかチェックしてみてください。

躁状態のとき
・寝なくても活動的になれる
・誰にでも話しかける
・自信に満ちている
・高額な買い物やギャンブルをする
・性に奔放になる
うつ状態のとき
・自分を責める
・食欲がない
・疲れやすい
・涙もろい
・落ち着かない
・眠れない、または寝すぎてしまう

当てはまる症状が多いほど、双極性障害の可能性が考えられるでしょう。

躁状態で1週間以上、軽躁状態で4日間以上、抑うつ状態で2週間以上の症状が続いたときに双極性障害と診断されます。[4]

自分が双極性障害かもしれないと思ったら、早めに医療機関を受診してください。おおかみこころのクリニックでは、いつでも相談予約を受け付けています。

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双極性障害を予防するための方法

双極性障害を予防するための方法は、以下の3つがあります。

双極性障害を発症しないために、ぜひ試してみてください。

ストレスをためすぎない

双極性障害にならないために、ストレスをためすぎないようにしましょう

ストレスは、双極性障害の悪化や再発の要因と考えられています。[2]自分では気づかないうちにストレスがたまることもあるため、趣味や運動などをしてストレスを解消しましょう

ストレスによる変化は、本人が自覚できるものと、まわりが気づけるものがあります。[5]「表情が暗い」「受け答えが遅い」などはまわりが気づきやすい変化なので、心配されることがあれば気にかけてみてください。

また、就職や結婚など喜ばしい出来事もストレスの原因となることもあるので、注意しましょう。

生活リズムを整える

普段から規則正しい生活リズムを送ることは大切です。

生活リズムの乱れは、双極性障害の症状を悪化させます。[6]双極性障害の人は、一晩徹夜をすると一気に躁状態になることがあるのです。[7]

もし夜遅くまで起きていたり、3食食べていなかったりしたら、生活リズムを整えましょう。就寝する時間、食事する時間を決めて、同じリズムで生活を続けてみてください就寝時間を守るためには、カフェインを含む飲み物を控えたり、お風呂に入ったりして、寝つきをよくする工夫が大切です。

自分だけで生活リズムを守るのが難しければ、家族や職場の人に協力してもらうことも考えてみましょう。

こころちゃん
こころちゃん

早寝・早起き・朝ごはん!ですね♪

双極性障害について理解する

双極性障害について理解することは、予防にもつながるでしょう。双極性障害には、以下のような特徴があります。[2]

  • 双極性障害の診断は難しく時間がかかるため、誤ってうつ病と診断されるケースがある
  • 躁状態では調子が良く活発になるので「自分が病気である」と認識しづらい
  • 再発しやすく症状が長引きやすい病気なので、医療機関での治療が必要

とくに双極Ⅰ型障害は、双極Ⅱ型障害やうつ病よりも自殺のリスクが高いとされているので、注意が必要です。パニック障害やうつ病など、他の精神疾患を併発しやすいともされています。[2]

まとめ

双極性障害になりやすい性格には「几帳面である」「責任感が強い」などが挙げられます。これらの特徴を持つ人は、ストレスをためやすい傾向があるため、双極性障害になりやすいでしょう。

双極性障害を発症しないためには、ストレスをためすぎないで解消をし、生活リズムを整えることが大切です。自分だけで対策するのが難しいときは、周囲の協力を得てくださいね。

おおかみこころのクリニックでは、24時間相談予約を受け付けています。もしセルフチェックをして双極性障害かもしれないと思ったら、ぜひ一度ご相談にお越しください。

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【参考文献】

[1]双極性障害(躁うつ病)|こころの情報サイト
https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=RM3UirqngPV6bFW0

[2]うつ・適応障害・双極性障害 心の名医7人が教える最高の治し方大全 (健康実用) ,三村 將,奥平智之,野村総一郎,貝谷久宣,中村敬,文響社
https://amzn.asia/d/2WoxOEM

[3]うつ病|こころの情報サイト
https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=9D2BdBaF8nGgVLbL

[4]日本うつ病学会診療ガイドライン 双極性障害(双極症)2023|日本うつ病学会
https://www.secretariat.ne.jp/jsmd/iinkai/katsudou/data/guideline_sokyoku2023.pdf

[5]4 うつ病を防ぐ:ご存知ですか?うつ病|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
https://kokoro.mhlw.go.jp/about-depression/ad004/

[6]家族、友人として 躁うつ病(双極性障害)|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_bipolar_sub2.html

[7]加藤忠史先生に「双極性障害」を訊く|公益社団法人 日本精神神経学会
https://www.jspn.or.jp/modules/forpublic/index.php?content_id=27

執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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