うつがつらいときの過ごしかた10選|つらすぎるときの対処法も

「うつがつらいとき、みんなどうやって過ごしているんだろう」と、スマホで検索したことはありませんか。

うつがつらいと物事をネガティブに考えたり、布団から起き上がれなくなってしまったりすることもあるでしょう。

この記事では、うつがつらいときの過ごしかたや、うつがつらくても守ってほしいことを解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。

うつがつらいときの過ごしかた10選

ここでは、うつがつらいときの過ごしかたについて解説しています。

  • 音楽を聴く
  • 心地よい香りを嗅ぐ
  • 温かい飲み物を飲む
  • 体を休める(寝る)
  • 自分の呼吸を意識する
  • 紙に今の気持ちを書き出す
  • つらいと声に出す
  • できることをすこしだけやる
  • YouTubeやマンガを見る
  • 同じ経験がある人を見つける

自分にあった方法があればぜひ参考にしてくださいね。

音楽を聴く

音楽は歌うことだけでなく、聴くことでも人の心を癒す効果があります。[1]

実際、精神科のレクリエーションにもカラオケが取り入れられているほど。

音楽が自分の気持ちに寄り添ってくれたり、代弁してくれたりするようで気持ちが軽くなるという人もいるようです。

「うつがつらいときに歌う気力なんて湧かないよ」というときには、今の自分の気持ちにフィットするような曲を聴くのもおすすめです。

こころちゃん
こころちゃん

音楽に寄りそってもらって気分転換しましょう

心地よい香りを嗅ぐ

不安な気持ちが止まらない、嫌なことばかり考えてしまうときには、香りの力を使ってみましょう。

好きな香りを嗅ぐとリラックスできたり、おいしそうな香りを嗅いでお腹がすいてきたりした経験はありませんか。

「緑茶の香り」「柔軟剤の香りのするタオルの匂い」「お香の香り」などあなたが好きな香りは、こり固まった心をほぐします。[2]

また、エッセンシャルオイルを使用して気分転換する方法(アロマテラピー)もあります。

興味のあるかたは一度試してみてもよいでしょう。

温かい飲み物を飲む

うつがつらいときには冷たい飲み物ではなく、温かい飲み物を飲むようにしましょう。

温かい飲み物を飲むとホッとしますよね。

温かい飲み物は胃を温め、体をリラックスさせる副交感神経を優位にします。

リラックスするには、好きな飲み物を飲むようにしたいですが、できるだけカフェインの少ないものを選びましょう。

コーヒーやエナジードリンクに多く含まれるカフェインは、神経を興奮させる作用があり、取りすぎると不眠の原因になります。[3]

カフェインは夕方以降摂るのを避け、飲むならノンカフェインのものにしましょうね。

身体を休める(寝る)

うつがつらくてしんどいときや、どうしようもないときには、横になってしまいましょう。

うつ病は極端にマイナス思考になったり、本来ならありえないことを信じ込んでしまったりして苦しくなることがあります。

ネガティブな考えにとらわれて苦しくなるのなら、寝てしまってもかまいません。

調子がよくなってきたら、少しずつ生活リズムを整えていけばいいのです。

つらくて何もできないときには、無理して何かをしなくても大丈夫。

まずは横になり、空っぽになったエネルギーを蓄えましょう。

こころちゃん
こころちゃん

寝ることで嫌なことを考えるのをやめましょう!

自分の呼吸を意識する

ネガティブな感情にとらわれて苦しくなってしまったときには、自分の呼吸に意識を向けてみましょう。

不安になったり恐怖を感じたりすると、呼吸は浅く速くなり、心臓はバクバクして体に余分な力が入ります。

一方、深呼吸をしたりゆっくり呼吸をしたりすると余分な力が抜け、体はリラックスするのです。

腹式呼吸法[1]
➀ 頭の中で1から3まで数えながら、鼻から息を吸う
② ゆっくりとお腹をへこませながら口から息を吐く

腹式呼吸法のポイントは、息を吐き切ることです。

呼吸法を試すときには、吐く息やお腹が膨らんでいるかなどを意識しましょう。

途中でネガティブな考えが浮かんでくるかもしれません。

そんなときには、流れる川をイメージしてネガティブな感情も流してしまいましょう。

紙に今の気持ちを書き出す

不安や落ち込んだ気持ちから抜け出せないときには、自分の今の感情を書き出してみましょう。

紙に今の気持ちを書き出すと、気持ちが少しスッキリします。

頭の中に溜めているつらい気持ちを紙に書くことで、いったん外に出してしまうのです。

続けて書いていくと、自分の過去の気持ちを振り返れるので、後から見返すこともできますよ。

つらいと声に出す

つらくてたまらないときには、「つらい」「しんどい」と声に出してみましょう。

ネガティブな感情を溜めておくと、つらさがどんどん溜まっていきます。

声を出して言葉にすると、抑圧されていた感情が外に出され気持ちがスッキリします。

意図的に泣くことでも同じ効果が得られます。

つらいときには自分の感情を外に吐き出してしまいましょう。

できることを少しだけやる

うつ病がつらいときには、いきなり何かやろうとしなくても大丈夫です。

何かしたいと思ったら、ほんの少しだけやってみましょう。

うつ病がつらいとなにもする気になれず、普段通りの日常生活を送るのも一苦労。

入浴がしんどいのなら「顔だけ温かいタオルで拭く」「うがいをする」だけでもOKです。

外に出て散歩をするのが難しいのなら、「カーテンを開ける」「窓を開ける」だけでもかまいません。

なにか自分でやったことは、大きな自信につながります。

まずは、小さな「できた」を大切にしましょう。

YouTubeやマンガを見る

「うつはつらいけど、スマホは見られる」という場合は、動画やYouTube、マンガなど集中できるものを見るのもよいでしょう。

うつがつらいときは活字が頭に入りづらく、集中力も欠けやすいので自分の体調にあわせることも大切です。

YouTubeを見たり本やマンガを読んだりする時間は、何も考えずに没頭できます。

目の前のものだけに集中することは、究極の気分転換になりますよ。

こころちゃん
こころちゃん

「集中してたらいつの間にかこんなに時間が経っていた!」というイメージです♪

同じ経験がある人を見つける

うつになると「自分だけがこんなに苦しくてつらい」と思いこみ、孤独を感じてしまいます。

しかし、同じ境遇の人がいることを知るだけでも、人は心強く感じます。

自分が発信しなくてもSNSを見ているだけで、共感できたり参考になったりすることもあるでしょう。

140字と限られた文字数の中で、つらい気持ちを吐き出すこともできます。

自分なりに上手くSNSを活用してみてくださいね。

うつがつらくても守ってほしい3つのポイント

うつがつらいと、ついネガティブに考えてしまいがちです。

ここでは、うつがつらくても守ってほしいことを3つ解説します。

疲れたら休む

自分が疲れたと感じたら休みましょう。

「無理をしない」「疲れたら休む」のは当たり前のように感じますが、実際にはできていない方もいます。

「体がしんどいと思っていたけど、まさかうつとは思いもしなかった」という人もいるように、体調を崩して初めて、自分が無理をしていたことに気づくパターンもあるのです。

うつ病の方は頑張り屋が多く、休むことに対して「周りに迷惑がかかるという」罪悪感を抱きがちです。

仕事の代わりはいても、あなたの代わりはいません。

疲れたと感じたら自分の気持ちを受け止めて、ゆっくり休んでくださいね。

こころちゃん
こころちゃん

無理して頑張って大きなミスする方が大変です💦

勝手に薬をやめない

「薬が効いている気がしない」「私には合っていないのかも」と思っても、自分で薬を減らしたり、飲むのをやめたりすることは絶対にやめましょう。

うつ病の薬が効果を発揮し始めるのは、およそ2週間かかるといわれています。

薬の効果が十分に発揮されないまま、自己判断でやめてしまっては意味がないので気を付けましょう。

うっかり薬を飲み忘れたときには、気づいた時点で飲むようにしてくださいね。

「薬を飲み忘れたときにはどうすればいいか知りたい」「副作用がきつい」というかたは、以下の記事もご覧ください。

回復を焦らない

うつ病治療において大切なことは回復を焦らないことです。

「早く元の元気な自分に戻りたい」あるいは「家族からいつになったらよくなるのか聞かれてしんどい」と思うかもしれません。

うつ病はよくなったり悪くなったりをくり返しながら、少しずつ回復していきます。

回復を焦らず、十分に休養を取ったり、生活リズムを整えたりすることから始めてみましょう。

うつがつらすぎるときの対処法3つ

ここでは、うつがつらすぎるときの対処法を3つ紹介します。

できないことはしない

うつ病になると今までのように、「お風呂に入る」「歯を磨く」「仕事に行く」など当たり前にやっていたことができなくなってしまいます。

できないことが増えてしまったのは病気のせいで、あなたが悪いわけではありません。

お風呂に入らなくても、部屋が散らかっていても、「今できないだけ」なのです。

今は病気だから仕方ないと開き直ってしまいましょう。

こころちゃん
こころちゃん

割り切って考えると心が軽くなりますよ

自分を責めない

「家族に迷惑をかける」「自分だけ休んでいて申しわけない」「自分なんて…」と思うこともあるかもしれません。

うつ病は病気の性質上、どうしても自分を責める傾向にあります。

「病気だからしかたない」「今はそんな時期だ」と割り切って自分に優しくしてあげてくださいね。

医師やカウンセラーに相談する

医師やカウンセラーはあなたの病気についての理解者です。

気持ちの変化や体調の変化があるときは、必ず話をしておきましょう。

とくに、「死にたい」「消えてしまいたい」という気持ちが湧き上がってきた場合は、早急に診察を受けましょう。

食事が取れなくて体重が減っている、睡眠が全くとれていないという場合も同様です。

おおかみこころのクリニックでは診察はもちろん、カウンセリングサービスも実施しております。

あなたの心を少しでも軽くするために、ぜひご活用くださいね。

24時間予約受付中

まとめ

この記事では、うつがつらいときの過ごしかたを解説しました。

人それぞれ趣味が違うように、うつがつらいときの過ごしかたも人それぞれです。自分が一番取り組みやすい、今の気分に合っているというものを試してみてくださいね。

うつは、よくなったり悪くなったりをくり返しながら、回復していきます。

そのためには疲れたらゆっくり休み、服薬をやめないでください。そして、病気の回復を焦ったり自分を責めたりしないようにしましょう。

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(参考サイト)
[1]こころもメンテしよう~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_05.html

[2]匂いと脳のストレス応答|東邦大学
https://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/0824.html

[3]健康づくりのための睡眠ガイド2023|厚生労働省
https://www.dietitian.or.jp/trends/upload/data/342_Guide.pdf

(参考書籍)
うつ病のことが正しくわかる本|野村総一郎監修

うつを治す努力をしてきたので、効果と難易度でマッピングしてみた|ほっしー

この記事の執筆者
小久保有希
医療ライター。看護師経験15年。4年間精神科に勤務し、病棟・訪問看護に携わる。相手の気持ちに寄り添う記事が得意。
執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。

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