頭がぼーっとしてやる気が出ない病気【ふわふわする原因とセルフケア方法】




「頭がぼーっとして、仕事に集中できない」「なかなかやる気が出ない」と困っていませんか?

この記事では、頭がぼーっとしてやる気が出ない時の原因やセルフケアを解説します。

また、それでも改善しなければ心の病気が隠れている可能性もあります。病院受診についても説明しているので、ぜひ最後まで読んでみてください!

頭がぼーっとする原因は自律神経の乱れ

頭がぼーっとする原因は自律神経の乱れ

頭がぼーっとする原因の1つに「自律神経の乱れ」があります。寝不足や二日酔いで「今日は頭がぼーっとするなぁ」という日があっても、2〜3日で治ることがほとんどです。

ただし、寝不足だと思っていたのに改善されない場合は「ブレインフォグ」の可能性があります。

「ブレインフォグ」とは脳に霧がかかった状態のこと

新型コロナウイルス後遺症の1つとしても有名になったブレインフォグ。ただし、これは後遺症に限定された言葉ではありません。「ブレインフォグ」とは病名ではなく、脳に霧がかかった状態のことを指します。

ブレインフォグの特徴は

  • 思考力が低下する
  • 集中力が低下する
  • 物事が思い出せず言葉に詰まる

などがあります。

二日酔いや風邪、徹夜をした時の状態が続いていると考えればイメージしやすいですね。

自律神経が乱れる原因

自律神経が乱れる原因は大きく分けて3つあります。

(1)脳の血流低下

脳内の血流が低下すると「思考力」「集中力」「判断力」が鈍ります。血流を悪化させる主な原因は、首の血管が通っている部分のコリや運動不足による筋肉の緊張などです。

(2)心身の疲労

慢性的な睡眠不足やストレス、心身の疲労も日中の眠気や意欲低下を引き起こします。疲労の蓄積は自律神経の乱れや血行不良の原因となるのです。また、スマートフォンやパソコンの使いすぎは眼精疲労を引き起こす要因となります。

(3)脳のエネルギー不足(糖質の不足)

脳のエネルギー源となるブドウ糖。その原料になる糖質が不足すると、疲労感を感じたり集中力が低下してぼーっとしたりします。

また、たんぱく質やミネラルなどの栄養素も欠かせません。無理なダイエットをすると無気力になるのは、これらが十分に摂取できていないからです。

頭がぼーっとするときに自分でできる対処法

頭がぼーっとするときに自分でできる対処法

「頭がぼーっとするなぁ」と感じるときは、生活習慣を見直してみてください。少し意識して普段の生活を整えるだけでも、ストレス解消や体調の改善につながりますよ。

ここでは3つの具体的な方法を紹介します。

(1)休息をとる

まずはしっかり休息をとりましょう。「趣味に没頭する」「家族との時間を過ごす」「旅行に行く」などで、気分転換をするのもいいですね。

あえて1日20分程度散歩をして体を動かすこともおすすめです。軽い運動にはネガティブな気分を発散させ、こころとからだをリラックスさせる効果があります。

(2)バランスの良い食事をする

1日3食を決まった時間に食べましょう。

朝食は簡単なもので十分です。1日の始まりに、脳のエネルギー源として糖分を補給してください。

(3)質の高い睡眠をとる

たとえ睡眠時間が長くても、睡眠の質が低ければ身体は休まりません。

  • 起床時間と睡眠時間を固定する
  • 朝日を浴びる
  • 夕方から夜(就寝の3時間くらい前)に運動する
  • 就寝の2~3時間前に入浴する

このように、眠る時だけでなく日中の行動を改善すると、睡眠の質を高められるでしょう。

こころの病気が隠れている可能性もあり

こころの病気が隠れている可能性もあり

生活習慣を改善しても「頭がぼーっとする」「やる気が出ない」という状態が続くのであれば、こころの病気が隠れているかもしれません。

こころの病気 

主に次の3つの病気が考えられます。

(1)自律神経失調症  

自律神経失調症はストレスが原因で自律神経が正常に機能しないことで起こります。

  • 全身症状:だるさ、眠れない、疲れがとれないなど
  • 器官症状:頭痛、動悸、息切れ、めまい、のぼせ、立ちくらみなど
  • 精神症状:イライラ、不安感など

上記のような症状が現れることがあります。

(2)うつ病

うつ病は心身のストレスが原因で、脳がうまく働かなくなっている状態のことです。

  • 精神症状:一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめない
  • 身体症状:眠れない、食欲がない、疲れやすい

上記の症状があり、日常生活に大きな支障が生じている場合はうつ病の可能性があります。

(3)統合失調症

こころや考えなどがまとまりを欠いた状態になる病気です。そのため行動や気分、人間関係などに様々な影響が出ます。100人に1人がかかるといわれており、珍しい病気ではありません。

その他に考えられる病気

また、上記以外にも考えられる病気があります。

(1)低血圧

一般に収縮期血圧100mmHg未満が低血圧とされ、以下のような症状が見られます。

  • 立ちくらみや目まい
  • 少し動くだけで動悸や息切れ
  • 倦怠感や疲れやすさ
  • 朝なかなか起きられず、午前中調子が悪い
  • 腹痛や食欲不振

(2)慢性疲労症候群

慢性疲労症候群とは、これまで健康に生活していた人が突然、原因不明の激しい全身倦怠感に襲われる病気です。その後、強い疲労感に加えて

  • 微熱や頭痛
  • 脱力感
  • 思考力の低下
  • 抑うつ等の精神症状

などが長期間続き、健全な社会生活が送れなくなる疾患です。

様々なストレスが原因で発症します。

ずっと頭がボーッとするときの病院を受診すべき目安

受診の目安

何らかの病気が考えられる場合、いつ・どんな病院を受診すれば良いのか迷いますよね。「頭がぼーっとするくらいよくあること。病院を受診しなくても大丈夫」と思う人もいるかもしれません。放っておくと日常生活や仕事に支障をきたす場合もあります。

こんなときは病院受診

頭がぼーっとしたり、やる気が出ない状態に2週間以上悩んでいれば病院受診を考えてくださいね。うつ病は、症状が2週間以上継続していると発症の可能性があるからです。

生活習慣の改善やストレス解消などのセルフケアの効果が見られないときも、病院受診を検討しましょう。

放っておくと影響すること

集中力や判断力の低下が続くと、仕事でミスが多発したり、大きな事故を起こしたりする可能性もあります。仕事上のミスや遅れを取り戻すために長時間労働をして疲労が溜まる、という悪循環に陥るかもしれません。

また、隠れた病気を見逃すと完治するまでに時間がかかるでしょう。そうなる前に病院を受診してくださいね。

精神科・心療内科を受診しよう

これまでに紹介した状態が気になれば、精神科や心療内科を受診しましょう。

「頭がぼーっとしてやる気が出ない」という場合、身体面には特に症状が出ずにいくつも病院を受診したけど特に問題はなかった、ということもあるからです。

おおかみこころのクリニックは土日診療も行っています。予約は24時間いつでも可能です。もし、心配事があれば気軽に相談してくださいね!

24時間予約受付中

まとめ

寝不足や二日酔いで「頭がぼーっとする」ことは、誰にでも起こるため軽視しがちです。

しかし、慢性的に続く場合は生活習慣の改善や病院受診が必要な場合もあります。

普段から自分の体調を観察し、体からのサインを見逃さないでくださいね!

参考文献

自律神経失調症 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

低血圧 | 健康長寿ネット (tyojyu.or.jp)

統合失調症|こころの病気について知る|ストレスとこころ|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

厚生労働科学研究費補助金 障害者対策総合研究事業(神経・筋疾患分野)「慢性疲労症候群の実態調査と客観的診断法の検証と普及」研究班 | 疲労に関する情報 (fuksi-kagk-u.ac.jp)うつ病|こころの情報サイト (ncnp.go.jp)

この記事の執筆者
なのか
医療・健康ライター。保健師として11年勤務。安心感を届けられるような記事を執筆します。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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