自暴自棄になってる人にかける言葉3選!かけてはいけない言葉に注意しよう

最近、身近な人が自暴自棄になっているんです。どんな言葉をかけたらいいですか?

浅田先生
浅田先生

基本の態度は『受容・傾聴・共感』だよ!記事の中で詳しく説明するから参考にしてね!

ストレスや仕事のミス、失恋などのショックが原因となり、時には大量の飲酒や自傷行為などで自分自身を傷つけてしまう自暴自棄

周囲に助けを求めることは少ないですが、心の中ではSOSを出していることも多いものです。

身近な人が自暴自棄になっていると、どのような言葉をかけてよいかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、自暴自棄な人にかける言葉やかけてはいけない言葉話を聞くときの注意点などについて解説します。

この記事を読めば、具体的な声かけ方法が分かり「そんなに難しく考えなくてもいいのかも」と楽になれるはずですよ。

ぜひ最後まで目を通して下さいね。

自暴自棄になってる人にかける言葉

自暴自棄になってる人にかける言葉

自暴自棄になっている人には、以下のような言葉かけを意識してください。

ひとつずつ解説します。

味方であることを伝える

自暴自棄になっている人には、まず「あなたの味方であること」を伝え心理的な安全を感じてもらいましょう。

急に「何か悩んでない?」と本題に入ると相手は警戒してしまいます。

「あなたの味方だよ」と伝えるのが気恥ずかしい方は、次のような言葉はいかがでしょうか。

「いつでも話を聞くよ」

「私にできることがあれば言ってね」

まずはフランクな声かけで相手の警戒心を解くところから始めましょう。

できている部分に焦点を当てる

相手のできている部分に注目するのもよいでしょう。

困っている部分だけに焦点をあてると、お互いに気持ちが苦しくなります。

「こんな大変な状況なのに、私への気遣いを忘れないでくれてありがとう」

「辛いことを抱えながら日常生活を送っていたんだね」

など、相手が無意識のうちにできている部分を言葉にして本人に返します。

自暴自棄になっているときは自信を喪失しているため、できている部分に気づいてもらい少しずつ自信を取り戻してもらいましょう。

大変さに共感する

相手が悩みを話し始めたら、共感的な態度を心がけてください。

話を聞くときのポイントは、求められていないのにアドバイスしたり相手の感じ方を否定したりしないこと。

「大変な中頑張っていたんだね」

「それはしんどいね」

相手のつらい気持ちに寄り添いましょう。

聞き役に徹していると、相手の表情や緊張感が和らいでいくのを感じられるはずです。

自暴自棄になってる人にかけてはいけない言葉

自暴自棄になってる人にかけてはいけない言葉
こころちゃん
こころちゃん

これで自暴自棄になっている人の話を聞けそう!

浅田先生
浅田先生

ちょっと待って!反対に『かけてはいけない言葉』もあるから注意が必要だよ!

ひとつずつ見ていこう!

ジャッジするような言葉

「良い」「悪い」で判断するような言葉は避けてください。

相手にも少なからず「今の状況は良くない」という自覚があるためです。

「それは間違っているよ」

「正しいことをしたね」

「落ち込むのはよくない」

話を聞いているとつい何か言いたくなることがありますが、相手は心のエネルギーが低下している状態です。

問題を指摘するのは、もう少し元気になってからにしましょう。

「頑張れ」と鼓舞する言葉

「頑張れ」「もっとできる」などの応援も避けましょう

これらの言葉は、気持ちが落ち込んでいると刺激になりやすいからです。

「自分なりにもう十分頑張ったのに」

と相手を追い詰めてしまうでしょう。

「今のあなたではダメ」という否定のメッセージとして受け取られるため注意が必要です。

他人と比較するような言葉

他人と比べるような言葉はNGです。

この言葉は「自分は認めてもらえない」と受け取られてしまいます

特定の人と比較しなくても、以下のような言葉に注意してください。

「みんなやっているよ」

「普通はできるよ」

比較されることで劣等感が浮き彫りになり、相手は「この人にはもう話したくない」と心を閉ざしてしまうでしょう。

わかる!と感情移入する言葉

つい言ってしまいがちな「わかる!」という言葉にも注意が必要です。

なぜなら「話を奪われた」と思われる場合があるからです。

よくあるのは、相手の話に「共感」したつもりで「分かる!実は私も…」と自分が主人公になってしまうパターン。

相手は「私の話を聞いてほしいのに、結局何も伝わっていない」と感じてしまいます。

話の主導権を奪わずに、相手がどのように感じたのかを「感じ取る」ことを意識しましょう。

自暴自棄になってる人の話を聞くときの注意点

自暴自棄になってる人の話を聞くときの注意点

自暴自棄になっている人の話を聞くときには、次の5点を意識しましょう。

ひとつずつ解説していきます。

相手から悩みを取り上げない

相手の力になりたいあまり、相手から悩みを取り上げないよう注意しましょう。

納得する解決策を見つけ悩みを乗り越えていくのは、あなたではなく相手です。

「私ならどうやって解決する?」

と聴き手が一生懸命になることにあまり意味はありません。

あくまでも「相手の悩み」であることを心に留め、悩む機会を奪わないように気をつけましょう。

境界線を明確にする

「自分は自分、相手は相手」と境界線をしっかり持つのが大切です。

親身になって聞きすぎると、自分が落ち込んでしまうことがあります。

話を聞いているうちに涙が出てきたりしんどい気持ちになったりしたら、相手の悩みに呑み込まれているサインです。

そのようなときは無理して話を継続せず、医療機関に任せるのがよいでしょう。

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時間を区切る

話を聞くときは終了時間を決めておきましょう。

話す側も聞く側も集中力が必要なため、ダラダラと話を続けると疲労感につながります。

また、区切りを設けることで依存を防ぐ効果もあります。

「今日は◯時まで話そう」

という枠組み作りは健康的な関係性を維持する効果があるため、ぜひ取り入れてみてください。

公共の場所で聞く

話を聞く場所は公共の場がおすすめです。

自暴自棄になっている人は、自室などのプライベート空間では冷静さを保てない可能性があります

他人の目がある場所の方が冷静な状態で話せるため、よりよい解決策が見つかるでしょう。

お互いが自己コントロールしやすいよう、飲食店などの公共の場を選択してみてください。

余裕がないときは断る

自分に余裕がないときは断る勇気を持ちましょう。

無理して話を聞くと、自分の状態が悪化したり相手との関係性に悪影響が出たりします。

相談を受けるのは、あくまでも自分の状態が安定していて余力があるときのみ。

余力がないときは「今日は余裕がないから、また後日聞かせて」と断るのがお互いのためです。

自暴自棄になってる人のためにできること

自暴自棄になってる人のためにできること

話を聞くって思ったより難しそう…

浅田先生
浅田先生

そんなに難しく考えなくても大丈夫。それに、話を聞く以外にもできることはあるんだ!以下を参考にしてね!

ただそばにいる

特別な言葉が浮かばなくても、ただそばにいるだけで相手を思う気持ちは伝わります

自分は話が聞きたくても、相手は今は話したくないかもしれません。

「自分がどんな状態でもこの人は離れていかない」と相手が感じたとき、あなたへの信頼感がグッと高まります。

ただそばにいるだけでも、相手の心は癒されることを知っておくとよいかもしれません。

眠れているか確認する

眠れていない様子があるときは注意が必要です。

うつ病などの精神疾患や、判断力が低下し事故や仕事上のミスなどにつながる危険性があるためです。

会話の中で「最近眠れてる?」と聞いてみたり、目の下のクマや髪や服装の乱れなどを観察したりしましょう。

眠れていなさそうなときは医療機関の受診を後押ししてください。

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医療機関の受診を勧める

あまりに悩みが深刻なときや、自暴自棄になって心身への負担が大きいときは早めの医療機関の受診が必要です。

適切な治療を受けないと、精神状態が悪化したり周囲の人の心身に影響が出たりします。

受診を勧めるときは以下のように「私」を主語にすると相手も不快になりづらいでしょう。

「あなたが倒れると私が悲しいから、専門の先生に診てもらおう」

また、身体的な症状に着目しても勧めやすいかもしれません。

「眠れないことを相談しにいこう」

身内や友人同士で深刻な状態を抱え込まず、医療機関につなげ適切な治療を受けてください。

まとめ

自暴自棄になっている人の話を聞くときには「あなたの味方である」「辛い状況でもできている部分がある」ということを受容的な態度で伝えましょう。

相手が話を始めたら、善悪のジャッジをするような言葉や他人との比較は避け、相手の話を傾聴してください。

話を聞く側の負担を軽減するために、時間や場所などのルールを設定しておくことも大切です。

あまりにも複雑な悩みや不眠の症状がある場合は、医療機関への相談を後押ししてください。

悩みを解決しようと意気込まず、ただそばにいるだけでも相手の気持ちは楽になります。

無理のない範囲で相手に寄り添ってくださいね。

24時間予約受付中

執筆者:浅田 愼太郎

監修者:浅田 愼太郎

新宿にあるおおかみこころのクリニックの診療部長です。心の悩みを気軽に相談できる環境を提供し、早期対応を重視しています。また、夜間診療にも力を入れており、患者の日常生活が快適になるようサポートしています。

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