家族にイライラする5つの病気|家族がストレスの原因となる理由と対処法




最近、家族にだけ無性にイライラしてしまうのよね…

ほかの人にはしないのに、なんで家族にだけイライラしちゃうんだろう?

浅田先生
浅田先生

実は「家族にだけイライラする」と悩んでいる方は結構多いんだ!一緒に生活しているからこそ気になったり、気持ちをぶつけてしまうんだよね。 

忙しい毎日を送っていると、ちょっとしたことでイライラしてしまいます。

他の人には穏やかにできても、家族にだけキレてしまう。他の人からみると「そんなことでイライラしなくても…」と思う些細なことでも、家族だからこそイライラしてしまうことはたくさんあります。 

今回は、なぜ家族にだけイライラしてしまうのかイライラしてしまう5つの病気、穏やかに生活するための対処法について解説していきます。

少しでも家庭内が穏やかになりますと幸いです。

なぜ家族にイライラしてしまうのか

なぜ家族にイライラしてしまうのか

家族にイライラしてしまう原因は3つあります。

それぞれ、詳しく説明していきますね。

心の余裕のなさ

子育て世代の方は、仕事や家事に子どものことなどもあり、忙しい日々を送っている方が多いと思います。やらなければならない事の多さに追われる日々に、心の余裕がなくなってくるでしょう。

同じ経験をした人なら「わかる!本当に忙しいよね!」となりますが、一緒に暮らしている家族が共感できないこともあります。この家族間での温度差が、さらに心の余裕を奪い、家族に対してイライラしてしまう原因になります。

パートナーが話を聞いてくれない

自分は家事や子どもの世話など、家でバタバタしているのに、パートナーは仕事や趣味ばかりに時間を費やしている。そして、家のことや子どもの話をしても真剣に聞いてくれない…これも、家族にイライラしてしまう原因になります。

一緒に家庭を守っていく仲間であるにもかかわらず、ひとりで全てを抱え込むことは大きなストレスになります。パートナーからすると「そんな細かいこと気にしなくても…」ということでも、その些細なことが積み重なって心の負担になっていくでしょう。

家族に対して過干渉すぎる

家族のことを気にしすぎて口を出しすぎている場合もあります。

一度自分の行動が過干渉になりすぎていないか、考えてみることも大切です。

家族は身近な存在だからこそ、思い通りに行かずにイライラするでしょう。一緒に生活していると目につく家族の行動は多くあります。

一度過干渉になりすぎていないか、客観的に自分の行動を振り返ってみましょう。

家族にイライラする病気とは?

家族にイライラする病気とは?

家族にイライラしてしまう病気として考えられるのは、下記の5つです。

それぞれ詳しく説明していきますね。

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害は、物事の考え方や捉え方が偏り、情緒面や人間関係でのトラブルが多く、日常生活に影響が出ている場合に診断されることがあります。[1][2]

周りの人を自分の思い通りにしようとする傾向があり、家族や周囲の人が思い通りにならないとイライラすることがあるでしょう。 

パーソナリティ障害について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

パーソナリティ障害には、物事の捉え方を変える認知行動療法も有効です。

認知行動療法については下記の記事を参考にしてくださいね。

双極性障害

双極性障害にはⅠ型とⅡ型があります。双極性障害Ⅱ型は、軽躁状態とうつ状態をくり返すことを特徴とし、軽躁状態では「あの人最近元気だなぁ~」くらい思われるため、本人も周囲も気づかないことが多いです。[3]

また、軽躁状態では気分が高揚しているので、いつもより簡単に怒ってしまうことがあります。そのため、家族の些細なことでイライラすることが増えるでしょう。 

双極性障害について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

適応障害

仕事や日常生活の中で、大きなストレスを抱えて心と身体のバランスが崩れると適応障害になることがあります。[4]

「やりたいのに…頑張りたいのに心がついていかない」と、思ったようにいかない焦りや不安から、身近な家族へイライラしてしまうことがあるでしょう。

こころの病気は、一人ひとり違います。「この症状があるからこの病気」と決めつけるのもよくありません。気になる場合はクリニックに相談してみましょう。

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月経前症候群(PMS)・月経前不快気分障害(PMDD)

女性の場合は、女性ホルモンの影響も考えられます。

月経前症候群(PMS)や月経前不快気分障害(PMDD)では、自分で感情のコントロールが難しくなり、気分の落ち込み・不安緊張・イライラなど精神的な不調が生じます。

気になる方は下記のセルフチェックをしてみてください。

月経前症候群(PMS)/月経前不快気分障害(PMDD)チェック

月経前症候群(PMS)・月経前不快気分障害(PMDD)

女性ホルモンの関係で、上記のような症状が身体と心に現れます。[5]

身体的な症状が強い場合は婦人科へ、精神的な症状が強い場合は精神科や心療内科を受診しましょう。

PMSについて、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

更年期障害

更年期障害になると、怒りっぽくなったりすることがあり、家族の些細なことでイライラしてしまうでしょう。

ほてりやイライラなどの症状で、医療機関を受診するほどではないと考えている人が多くいますが、更年期障害は、ホルモン補充療法や漢方などで治療ができます。[6][7]

日常生活を穏やかに送るために病院の受診を考えてみるのも大切です。

家族にイライラするときの対処法5選

家族にイライラするときの対処法5選

家族にイライラせず、心穏やかに笑顔で過ごすための方法は下記の5つです。

それぞれについて、詳しく説明していきますね。

その場を離れる

その場を離れることは、家族にイライラしたときにすぐにできる対処法です。

一旦、物理的な距離を置くことで心を落ち着かせることができます。

イライラが爆発しそうになった場合はトイレに逃げ込むなど、家の中で一人になりましょう。

物理的な距離を置き、心を整えて家族のもとへ戻ることで、衝動的な怒りを抑えることができます。

家族で話し合う

家は家族で過ごす場所なので、家族で話し合うことは大切です。

家庭内のできごとを家族で共有することで「自分はひとりじゃないんだ」「みんなで協力して生活できている」と思えるようになります。

家族の中で「なんで自分だけ…」と思ってしまうことは大きなストレスです。なかなか話を聞いてくれないかもしれませんが、最初の一歩を踏み出してみましょう。

また、家族間で話し合いをすることは、女性の産後うつにも影響します。ストレスを減らすためにも、家族の意識改革をしていきましょう。

生活リズムを整える

生活リズムを整えることで、身体にかかるストレスを減らしましょう。[8]

寝不足のときはイライラしがちです。

  • 規則正しく朝起きて朝日を浴びる
  • 三食きちんと食べる
  • シャワーで済ませず湯船に浸かる

上記のことは時間に余裕がないと、なかなか難しいです。

忙しい日々の中で、少しずつ自分の時間を作っていくきっかけにしてみましょう。 

人と話す

誰かにあなたの心の内を話してみましょう。

「いつも頑張ってるね」「わかる、大変だよね」と共感してもらうことでストレスはかなり減ります。仲のいい友人や、身近な誰かに相談してみましょう。

身近な人だからこそ相談しにくいときは、気軽におおかみこころのクリニックに相談にきてくださいね。あなたの相談をいつでもお待ちしております。

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自分の時間をもつ

最近、自分のために時間を使っていますか?

仕事・家事・子どものこと以外に時間を使ったかすぐに思い出せない場合は、自分のための時間を作ってみましょう。

美容院に行ったり趣味に時間を使うことで、心の余裕はうまれます。

「ムリをしない」ことももちろん大切ですが、やらなくてはいけないことは、簡単には減りません。まずは、自分を大切にしてみることから始めてみるといいでしょう。

あまりにも家族にイライラする場合は病院受診を

どうしても家族にイライラしてしまい、怒りたくないのに怒ってしまう場合は、病院受診も考えてみましょう。

「このくらいで病院に行く人いないでしょ?」と思われがちですが、目に見えないからと軽く考えてはいけません。もっと自分の心を大切にしましょう。

おおかみこころのクリニックは、あなたの心が少しでも軽くなるお手伝いをします。いつでもご相談をお待ちしております。

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参考文献

[1]こころの健康づくりを目指したパーソナリティ障害に関する基礎分析

https://www.jstage.jst.go.jp/article/fss/31/0/31_135/_pdf

[2]パーソナリティ障害|こころの情報サイト

https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=5G107GdWgaFy4nBq

[3]双極性障害の早期診断と治療|第49回日本心身医学会総会

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/49/9/49_KJ00005703406/_pdf/-char/ja

[4]適害応障|e-ヘルスネット

[5]月経前症候群(PMS)|ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修)

https://w-health.jp/monthly/pms/

[6]更年期症状・障害に関する意識調査|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/000969166.pdf

[7]ホルモン補充療法の効果と副作用 治療をいつまで続けるか|NHK

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_67.html

[8]快眠と生活習慣|e-ヘルスネット

この記事の執筆者
柚木ハル
作業療法士。精神科での16年の臨床経験を生かして執筆を担当。現在は訪問リハビリに従事しながら幅広いジャンルにて執筆中。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。




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